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2013年6月 5日 (水)

【告知】現場の頑張りを無駄にしないマネジメント

Sponsor ある日本人論を読んでいたら、こんな記述がありました。

個々の現場がタコツボ化して、全体を統括する中枢機能が弱い。目的を設定して必要のない部分を切る全体戦略がないので現場がいくら頑張っても収益が上がらない。

この目的意識の欠如という日本人の特徴は今に始まったことではなく、日本軍の問題として指摘されていたことです。それが今でも残っています。

驚くことに、プロジェクトで仕事をしている企業で、プロジェクトマネジメントを導入するようになっても残っています。たとえば、IT企業では21世紀に入ってから、プロジェクトマネジメントの導入が始まりました。そして、プロジェクトの成功確率は上がっていますが、収益は下がり続けています。

表面的な現象としては発注者の予算が少なく受注条件が厳しい、大きな失敗プロジェクトが全体の収益を食いつぶしているといった原因が指摘されており、プロジェクトマネジメント擁護派はプロジェクトマネジメントをやっていなければもっと悲惨なことになっていただろうと言います。

このような認識は本当に正しいのでしょうか?

IT企業であれば、単価ビジネスという収益構造を変えない限り、グローバル競争の中で収益を上げていける企業にはなれないでしょう。単価競争をやっている限り、インドや中国には勝てないでしょう。

PMIの標準体系を見ても分かるように、プロジェクトマネジメントは単に現場のオペレーションの改革ではありません。PMBOK(R)だけとればオペレーション改革ですが、プログラムやポートフォリオマネジメントを併せて企業の構造改革になり、収益が上がる組織に生まれ変わる仕組みです。

ところが99%の企業はPMBOKで止まっています。現場のオペレーションはよくなりますが、現場がいくら頑張っても上位組織が適切な戦略を策定し、戦略に基づくマネジメントをしなくては、現場の頑張りは報われません。収益が上がらないのはこのためです。

PMIでいえば、戦略マネジメントの部分がプログラムマネジメントであり、ポートフォリオマネジメントです。

オペレーションは安定してきましたので、今度は上位組織のマネジメントを確立し、現場の頑張りを収益に変えるときです。つまり、上位組織のマネジャーが頑張るときです。

上位組織のマネジャーとして、現場の頑張りに報えるだけのプロジェクト管理のスキルを身につけましょう。それは、PMBOKではありませんので、くれぐれも誤解なきよう。

そんな思いがあって、毎回小人数ながらも、もう4年間やっているセミナーです。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【2013.06.12】━
◆マネジャーのためのプロジェクト管理講座                         ◆7PDU's
  日時:2013年 06月 12日(水)  10:00-18:00(9:40受付開始)
  場所:ヴィラフォンテーヌ汐留(東京都港区)
  講師:好川哲人(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、MBA)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/pm_managers.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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【カリキュラム】
1.管理者からみたプロジェクト活動の位づけ
2.プロジェクトに対する管理者の役割と責任
3.組織の方針をプロジェクトにより実現する
4.管理下のすべてのプロジェクトを成功させるために
5.ビジネスの成果が上がるプロジェクト実行環境の構築
6.人材育成と風土づくり
7.プロジェクトスポンサーシップを身につける
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