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2016年2月

2016年2月18日 (木)

【コンセプチュアルスタイル考】第19話:直観を活かし、論理で検証する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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◆できる人は直観に優れる

できる人は直観に優れているという指摘をよく見かけます。なぜ、直観に優れていると仕事ができるのでしょうか?今回のではこの問題について考えてみたいと思います。

PMstyleが考えているコンセプチュアルスキルのモデルは、もっとも基本的な思考に「コンセプチュアル思考」があり、それにより思考や行動が変わり、結果として仕事に生産性の向上や創造性の向上がもたらされるというものです。

この中で直観が果たす役割は生産性の向上です。

特にマネジャーのレベルになってくると、ものごとを決めたり、行動するときには正解がないことが多く、いくつかの選択肢から選んで意思決定したり、行動したりする必要があります。言い換えると、選んだことの確からしさを検証する必要があります。このとき、選択肢を選ぶことを、仮説を立てるといい、検証することを仮説検証といいます。

問題は複数の選択肢があるときに、一つ一つを検証していたのでは時間がかかり、意思決定が遅れたり、行動が遅れたりすることです。生産性が低い一つの理由は、考えられることをすべてやって、あるいは必要だと思われる情報をすべて集めてからものごとを考え、行動しようとすることにあります。

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2016年2月17日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第18話:仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる

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Seisannsei2◆ものごとの優先順位が決められない

日本企業は生産性が低いとよく言われます。なぜでしょうか?

たとえば、意思決定の方法を見ているとよく分かりますが、日本人は細部にこだわります。ものごとを決めるときにも細部まで検討して決めていきます。なぜ、そのようなことになるのかと考えてみると、2つの問題があると思われます。

一つは、ものごとの優先順位が決められないという問題です。コンセプチュアル思考でいえば、物事の本質を考えて進めていくことができないというケースです。

この問題を象徴する考え方に、製品仕様や仕事について、「どうせ、最後にはすべてやらなくてはならないんだから」という言い分があります。著者はコンサルタントとして仕事をし始めたころ、最初にこのような意見を聞いたときの違和感を今でも覚えています。この背景には、何事にも十分の時間と金を使うことができるという暗黙の前提があります。もちろん、今は何かをするために十分な時間を金を使うことはできませんので、あり得ないのですが、未だにこの考え方はなくなっていません。



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2016年2月12日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第17話:コンセプチュアル思考で改善を超える

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◆考えるとは

これまでにやったことがなく、新しいやり方をしなくてはならないことがよくあります。そのときに、どのようにすればよいのでしょうか?知っていること、経験したことであればそのまますればいいわけですが、知らないと「考える」ことが必要になります。

では「考える」にはどうすればよいのでしょうか?そのときにポイントになるのが、抽象的に思考し、具体的な行動に落とすという考え方です。考えるとは物事を抽象的に捉えて、判断や意思決定することだと言っても過言ではありません。



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2016年2月10日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第16話:利害関係を統合し、互恵関係を作る

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Gokeiコンセプチュアル思考の行動への応用として、第1回はコンセプト作りをお話しました。第2回は「利害関係を統合し、互恵関係を作る」です。

◆コンフリクトにどう対処するか

世の中は矛盾(コンフリクト)に満ちています。あなたのお客様も決して例外ではありません。時として、矛盾に満ち溢れたことを言ってきます。

たとえば、あなたの会社は顧客から技術力を買われて長く取引をしているとします。顧客は新しい技術の導入には理解を示し、多少割高になってもあなたの会社から新しい技術を導入した製品を購入してきました。ところが最近役員が代わり、新しい役員は、コスト削減に強い関心を示す人でした。ここで営業部門と開発部門に対立する2つの考え方が生まれてきました。

開発部門は従来の顧客はあなたの会社の技術力を評価してくれているので、あなたの会社が技術革新を続けていけば、顧客との取引は長く続けることができるだろう。そして技術革新をすることは他の顧客への競争力にもなる。よって、技術革新こそ追求すべき目標だという考え方です。

営業部門は、顧客はコスト削減を気にしているので、今の価格では顧客を失うことになる。この顧客だけはなく、多くの顧客がコスト削減を重視しているので、多くの顧客を失うことになる。よって、コスト削減に努め、価格競争力をつけるべきだという考え方です。



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2016年2月 1日 (月)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(10)】 コンセプチュアルスキルを高め、アクティブ・ノンアクションを防ぐ

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◆コンセプチュアルスキルが低いと、アクティブ・ノンアクションになる

マネジャーの職位が高くなるとコンセプチュアルスキルが必要だという認識は共通的な認識になっていますが、なぜ、必要かというのは意外と答えられない人が多いようです。

おそらく、自社の置かれている状況を広く見ることができ、その中から全社、あるいは業界にとって本質的な課題を抽出し、それに対応していくことといった答えになるのでしょうが、この答え自体、相当な概念的な話であり、結局はコンセプチュアルスキルが低いと正しい認識ができないということになります。

そのような前提で、特に、ミドルマネジャーにとっては、コンセプチュアルスキルが低いと具体的にどのような問題が出てくるのかということを考えてみたいと思います。

いろいろな視点があるのだと思いますが、ここでは、「アクティブ・ノンアクション」という概念を中心に考えてみたいと思います。

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