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2013年9月 9日 (月)

【告知】イノベーションのジレンマを防ぐ思考法~クリティカルシンキング

Dilemma_2◆イノベーションのジレンマ

クリステンセン博士のイノベーターのジレンマという理論があります。

この理論の発見のきっかけになったのは、コンピュータのハードディスクの製品開発でした。最初、ハードディスクの最大のユーザはメインフレームのメーカでした。やがて、技術の進歩により、ハードディスクを小型化することが可能になってきました。しかし、メインフレームでは小さなハードディスクは必要なく、現行の製品の容量アップが要求しました。これに対して、ハードディスクのメーカは容量をアップする技術投資をし、小さなハードディスクを作ろうとはしませんでした。

そこに、新興勢力のハードディスクメーカが出てきて、小型のハードディスクを作り、展開していきました。もちろん、容量は大型のものより小さくなりますので、メインフレームメーカは見向きもしませんでしたが、小型コンピュータ(ミニコンピュータ)のメーカが必要としていました。やがて、コンピュータの市場でミニコンピュータが中心になり、メインフレームにとって代わりました。

それと連動して、ハードディスクも小型が中心になり、大型の性能を凌駕するようになり、ついにはメインフレームメーカも小型のハードディスクを使うようになり、大型のハードディスクを作っていたメーカは2社を除いてすべて市場から消えています。

こんな話です。



◆イノベーションのジレンマの「ロジック」

この話の本質は、戦略的な発想をする業界のリーダー企業が

「自社の経営資源を優先的に投入すべき相手は誰か」

という問題に対して、

→「自社製品の最大のユーザである」

と考え、そして、

→「自社の最大ユーザの声を尊重した製品開発をする」

とすることによって、リーダーの座から滑り落ち、ベンチャーにその座を渡しているというものです。

こういう風に整理をしてみると、論理的におかしなところはまったくありません。ところが現実には失敗しているわけです。


◆正しく疑うことが必要

このように一見正しく思えてもよい結果が生まれないということはビジネスの中では珍しいことではありません。このような状況を避けるには、「正しく疑う」ことが必要です。たとえば、冒頭の例であれば、ハードディスクメーカは前提として、

コンピュータのサイズは変わらない

という前提を持っていますが、ちょっと考えれば間違っていることが分かります。もし、

コンピュータのサイズも小さくなっていく

という前提で戦略を考えていれば、話は全然変わってきたでしょう。

このように、正しく疑うことは極めて重要で、具体的には、

・常識、前提
・構造
・因果関係
・問題設定

などを疑ってかかることが必要です。このように「正しく考える」論理と併せて、「正しく疑う」思考法を「クリティカルシンキング」といいます。

この講座では、1日、クリティカルシンキングのトレーニングを行います。思考力を高めたい方の参加をお待ちしています!


━【開催概要】━━━☆トライアル開催のため受講料は50%オフ【2013.09.18】━
 ◆クリティカルシンキング講座                          ◆7PDU's
  日時:2013年 09月 18日(水)  10:00-18:00(9:40受付開始)  ◆開催決定 
  場所:ヴィラフォンテーヌ汐留(東京都港区)
  講師:好川 哲人(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/critical.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス
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  【カリキュラム】                           
   1.クリティカルに考えるとは
   2.ロジカルとその落とし穴
   3.何を疑うのか(合理性)
   4.何を疑うのか(内省)
   5.クリティカルシンキングの4ステップ
   6.具体的状況におけるクリティカルシンキング演習
   7.クリティカルシンキング総合演習                   
 
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