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2014年7月29日 (火)

【PMstyle Column:001】技術力=技術スキル+コンセプチュアルスキル(テクノロジーマネジメント)

■技術力とは

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技術力とは何でしょうか?

スキルとは何かと考えたとき、マネジメントは考えること、エンジニアリングはいろいろなことを知っていることが一般的な認識だと思います。

それゆえに、エンジニアがマネジャーになると、同じ流儀でやろうとして、いろいろな知識を集めようとしますが、エンジニアリングのようにこれが正解という知識がないので、なかなか行動できない。これが、エンジニアからマネジャーへの「キャリア・トランジション」の問題です。

ここで言いたいことは、トランジションの問題に関係しますが、トランジションの問題ではなく、そもそも、この問題の本質はエンジニアの時代にあるのではないかということです。特に技術力のとらえ方にあるように思えます。

■技術力とは新しい問題に対応できること

冒頭の問いに戻りますが、技術力は、新しい問題に対してどれだけ技術的に対応できるかを意味することが多いように思います。

たとえば、ある製品で使っている技術をどんどん磨いていく、違う言い方をすればその技術を使った製品の性能をどんどん上げていくことだけでは技術力とは言えません。その技術を使って、いろいろな問題を解決できて初めて技術力だと言えます。

誤解を恐れずにいえば、技術でイノベーションを起こせることが技術力です。そのためには、いわゆる「応用力」が必要になります。つまり、技術スキルと応用力があって技術力だといえます。


■技術力の方程式

応用力はコンセプチュアルスキルの一種ですので、もう少し、広くいえば、

技術力=技術スキル×コンセプチュアルスキル

だといえます。

さて、では、エンジニアにコンセプチュアルスキルが身につくとどのようなことができるようになるのでしょうか?

「技術者のためのコンセプチュアル仕事術」では、

1.ニーズの分析と製品コンセプト定義
2.設計
3.新技術の適用
4.制約の中での問題解決
5.未来の問題の解決

という5つの仕事を取り扱っていますが、それぞれにおいて以下のように仕事のスタイルが変わってきます。


■コンセプチュアルスキルが変える仕事のスタイル


1.ニーズの分析と製品コンセプト定義
顧客の具体的な要求から抽象レベルで要求の本質を考え、その本質に応えるコンセプトを構想し、要求を具体化し、要求に対して顧客の期待を超えるシンプルな機能を提案できる。(抽象と具象、主観と客観)

2.設計
コンセプトと実現する機能と仕様の間を行き来することによって、コンセプトに整合する創造的で実現可能な仕様による機能を体系的に設計できる。(抽象と具象、主観と客観)

3.新技術の適用
新しい技術を適用するにあたって、過去の技術に対する経験を活用して技術の本質を見抜き、短時間で適切な適用を行うことができる。(抽象と具象、直観と論理)

4.制約の中での問題解決
制約があるときに、要求をどれかを捨てるのではなく、本質的な要求を見抜き、統合することによってステークホルダーが満足する創造的な問題解決を行うことができる(大局と分析、直観と論理)

5.未来の問題の解決
ある問題が起こったときに、そのプロジェクトや仕事、あるいは部門の中で将来起こり得る類似の問題を想定して、防止する(抽象と具象、長期と短期、直観と論理)


さらに一般的にいえば、コンセプチュアルスキルにより以下の記事にあるようなことができるようになります。

【コンセプチュアルリーダー】コンセプチュアルスキルがもたらす10の変化
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2014/05/post-fee4.html


■コンセプチュアルなエンジニアをめざそう

エンジニアの時代にコンセプチュアルスキルを身につけると、技術力が上がるというメリットだけではなく、マネジャーになったときにトランジションがうまくできないというキャリア上の問題を解決できます。

コンセプチュアルなエンジニアになりませんか?

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 ◆技術者のためのコンセプチュアル仕事術            ◆(7PDU's)
  日時:2014年 08月 22日(金)10:00-18:00(9:40受付開始)   
  場所:銀座ビジネスセンター(東京都中央区) 
  講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/conceptual_tec_juku.htm
  主催:プロジェクトマネジメントオフィス
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 【カリキュラム】
  0.はじめに
  1.ニーズの本質を見極め、シンプルな製品コンセプトを創る
  2.コンセプトと機能を行き来し、創造的な設計を行う
  3.常に技術の本質を捉え、新しい技術を活用する
  4.困難な制約の中で、創造的な問題解決を行う
  5.発生した問題を抽象化し、未来の問題発生を防ぐ
  6.コンセプチュアルな発想をするために 
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