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2016年8月

2016年8月30日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第30話:コンセプチュアルな意思決定

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Isikettei◆意思決定のコンセプチュアルな人

これまで問題解決、計画、構想とコンセプチュアル思考でどのように行動が変わるかを考えてきましたが、今回は意思決定行動について考えます。まず、この行動はコンセプチュアル思考力の高い人とそうでない人で大きくは以下のような違いがあります。

・高い 決めるべきところを明確にし、迅速な意思決定ができる
・低い 意思決定の方向性を見いだせず、情報収集に明け暮れ、決定できない。

コンセプチュアルスキルが低いと意思決定において以下のような問題が起こりがちです。

(1)何を決めるべきかが不明確で、決定に時間がかかる
(3)客観性や論理性にこだわり、情報収集に明け暮れ、決定できない
(3)長期的な視点が欠けた部分最適な意思決定になる



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2016年8月17日 (水)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(13)】 コンセプチュアルスキルは担当者にも必要、ただし、、、

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/kimagure

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◆ロバート・カッツの定義

コンセプチュアルスキルはロバート・カッツ教授が提唱したものだが、もともとどのように定義されていたかは意外と知られていない。

カッツ教授がコンセプチュアルスキルという概念を発見したのは、1940年代のことである。当時は肉体労働の時代であり、いわゆるブルーカラーを管理職が管理する時代だった。管理職には作業長から始まり、工場長まであったが、作業長の中で、上位管理者になってうまくできる人とそうではない人がいた。この原因を優秀な上位管理者を、どのような人かではなく、何ができるかという視点から分析し、「企業を総合的にとらえることのできるスキル」があることを突き止めた。具体的には

・組織の諸機能がいかに相互に依存しあっているか、また、その内のどれか1つが変化したとき、どのように全体に影響が及ぶかを認識すること

・個別の事業が、産業、地域社会、さらには国全体の政治的、社会的、経済的な力とどのように関係しているかを明確に描けること

・このような相互関係を認識し、どのような状況にあっても重要な要素を識別することができれば、管理者は組織全体の総体的福祉を推進するように行動することができる

といった思考や行動ができるスキルである。カッツはこれをコンセプチュアルスキルと名付けた。

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2016年8月16日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第29話:コンセプチュアルなコンセプト構想

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◆コンセプチュアルでないコンセプト構想の問題点

問題解決、計画と行動をコンセプチュアルに変えることを考えてきましたが、次はコンセプト構想です。この行動はコンセプチュアル思考力の高い人とそうでない人で大きくは以下のような違いがあるます。

高い:状況を大局的に把握し、全体最適な構想をする
低い:特定の部分に目が行き、部分最適な構想をする

本来、構想は全体的であってほしいわけですが、コンセプチュアルスキルが低いと部分最適な構想を描き勝ちです。その理由は以下のような問題があります。

(1)大局的な視点を持てないため、構造的な構想ができない
(2)特定の部分に固執し、部分最適な構想をする
(3)長期的な視点が欠けた構想になる
(4)構想に自分の視点を持ち込めず、受け身の構想になる

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2016年8月 1日 (月)

【コンセプチュアルスタイル考】第28話:コンセプチュアル思考で計画をコンセプチュアルにする

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Plan前回は、コンセプチュアル思考で問題解決行動をコンセプチュアルに変えるという話をしました。次に計画行動について考えます。

コンセプチュアルスキルが低いと計画において以下のような問題が起こりがちです。

(1)成果と計画の関係が不明確である
(2)計画が網羅的であり、優先度が不明確である
(3)客観性にこだわり、結果として、妥当性の低い計画になる


◆問題行動を変える(1)

コンセプチュアルスキルが低い人の計画に「問題行動」として多いのは

(1)成果と計画の関係が不明確である

という行動です。計画は成果をどのように実現していくかを決める(計画する)ためにありますので、こういう表現をするとちょっと違和感があるかもしれません。しかし、現実をみると、既存のやり方をベースにして計画が作られるため、どのアクティビティがどの成果に結びついているのかが明確でないことは少なくありません。

このような問題行動を解消した計画を行うにはどうすればよいのでしょうか?

この問題行動を解消するためには、まず

・大局的にはどういう仕事か/分析的にはどういう仕事か

を考えてみることが不可欠です。発生している問題を目先の問題としてしか捉えていませんが、どのように捉える必要があるかと考えてみると、

「大きく見るとこれはどういう仕事で、その仕事はどのように進めていくのか」

を考えることが必要です。これは、プロジェクトマネジメントでいうところのWBS(ワークブレークダウンストラクチャー)とFBS(ファンクショナルブレークダウンストラクチャー)、OBS(オーガニゼーションブレークダウンストラクチャー)を統合して定義するようなものです。

これを繰り返すことによって、成果との関係が明確な計画をすることができます。

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