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2012年4月24日 (火)

【スポンサーシップ論】第3回 立上げ・計画においてスポンサーがすべきこと

Sponsorship前回までで、プロジェクトスポンサーの活動とその方法について述べた。今回から、プロジェクトのフェーズに分けて、活動の実現に向けて、具体的にどのようなアクションをすべきかを整理してみたい。まず、今回は立上げと計画について述べる。


◆立上げの活動

立上げは、プロジェクトスポンサーのもっとも重要なフェーズである。プロジェクトを「デザイン」し、プロジェクトマネジャーやチームを構想する。そして、ステークホルダ、特に、メンバーに想定している人たちの上司に、そのような構想でプロジェクトを実施することの合意を取り付けなくてはならない。

このために、立上げではプロジェクトスポンサーは以下のような行動をする。

(1)チームのミッション、ゴール、制約について立案する
プロジェクトチームに与えるミッション、目的(目標)を決定し、プロジェクト憲章を起案する。また、制約を設定し、プロジェクト憲章に明記する。

(2)適切なチームメンバーを特定する
ミッションやゴールを中心に、誰をチームに入れるかを構想する。この際、自部門に限らず、部門を超えて構想することが求められる。また、構想しているチームメンバーを前提にして、プロジェクトマネジャーの適任者を決定し、プロジェクト憲章に明記する。

(3)方針をチームメンバーのマネジャーに受け入れてもらう
メンバーとして構想している人のマネジャーに、プロジェクト憲章を示し、プロジェクトのミッション、ゴールについて協力を取り付け、プロジェクトメンバーの派遣についても内定を得る。

(4)方針をチームメンバーに受け入れてもらう
プロジェクトマネジャーと話し合いをし、合意を得たのちに、プロジェクトメンバーにミッションや目的を受け入れてもらう。


◆計画の活動

計画フェーズにおけるプロジェクトスポンサーの役割は、プロジェクト憲章で示したミッションやゴールに整合したプロジェクト計画ができるように指導・支援することである。

このために、プロジェクトスポンサーは以下のような活動をする。

(1)プロジェクトミッションの重要性を伝える
プロジェクトマネジャーやメンバーに、ミッションの重要性を伝える。

(2)チームのミッションとゴールの洗練を支援をする
プロジェクトチームは計画の策定に当たり、プロジェクトスポンサーの提示するミッションやゴールを洗練することが必要になる。プロジェクトスポンサーは、自分の意図から逸脱しないように支援をしていく必要がある。

(3)プロジェクト計画の不十分な点を指摘する
出来上がったプロジェクト計画を見て、ミッション、ゴールの視点から過不足を指摘する。さらに、制約条件に対するリスクの評価を行い、リスク計画の不足を指摘する。

(4)上位マネジメント(経営層)にチームのミッションとゴールを承認してもらう
計画ができた段階で、プロジェクト憲章、プロジェクト計画を上位マネジメントに提示し、ミッションとゴールに対して、承認を得る。

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