PMstyleプロデュース

◆見えないものを把握する

そもそも、本質というのは目に見えないものです。この点についてもあとで詳しく説明しますが、たとえば、ある人はミスが多くて仕事が遅れていると思われる人がいたとします。ところが、ミスをほとんどしていない他の人は遅刻が多くて仕事が遅れていたとすれば、ミスが多い、遅刻が多いというのは表面的な問題で、チームの士気が下がっているというような別の問題があるのかもしれません。ここで重要なことはミスが多いというのは観察していれば分かる問題ですが、チームの士気が下がっているというのは目には見えません。本質というのは何かの陰に潜んでいて、目には見えにくいものです。この場合ですと、ミスが多いことの陰にチームの士気が下がっているというのが隠れているわけです。

このように本質を見つめて、ものごとに対処するというのは見えないものを把握することがすべての前提になります。

◆私たちが日ごろ仕事で扱っているものは目に見えないもの

私たちが日ごろ、仕事で扱っているものの多くは見えないものです。たとえば、モノ作りを考えてみてください。生産ラインで製品の組み立てをする仕事をしている作業者は見えるものを対象に作業をしていますが、その製品の設計者は頭の中で設計をし、設計図面として見える化しています。さらに設計の上位にあるコンセプトとなると全く見えないものです。

私たちは見えるものを扱うのは得意です。しかし、見えないものを頭の中で想像し、考えることは苦手です。コンセプチュアであるためには、は見えないものを自由自在に扱えなくてはなりません。

我々の仕事は

事業ビジョンを描き、そのビジョンに併せて事業戦略を作ります。そして、その戦略に併せて、ビジネスモデルや製品やサービスのコンセプトを創ります。その上でコンセプトを実現する、ビジネスモデルや製品やサービスを計画します。さらに、ビジネスモデルを実装し、製品を製造し、サービスを生産し、市場展開をしていくこと

のいずれかにあります。この中で、具体的に見えるのは製品の製造やサービスの生産と、それらに関わる人材のスキルだけです。あとはレベルの差こそあれ、抽象的なものです。

◆目に見えないもので、競争の勝ち負けが決まる

ビジョン、コンセプト、戦略、ビジネスモデル、計画などはすべて抽象的なもので、見えないものです。にも関わらず、どれもすべて具体的な製品やサービスよりはるかに競争に影響を与えるものです。

たとえばいくら製品の製造品質が高くても、コンセプトが悪ければ売れないでしょう。いくらサービスや製品の品質が良くてもビジネスモデルが悪ければ儲かりません。いくらスキルが高くても計画が悪ければ、プロジェクトは成功しません。いくらすばらしい技術があっても戦略が悪ければ事業は成功しません。いくらいい人材がいてもビジョンが悪ければ組織は動きません。ここを克服する必要があります。

このように「見えないものを把握すること」はコンセプチュアルであることの前提と言ってよいでしょう。

◆コンセプチュアルスキル講座のご案内

PMstyleではコンセプチュアルスキル講座を開催しています。

その中の一つが、コンセプト立案力講座です。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　◆コンセプチュアル思考によるコンセプト立案力講座　　　　　　◆（7PDU's）
　　日時・場所：東京：2015年 8月 27日（木）　 10:00-18:00（9:40受付開始）
　　　　　　　　　　　銀座ビジネスセンター（東京都中央区）　
　　講師：好川哲人（エム・アンド・ティ　コンサルティング代表）
　　詳細・お申込　http://pmstyle.biz/smn/concept.htm
　　主催　プロジェクトマネジメントオフィス、共催：ＰＭＡＪ
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　　【カリキュラム】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　１．コンセプトとは何か～コンセプチュアルスキルの観点から
　　　２．本質とコンセプト
　　　３．よいコンセプトの作り方
　　　４．コンセプトをビジネスモデルとして具体化する
　　　５．コンセプト立案演習（内容なお問い合わせください）
　　　６．ストーリーでコンセプトを伝える
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