◆コンセプチュアル思考、コンセプチュアルスキル、コンセプチュアルリーダー
PMstyleでは、2021年4月からコンセプチュアルリーダー塾を設立し、コンセプチュアルリーダーを育成する活動に取り組んでいます。コンセプチュアルリーダーは一言でいえば、
「コンセプチュアルスキルを活用して、センスのよい成果を上げる人材」
のことです。
コンセプチュアルスタイル考にコンセプチュアルリーダーについて本格的に書くのは初めてになりますので、最初に簡単に、コンセプチュアルという概念の整理をしておきたいと思います。
まず、コンセプチュアルスキルは、コンセプチュアル思考で実現されるスキルだと考えています。コンセプチュアル思考は、
・大局/分析
・抽象/具象
・直観/論理
・主観/客観
・長期/短期
の5つの軸を使いながら、概念の世界(大局、抽象など右側)と形象の世界(分析、具象など左側)を行き来する思考法です。もっとも普及しているのは、抽象と具象の軸の行き来で、例えば、抽象的に機能を考え、それを具体化し、さらに、その具体から抽象的な機能を見直すといった行き来で考えることによって、同じ(概念)アイデアから、全く異なる製品(形象)が生まれてイノベーションを起こすといったものです。
詳しく知りたい方は、好川哲人の「コンセプチュアル思考」という本を読んでみてください。
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
コンセプチュアルスキルは、一般には、
「周囲で起こっている事柄や状況を構造的、概念的に捉え、事柄や問題の本質を見極めるスキル」
という意味で使われます。具体的なスキルとしては、例えば、問題解決や意思決定のスキルがあります。
ポイントは本質を見極めて本質的な問題を解決することや、本質を押さえた適切な意思決定をすることです。問題解決や意思決定をしても本質からずれたものであれば、それがコンセプチュアルスキルとは言えません。
PMstyleでは、コンセプチュアルスキルを使ってこのような活動をした結果、成果に付与される要件をセンスだと考えています。つまり、コンセプチュアルスキルと呼べるクオリティの活動をすることによって、センスのよい成果が得られるわけです。
そして、本質を見極める際に役立つのが、コンセプチュアル思考です。
このように考えていくと、コンセプチュアルスキルを活用した活動をするということは、コンセプチュアル思考を使いこなし、本質を見極めた上で、本質を踏まえてさまざまな活動をしていくことに他なりません。このような活動をするのがコンセプチュアルリーダーです。
ちなみに、コンセプチュアルリーダーが集まって作るチームや組織をコンセプチュアルな組織と呼んでいますので、こちらも覚えておいて頂ければと思います。
◆コンセプチュアルリーダーの中核能力
以上のようなコンセプチュアルの体系に基づき、PMstyleではコンセプチュアルリーダーを
「複雑にからみあい、変動する事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識してリーダーシップを発揮できる人材」
だと定義します。簡単にいえば、コンセプチュアル思考を自身や、チームの活動に活用して、センスのある成果を出しているのがコンセプチュアルリーダーです。
このようなコンセプチュアルリーダーには3つの中核能力があります。以下の3つです。
1.意味をつくる
2.問題を創る
3.柔軟性を重視する
この記事では、コンセプチュアルリーダーの中核能力について簡単に説明していきたいと思います。例として少し古くなりますが、非常に分かりやすいのでグーグルの例を取って考えていきます。
◆意味をつくる
一つ目の中核能力は、意味をつくることです。
VUCA時代を迎えた今、最適化の意味がなくなっています。最適だと考えているものが次の瞬間には最適ではなくなるのがVUCAの時代です。このため、誰もが必要だと考えたり、適切だと考えるものがありません。事実、そのようになってきていることを実感されている方は多いと思います。
このような状況に対応するには、サービスや製品の提供には要求があってそれに応えるという考え方ではなく、要求自体をつくって意味を持たせていく必要があります。例えば、何かサービスを提案するときに、そのサービスが顧客にとってどのような意味があるのかを考え、それを提案していく必要があるのです。このような発想で考えることができるのがコンセプチュアルリーダーです。
例えば、グーグルは自分たちの提供する検索サービスを
「1クリックで世界の情報へアクセス可能にする」
