【告知】コンセプトレベルでイノベーションを起こす~WalkmanがiPodに負けた理由
イノベーションはさまざまなレベルのものがありますが、画期的だと言われるものはコンセプトレベルでのイノベーションです。
ソニーがウォークマンを開発したときに考えたコンセプトは、歩きながら音楽を聴くというものでした。それまでのオーディオの前に座って音楽を聴くというコンセプトをひっくりかえした大変なコンセプトだったわけです。
その後、メディアがカセットテープからMD、CD、ICメモリと変わり、競合製品は出てきましたが、ウォークマンはiPodが現れるまで独り勝ちを続けてきました。iPodはどうしてウォークマンに勝つことができたか。ICメモリだけでいえば、先に実現したのはウォークマンでした。
iPodが登場するまでは、ソニーも含めて、ソニーがウォークマンで設定したコンセプトで競争がされていました。コンセプトが同じなら、ブランド力がある方が勝ちます。ところが、アップルは音楽を持ち歩くというコンセプトを打ち出しました。技術的にみれば、ICメモリの容量が数十メガか、数十ギガかという違いです。しかし、コンセプトが違い、自分自身が持っている音楽ライブラリを持ち歩き、好きな時に好きな曲を聴くというコンセプトを打ち出しました。そして、あっという間にウォークマンの市場を奪います。
もちろん、ソニーもウォークマンブランドを最大限に活用し、iPodを追いますが、及びませんでした。
携帯型のオーディオの競争の歴史を 見ると、コンセプトレベルのイノベーションが如何に重要かよくわかります。一説によると、iPodが出たときに技術的にはソニーが数十ギガのオーディオを 出すことは可能だったといいます。技術的なイノベーションでは匹敵していながら、コンセプトレベルのイノベーションで負けてしまったのです。
このように相手を完膚なきまでに叩くにはコンセプトレベルのイノベーションが強力な武器になります。なぜ、ソニーにはできなかったのでしょうか。
こ こからは推察になりますが、技術イノベーションは現場で問題点を改善していけば実現することができます。事実、カセットからICメモリまでの音質向上のた めに記憶容量の確保をする技術イノベーションは素晴らしいものだっと思います。これはどこまでいっても、カセットにレコードを1枚録音して聞くという世界 の延長にすぎません。
つまり、現場の問題認識では、いい音で音楽が聴きたい。だから大容量化が必要だという解決策になります。これを抽象化して考えると、ユーザの満足のために、大容量化が必要だという問題になります。
一方で、多くのユーザはカセットの時代から代えのカセットを持ち歩いたり、MDを持ち歩いたりしていたわけです。
この点に着眼をして、容量不足という問題をみれば、自分がCDを持っているのに好きな曲を好きな時に聞けないという問題があることはすぐに気づきます。すると、iPodに行きつくわけです。
これが概念レベルのイノベーションの威力です。概念レベルでのイノベーションには、このように問題を概念化して、解決策を考え、今までのものとは異なる具現化をしていきます。これが概念化スキルです。
イノベーションに取り組んでいらっしゃる方は、概念化スキルをぜひ身につけてください。画期的なイノベーションを生み出すことが可能になります。
PMstyleでは今年度、概念化スキルを身につける支援をしていきます。詳しくは、説明会を行いますので、興味のある方はぜひご参加ください。
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◆コンセプチュアルスキル講座説明会◆
日時:2013年04月17日(水)13:30-16:30(13:10受付開始)
場所:銀座ブロッサム中央会館(東京都中央区)
講師:好川哲人(プロジェクトマネジメントオフィス)
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主催 プロジェクトマネジメントオフィス
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【カリキュラム】
【概論セッション】
1.コンセプチャルスキルとは?
2.コンセプチュアルスキルの高いマネジャーと低いマネジャー
3.コンセプチュアルスキル講座の説明
【体験セッション】
3.体験×概念化=経験
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~コンセプチャルスキルの可能性を感じる
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