【PMスタイル考】第79話:質問について考える
◆問題解決より、問題のとらえ方が大切な時代
今、いろいろな意味で重要だと考えられているのが「問い」です。いろいろな背景がありますが、我々が直面する問題が複雑化するにつれて、問題解決自体より、どのような問題として捉えるかのほうが重要になってきました。
たとえば、女性活用が求められる中で、長時間労働がネックになって、子供を持つ女性が職場で男性と同じような条件で働くのが難しいという現実があります。この現実においては、問題はいろいろと考えられます。たとえば
・生産性が悪い
・マネジメントができていない
・育児の負担が女性に偏っている
・育児の支援の環境が不十分である
などです。これらはいずれも問題になりうるわけで、現実をどのような問題として捉えるかのセンスが求められます。
そして、現実をどのような問題として捉えるかが「問いを立てる」ことに他なりません。ということで問いを立てることが重要だと考えられるわけです。
どのような分野でも問いを立てることは重要なのですが、中でも重要性が認識されるようになってきたのが「イノベーション」です。イノベーションはもともと問題や課題によって成果が決まる分野だからです。