ものだとしました。今や当たり前ですが、実はグーグルの登場した1990年代の後半にはこれはほとんど考えられていないものでした。
グーグルは、インターネットに着目し、検索に、1クリックで世界の情報にアクセスすると意味付けを提案しました。多くの人にとって検索がそのように位置付けられることは予想もしなかったことですが、これは非常にインパクトのある意味付けで、多くの人に受け入れられ、グーグルは成功していきます。そして、グーグルの提案した検索の意味は常識と思われるものになっていったわけです。
意味をつくるとは、このように、目的や、市場などを新たに定義することです。いわゆる、センスメイキングです。
最近では、ストーリーテリングが当たり前のように使われるようになってきましたし、有能なマネジャーはストーリーテリングがうまいと考えられています。この背後にあるのが、センスメインキングです。つまり、相手が想像しなかったような意味をつくって、それをストーリーとして語ることができるのが、有能なマネジャーと考えられています。
また、これはイノベーションに欠かせないものです。特に、既存の技術を組み合わせて行うイノベーションにおいては、不可欠だと言えます。
コンセプチュアルリーダーであるためには、その範囲は自分の業務の範囲であっても、新しい意味を定義して、その意味に基づいて新しい考え方を発想していくことが必要なのです。
◆問題を創る
二つ目の中核能力は、問題を創ることです。つまり、提唱した新しい意味を実現するために、どのような問題を解けばよいかを明確にすることです。
創られる問題によって、その意味の値打ちが決まってきます。提唱した意味が受け入れられるかどうかは、その意味の元で創られる問題次第だと言ってもよいでしょう。
例えば、上の例のようにサービスに意味をつくって提案したとします。その意味が受け入れられるかどうかは、そのサービスが実現してくれるものが自分にとって価値のあるものだと感じるかどうかにかかっています。価値があると感じたら、そこで初めて意味があると考え、意味を受け入れます。
グーグルの例でいえば、グーグルは、「1クリックで世界の情報へアクセス可能にする」という検索の意味を実現するために、
「卓越した検索を行うエンジンを作る」
という問題を立て、この問題を解決することによって、事業を成功させていきました。イノベーションでいえば、用途を開発することに当たります。
◆柔軟性を重視する
三つ目の中核能力は、柔軟性を重視することです。
VUCAの時代ですから、環境も変われば、要求も変わります。ここで問題になるのは、何が変わったかです。例えば、要求が変わる場合、要求されているもの自体が変わってもさほど問題はありません。問題なのは、なぜそれを要求しているか、つまり、要求の前提が変わる場合です。
前提が変わっていなければ要求が変わっても対応を調整できます。しかし、前提が変わると、これまでとは全く異なる要求になる可能性が大きく、調整というレベルでは無理になることが多いのです。
グーグルの例でいえば、グーグルは検索対象はテキストで表現されており、検索はテキストベースで行うものだという前提でした。しかし、さまざまな技術の進化の中でテキスト以外による検索対象もあると考えます。そして、例えば、グーグルマップという検索サービスを提供しましたし、そのほかにもさまざまな形態の検索を提供しました。
このように考えられる背景にはビジョンやパーパスがあるのかもしれませんし、また、ライフサイクルに対するしっかりとした認識があり、それを背景に持つことの重要性も感じます。
◆中核能力によるコンセプチュアルリーダーの行動例
このような3つの中核能力を使って行われる、コンセプチュアルリーダーの行動には以下のようなものがあります。これらはコンセプチュアルリーダーの行動規範だといってもよいかもしれません。
<意味をつくる>
・常にものごとの意味を考え、新しい市場を創り出す
・常に目的に立ち返り、少しでも多く目的を実現する
<問題を創る>
・市場や顧客の要求の本質を見極め、期待を上回る製品やサービスを提供する
・前提を疑い、まったく新しい製品やサービスを考える
・自身の興味を業務に活かす
<柔軟性を重視する>
・多様な意見を統合した新しいアイデアを生み出す
・柔軟な発想の問題解決をする
・意思決定を速く、適切に行う
・失敗は成功の過程だと考える
・仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる
この一部については、「コンセプチュアル思考」の中で説明していますので、読んでみてくだい。また、もっと詳しく知りたい方は、このあとで紹介します、コンセプチュアルリーダー養成講座を受講ください!
