【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(20)】「橋を架けてほしい」と頼まれたが、予算が足らない。どうする?
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プロジェクトやマネジメント、ビジネスでは多くの問題に遭遇します。遭遇した問題をどのように解決できるかで、成果は大きく変わってきます。
成果を大きくするためには、本質的な問題が何かということを適切に見極め、本質的な問題に対して、プロジェクトの目的を考えて手を打つ必要があります。
◆橋を架けてくれと依頼された
たとえば、みなさんが島に住む住人から、橋をかけてくれと頼まれたとします。この時点では問題は「橋がないこと」だと考えているわけです。
あなたは、この依頼をゼネコンにつなぎました。ところが、予算的に折り合いません。
◆本質的な問題は
そこで、島の住民に「なぜ、橋が必要なのか」と訊ねました。すると、「本土に気軽に渡りたいから」という答えでした。確かに今は昼間に数便の連絡船があるだけで、気軽には本土と行き来することはできません。
「気軽に本土に行き来できない」ことを問題とするなら、解決策として橋をかける必要はありません。
連絡船を増発することでもいいですし、トンネルを掘ってもいいわけです(もっと高い?!)。ひょっとすると一人乗りの水陸両用のドローンを開発してもいいかもしれません。。いくらでもアイデアは出てくるでしょう。
さらに、住民に聞きます。「なぜ、本土に渡りたいのですか?」
すると、「本土の方が稼ぎがいいから」という答えが返ってきました。つまり、問題は「島では思ったように稼げないこと」だというわけです。
どうも、これが本質的な問題だと思われます。確かに今の交通インフラでは、通勤は無理なので、橋がほしいと思っているわけですが、橋を架けなくても解決できそうです。
◆創造的な解決策を見つける
さらに考えると、この問題を解決するには本土に渡らなくてもいいかもしれません。たとえば、準備した予算で島全体をリゾート地にしてしまい、島にリゾート客を呼ぶことができれば、もっと稼ぎを増やすことができるかもしれません。
これもまた、いくらでもアイデアは出てきそうです。きっと創造的な解決策を見つけられそうです。
◆必要なのはコンセプチュアルな問題解決
コンセプチュアルな問題解決とは、このように考える枠組みを広げることによって、問題の本質を探し、本質に対して創造的な解決策を打つことです。
本質を見出すもっとも簡単な方法は、このように「なぜ」を考えていくことです。要求であれば、なぜ、そのような要求をしているかを徹底的に追及していきます。そこに本当の理由、すなわち、「本質」があるわけです。
今、多くのプロジェクトがb困っているのは、「橋をかけてくれと頼まれて、どうやって安く橋を架けるか」だけを考えているからです。
コンセプチュアルな問題解決をすることによって、問題の枠組みを変え、顧客も自分たちも満足できる答えを見つけ出すことができます。
◆コンセプチュアルな問題解決スキルを身につけよう
そのようなコンセプチュアルな問題解決スキルを身につける講座です。
お申込をお待ちしています。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本質に注目したコンセプチュアルな問題解決 ◆(7PDU's)
日時:2017年 11月 08日(水) 10:00-18:00(9:40受付開始)(9:40受付開始)
場所:場所:国際ファッションセンター(東京都墨田区)
講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/conceptual_practice.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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【カリキュラム】
1.なぜ、コンセプチュアルであるべきか
2.コンセプチュアルな問題解決の流れ
3.本質的問題の発見
【エクスサイズ】問題の本質を見極める
4.本質に注目した創造的問題解決の方法
【エクスサイズ】本質に注目した問題解決
5.問題解決をコンセプチュアルにするポイント
【エクスサイズ】各ポイントのエクスサイズ
6.うまく行かないときの対応
7.コンセプチュアルな問題解決エクスサイズ
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