◆コンセプチュアルリーダーを養成する講座
コンセプチュアルリーダー塾では、3つの中核能力のトレーニングを提供しています。詳しくは以下のページをご覧ください。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダー養成講座(全4回) ◆
日時:<基本編> 2021年07月14日(水) 19:30-22:00
2021年08月18日(水) 19:30-22:00
2021年09月15日(水) 19:30-22:00
<センス編>2021年10月13日(水)19:00-22:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_juku0.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、エムアンドティ
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【カリキュラム】
第1回 意味をうくる(基本編
第2回 問題を創る(基本編
第3回 柔軟性を重視する(基本編
第4回 コンセプチュアル思考でセンスを高める(センス編)
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コンセプチュアルリーダー塾の活動を再開し、何回か「コンセプチュアル」ってどういう意味ですかという質問を受けました。コンセプチュアルスキルに関する活動をはじめて10年近くになりますが、当時と比較すると言葉自体はよく使われるようになってきましたが、明確な定義で普及してきているかというと、今でもはっきりしない人が多いようです。そこで、今回は「コンセプチュアル」の意味を解いてみたいと思います。
コンセプチュアルの名詞はコンセプト(concept)です。コンセプトという言葉は普通に使われるようになってきましたが、どういう意味かと聞かれると説明に困るという人が少なくないと思います。そもそもをいえば、コンセプトは概念、コンセプチュアルは概念的と日本語が当てられますが、概念ってどういう意味かと聞かれると説明に困る人が多いのではないかと思います。難しい「概念」だといえます。
例えば、デジタル大辞泉を調べると概念の説明として
「事物の本質をとらえる思考の形式」
だとした上で、「個々に共通な特徴が抽象によって抽出され、それ以外の性質は捨象されて構成される」という説明がされています。そして、これがconceptの説明だともされています。これらを参考に、このあとの議論のためには、ここでは概念を
「共通している点によって、それらを同じ種類だと判断できる考え」
と表現しておきます。
少し脱線しますが、概念の説明で興味深いのは、ブリタニカ国際大百科事典の説明で、
「一般にAの概念といえばAについての経験的事実内容ではなく、Aに関する論理的、言語的意味内容をさす」
という説明があることです。
日本の戦後に生まれた習癖の一つに論理を軽視し、経験を重視するというのがありますが、これによって経験的内容ではないことに関する意味の理解を邪魔しているように感じることがよくあります。だとすれば、これが概念という考え方が理解しにくい理由なのかもしれません。
◆概念と観念
さて、概念という言葉の説明はここまでにして、概念と似た言葉に観念があります。英語では、アイデア(idea)です。概念は上に述べたように「共通している点によって、それらを同じ種類だと判断できる考え」ですが、観念は同じように説明しますと
「物事に対する考え。物事について抱く考えや意識。見解」
だといえます。言い換えると、概念は物自体に関したもので、観念は認識(心の動き)を伴うものです。
コンセプチュアルスキルを発揮するためには、対象をコンセプチュアルに理解することが前提です。コンセプチュアルに理解し、それに対して問題解決を考えていくわけですが、そのためにポイントになるのが本質です。
ここで本質とは客観的なものなのか、主観的なものなのかという問題があります。コンセプチュアルスキル研修の中でこれを尋ねると、9割は客観的なものだと答えます。つまり、「本質は何ですか」という問いには正解があると思っているわけです。しかし、少し考えてみるとこれはあまり適切ではないと分かります。
例えば、コロナの中で飲食店が売上げが落ちしています。この本質的な理由を考えてみてください。真っ先に出てくるのは、営業時間の制約ですが、実はテイクアウトに力を入れでコロナ前より売上のが伸びている飲食店もありますし、通販で売上げを伸ばしている飲食店もあるようです。すると、時短営業が本質ではないという考え方もできます。例えば、料理のおいしさとか見栄えいう問題がコロナでクローズアップされたのかもしれません。
ちょっと脱線します。結局、この問題はどういう見方で捉えるかにより、正解はないのですが、正解があると信じている人が多いのには理由があります。それは、企業や組織としての固定された見方があることです。
組織文化の問題かもしれませんが、ものごとを一様に見るという習慣の中に置かれると、正解でもないことを正解だと思ってしまうのです。
◆本質は主観である
話を戻しましょう。
このように問題が起こったときに何が本質だと認識するかは個人的なものであり、まさに主観です。
もともとコンセプチュアルスキルは、1950年代に経営者に必要なスキルとして提唱されたものですが、経営者は客観的に状況を観察しなくてはならないと同時に、正解のない経営問題に対して主観的な決定をする必要があります。だから、コンセプチュアルスキルに主観が入るというのは当然のことなのです。
ここでもう一度言葉の問題に戻ります。概念と観念はconceptとideaという英語の日本語ですが、概念的、観念的となると少し変わります。概念的は上に述べたようにconceptualと対応しますが、conceptualの日本語として観念的という言葉が使われrうこともよくあります。これは英語のconceptという言葉のニュアンスがそういうもの、つまり客観だけではなく、主観的なものだからです。
一方で、概念的に把握するとは対象を客観的に理解するものであり、観念的に把握するとは対象についての認識を深めることです。つまり、コンセプチュアルスキルですべきことは、概念的に考えることではなく、観念的に考えることです。
◆PMstyleのコンセプチュアル、コンセプチュアルスキル、コンセプチュアルリーダー
このように考えると、conceptual skillのconceptualは概念的という意味よりは、観念的という日本語の方がしっくりきます。ただ、日本語としてはすでに概念化能力、概念化スキルという言葉が一般的になっていますので、PMstyleでは観念化スキルとか、観念化能力ではなく、コンセプチュアルスキルと呼んでいます。
つまり、PMstyleでコンセプチュアルと呼んでいるのは、
複雑にからみあう事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識している状態
です。関係性や本質を見極めるのですが、それは理解することではなく、認識することである点に特徴があります。つまり、概念化ではなく、観念化なのです。
そして、コンセプチュアルを実現する能力をコンセプチュアルスキルと呼び、さらに、コンセプチュアルスキルを活用して、リーダー活動をしている人をコンセプチュアルリーダーと呼んでいます。つまり、コンセプチュアルリーダーとは
複雑にからみあう事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識して、リーダーシップを発揮している人
のことです。
さらに、組織がVUCAの時代を乗り越えるには、組織のメンバー一人ひとりが組織の目指す方向と規範に対して適切な行動をとることが求められます。そのためには一人ひとりが組織の目指す方向や規範を理解し、その中でさまざまなものごとの関係性や本質を認識し、行動しなくてはなりません。このような考えに基づき、PMstyleでは
組織として、向かうべき方向や取り巻く環境の複雑性や本質を共通認識して、メンバーが主体的に考え、行動して、イノベーションや業務を行うことのできる組織
をコンセプチュアルな組織と呼んでいます。
コンセプチュアルな組織を実現するためには、経営者やマネジャーだけではなく、全員がコンセプチュアルリーダーになり、組織文化を構築していく必要があるのです。
◆PMstyleのコンセプチュアル思考のフレームワーク
これは、コンセプチュアル思考のフレームワークを見てもらえればよく分かります。コンセプチュアル思考は
・大局と分析
・抽象と具象
・主観と客観
・直観と論理
・長期と短期
の5つの軸を行き来して、考えていくというモデルになっています。
詳しくは、こちらの書籍をご参照ください。
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
上の例でいえば、どういう問題として解決していくかを考えるときに、客観的にデータを集めながら、分析し、その結果を主観的に認識するということを何度か繰り返すことになります。
これは、コンセプチュアル思考のフレームワークを決めるに当たって、かなりの数の事業責任者に話をお聞きして得られた結果になっています。どの軸を重視しているかは人や組織によって違いがありますが、インタビューした人のほぼ全員がこの5つの軸の思考を多少なりとも考えていますし、また管理職やスタッフから意見を求めるときに言われることもこの5つのどれかに位置づけできるということでした。
同時に識者の意見を聞くと、「結局、抽象と具象の行き来なのだろう」という人が多く、実際にコンセプチュアルスキルは抽象化スキルという人も少なくありませんでした。この問題もよく考えてみると、実は抽象化というのは主観と直観も混ざった思考ですので、当たり前だといえます。
◆コンセプチュアル思考の評価
コンセプチュアル思考に対する評価で、よく使い方が分からないという意見を頂くことがあります。確かに5軸あるので難しく感じるのは分かりますし、この順番で考えればうまくいくというフレームワークでもありません。
ただ、実施に行動レベルで考えると、例えば、どのタイミングで直感を使うのかは人によって違います。フレームワークの開発当初、手順を決めたフレームワークにしようとし、研修などに折り込んでいた時期がありますが、どうも複数の軸の組み合わせは既定すると却って使いにくいという結論に至りました。それで、フレームワークとして、各軸をバラバラに考えて、関連性や順序を整理しながら統合していくというものになりました。
2017年にコンセプチュアル思考の書籍を出したときには、この方法になっており、考えていく典型的なパターンをいくつか示した内容になっています。今後は、少し、このパターン集を増やしていこうと思っています。
◆コンセプチュアルリーダー塾説明会
新しいコンセプチュアルリーダー塾では、2021年は「センス」をテーマに掲げ、個人とチーム/組織の両面から活動を行います。
個人向けの説明会では、コンセプチュアル思考を使いこなすことによって、センスのあるマネジメントや業務のできるリーダーを育成する場としての活動を説明います。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダー塾説明会<個人編> ◆
日時:2021年05月12日(水) 19:30-21:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://coceptual-leader.peatix.com/
主催:エムアンドティ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.コンセプチュアルリーダーとは
2.コンセプチュアル思考で、コンセプチュアルリーダーになる
3.コンセプチュアルリーダー塾のご案内
4.質疑
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◆コンセプチュアル思考とコンセプチュアルリーダーシップのセミナー
コンセプチュアル思考とコンセプチュアルリーダーシップに関して、以下のセミナーを開催しています。今なら、コンセプチュアルリーダー塾に参加していれば、受講料半額になります。
まず、コンセプチュアル思考の公開セミナーはこちらになります。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアル思考のポイントと活用
~VUCA時代の思考法◆(7PDU's)
日時:2021年 05月 17日(月) 13:30-17:00
~05月 18日(火) 13:30-17:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
【第1日】コンセプチュアル思考に慣れる
1.コンセプチュアル思考のイメージ(アイスブレーク、講義)
2.コンセプチュアル思考を実践してみる(個人ワーク)
3.コンセプチュアル思考の原理を学ぶ(ワークの振返り、講義)
【第2日】コンセプチュアル思考を活用する
4.コンセプチュアル思考の実際(講義)
5.コンセプチュアル思考で変化に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
6.コンセプチュアル思考で不確実性に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
7.コンセプチュアル思考を応用した活動(まとめ)
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次に、コンセプチュアルリーダーシップのセミナーはこちらになります。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダーシップ~VUCA時代のリーダーのセンスを高める ◆
日時:2021年 05月 27日(木) 13:30-17:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_leadership.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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1.リーダー行動とコンセプチュアルスキル(1.0時間)
・仕事の目的を決める
・目的の実現方法を試行錯誤する
・メンバーが主体的に動くように働きかける
・チームに学習を促す
2.コンセプチュアル思考の活用で成果のセンスを高める(2.5時間)
・コンセプチュアル思考とは
・目的決定のセンスを高める
・目標設定のセンスを高める
・メンバーの主体的行動を促すコンセプチュアル思考の活用
・チームに学習を促す・学力におけるコンセプチュアル思考の活用
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バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/
コンセプチュアルリーダー塾 : https://www.facebook.com/groups/354890747963982
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2021年5月にリニュアルしますコンセプチュアルリーダー塾の説明会を開催します。
新しいコンセプチュアルリーダー塾では、2021年は「センス」をテーマに掲げ、個人とチーム/組織の両面から活動を行います。
個人の側面からは、コンセプチュアル思考を使いこなすことによって、センスのよいマネジメントや業務のできるリーダーを育成する場にしていきます。
また、チームや組織の側面からは、センスのよい人材(コンセプチュアルリーダー)が活躍できるチーム、組織をつくる方法を考える場(コンセプチュアル組織ラボ)にしたいと思います。
つきましては、5月12日に個人対象、5月31日にチーム/組織対象のコンセプチュアルリーダー塾説明会を開催します。
【個人編】
日時:2021年05月12日(水) 19:30-21:00
場所:ZOOMオンライン
参加費:無料
主催:有限会社エムアンドティ、株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、
プログラム
1.コンセプチュアルリーダーとは
2.コンセプチュアル思考で、コンセプチュアルリーダーになる
3.コンセプチュアルリーダー塾のご案内
4.質疑
<申し込み>https://coceptual-leader.peatix.com/
【チーム/組織編】
日時:2021年05月31日(月) 14:00-16:00
場所:ZOOMオンライン
参加費:無料
主催:有限会社エムアンドティ、株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、
プログラム
1.コンセプチュアルリーダーが活躍するコンセプチュアル組織とは
2.コンセプチュアルな組織の3つの条件
3.コンセプチュアルリーダーが活躍できる組織の条件(ワークショップ)
4.コンセプチュアル組織ラボのご案内
5.質疑
<申し込み>https://conceptual-organization.peatix.com/
◆コンセプチュアルスキルってなんですか?
コンセプチュアルスキルという言葉はだいぶ普及してきましたが、意味を尋ねるとなかなか明確な答えが返ってこない言葉です。もし、あなたが、
「コンセプチュアルスキルって何ですか」
と尋ねられたらなんと答えますか。
多いのは、問題発見、問題解決や意思決定、経験学習のような思考活動という答えなのですが、これは厳密にいえば正しくありません。問題解決がすべてコンセプチュアルスキルとは限らないからです。
例えば、交通事故が起こったときに、警察官が行うのは運転の仕方や運転者のスキルなどに基づく原因分析(問題発見)ですが、コンセプチュアルスキルではありません。コンセプチュアルスキルと言えるのは、なぜ、そのような運転をしたかを深く分析する問題発見です。
これは、洞察といわれる思考活動ですが、見えない部分を分析することが多く、事実かどうかははっきり分かりません。例えば、直線の先にあるカーブでスピードの出し過ぎで事故を起こしたときに、ブレーキが効かなかったという理由であれば見えることとですし、ほぼ事実だと言えます。しかし、ストレス解消のためにスピードを出していたが、先にカーブがあることに気がつかなかったとすれば、本人にしか分からない推測の世界です。
警察の仕事は本人の供述以外には認知されない世界ですが、ビジネスではこの部分をどう考えるかが勝負の分かれ道になることが多いのです。言い換えるとコンセプチュアルスキルが仕事の成否を決めると言ってもいいでしょう。特に、VUCA時代には失敗を成功の一プロセスとして捉えなくてはなりませんので、この問題は影響が大きくなります。
◆失敗を活かすためには
例えば、よく失敗を活かして仕事を進めると言いますが、なかなかうまくできません。その理由として失敗は許されないので、無視するしかないなどという主張が多いのですが、本当の問題は失敗を無視することではなく、失敗した理由、特に目に見えていない理由を十分に考えられるかどうかにあります。
研修などで同じケース(問題現象)に対して原因の分析をすると、組織によって全く答えが違うというのは珍しくないのですが、その違うを生み出しているのは、分析の深さだったり、分析の方向性だったりします。
この原因の分析が適切にできていると有効な改善ができますが、不適切だと問題を大きくするばかりになりかねません。
深さに関しては、なぜなぜ分析という手法があります。トヨタの5WHYで知られるように、原因を5回も深掘りすれば見なないところが見えてきて、適切な解に行き着くだろうとよく言われます。しかし、実際にトヨタの人の問題解決行動を見ていると5WHYは深さだけではないことがよく分かりますし、現になぜなぜ分析をして同じ回数、深掘りしても、トヨタの人と他の人では答えのクオリティが違うのです。
◆コンセプチュアルスキルはセンスのよい活動の源泉
これは一般的にはセンスと呼ばれます。「センスは知識からはじまる」(朝日新聞社、2014)を書いた水野学さんは、
「数値化できない事象を最適化することである」
と定義しています。問題解決にセンスがあるのは、答えの2つの案のどちらがいいとは言えないけど、明らかの善し悪しがあるということからも明らかです。
センスという概念を持ち込むと、
×問題解決はコンセプチュアルスキルである
〇センスのよい問題解決はコンセプチュアルスキル
となります。もちろん、問題発見や問題解決に限らず、意思決定をはじめ、多くの活動においては同じことが言えます。コンセプチュアルスキルとはそういうものです。
つまり、コンセプチュアルスキルを身につけるとは、問題解決の方法を知ることではなく、センスのよい問題解決ができるようになるということです。まず、ここが一つ目のポイントです。
◆「センスがよい」=「コンセプチュアルである」
PMstyleでは、「センスがよい」ことを「コンセプチュアルである」と言っています。例えば、センスのよい問題解決をコンセプチュアルな問題解決と呼んでいます。
問題解決をするときに、センスのよい解決策とイマイチの解決策を考える人がいるのは周知の事実でしょう。問題解決において、センスのよい解決策というとイメージするのは
・状況に適した解決策である
・本質的問題を解決する方向性にある
・新しい要素がある
・・・
といったことでしょう。
◆センスのよい活動、コンセプチュアルな活動をするには
では、センスのよい活動、すなわちコンセプチュアルな活動をするにはどうすればよいのでしょうか。これは、コンセプチュアルスキルを発揮するにはどうすればよいのかという問題です。
しつこいようですが、単に「なぜなぜ分析をやっています」というだけでは駄目です。これは言い換えるとセンスとは何かという問題でもあります。この領域の話になると、曖昧にしている人が多いのですが、水野さんが非常に興味深い考察をしています。それは
「知識とは紙、センスとは絵」
というものです。つまり、センスはひらめきではなく、知識があればあるほど、自由な絵を描くことができるというのです。
そのため、「誰もが見たことがある当たり前のもの」の知識を集めることから始まるといいます。そうしてアウトプットの方向性を予測し、そこで従来には無かったものを思いつくのがセンスだというのです。
仕事柄、イノベーションの話を聞くことが多いのですが、イノベーションはまさにそういうものだと思います。一見、全く新しいイノベーションでも、何らかの前提になっている知識があることが圧倒的に多いのです(ちなみに、この前提がないものは発明と呼ばれます)。
極論すれば、センスがよい前提は知識が豊富なことで方向性を定められることであり、さらにその方向性において新しいものややり方をひらめく創造性があることです。
◆センスはコンセプチュアル思考で実現できる
これをコンセプチュアルスキルの世界で考えると、まず、大局的に状況を捉え、考える範囲を決めます。と同時に、分析との行き来をしならが、考えるべき方向性を見極めます。おそらく、センスを実現する中で一番、難しいのはこの部分だと思います。
方向性を決める前提として一つあるのは時間的な(長期なのか、短期なのか)問題です。つまり、どのような時間のスパンで「誰もが見たことがある当たり前のもの」なのかを見極めることが重要です。そして、新しいものを考える際には、どのくらいの時間新しいものにするのかを見当をつけるのです。
これによって、どの範囲を、どのくらいの時間で考えるのがよいのかという調整ができます。
さらにその方向性で、ありそうでなかったものを探すためには、抽象化が有効です。つまり、当たり前になっているものの本質がなにかを抽象的に見極めると同時に、それを具象化して、これまでにはなかったものを探していくのです。
具象化ではひらめきが必要になってくることが多いです。そこで、センスをよくするためには、抽象的な本質を具象化する際には、直観的に考え、そのアイデアを論理的に整理するという思考をするとよいと思われます。
さて、以上のような思考でセンスのよい活動しようとすると、必ずしも答えが一つに定まらないという状況に陥ります。イノベーションがその典型ですが、そもそも、センスが必要な状況は正解がない状況です。すると、上の4つのうち、少なくても大局と分析、抽象と具象、時間については、何らかの主観的な判断が必要になります。ただし、単に主観で決めればよいというものではなく、その判断を客観的に見た時にどう見えるかを意識しながら、主観的な判断をしていく必要があります。
このように5つの視点から見て、統合しながら考えていくことによって、センスがよい活動ができるようになります。この5つの視点からの思考を、PMstyleでは「コンセプチュアル思考」と呼びます。
コンセプチュアル思考を一言でいえば、
複雑にからみあう事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識している思考
となります。
このようなコンセプチュアル思考によって、センスを実現し、センスのよい活動をするコンセプチュアルスキルを実現することができます。
◆コンセプチュアルリーダーシップ
PMstyleでは、コンセプチュアル思考を実践し、センスのよいコンセプチュアルスキルで価値のある結果を出す活動をしている人をコンセプチュアルリーダーと呼んでいます。一言で言えば、
複雑にからみあう事象を概念化することにより、ものごとの関係性や本質を認識して、はっきりするリーダーシップ
がコンセプチュアルリーダーシップであることになります。
VUCAの時代には、組織の全員がコンセプチュアルリーダーシップを発揮できる必要があります。VUCAの世界では、誰かの指示を受けながら粛々と業務を行うという働き方は成立しません。先を予測して、細かい指示をしても、刻々と状況が変わって、すべきことが変わってくるためです。
最低限でも、大きな方向性を示されて、その方向に業務を進めていく必要があります。その際に重要なことは、大きな方向性に向けて進めていくときに、具体的にどのような仕事をすればよいかを判断するのは担当者自身だということです。
そう考えると問題は方向性の示し方です。示されるものを大きい方から、目的、目標、タスクとすれば、古くははタスクを指示されていました。つまり、ある目標を達成するためにどのようなタスクをすればよいかを示されていたわけです。
ここに目標管理が導入され、指示されるものが目標になってきました。して欲しいことを目標という形で決め、その達成方法は任せられるようになってきました。
ところが、VUCAの時代になって、その業務の途中で目標を変えざるを得なくなるケースが増えてきました。実際に業務を遂行している中で、目標を変える必要が生じ、上司に相談しようとしてもなかなか時間が取れないという話はよく耳にします。
このような実態を考えると、もう目標を示すことが難しく、目的を示して目標を調整しながら仕事をすることが少なくともチーム単位ではできる必要あり、チームリーダーはコンセプチュアルリーダーであることが不可欠です。
ただ、同じ構図はメンバー一人一人の仕事の中にもあり、程度問題ですが、全員がコンセプチュアルリーダーシップを発揮する必要が生じています。つまり、全ての人がコンセプチュアルリーダーであって欲しいのがVUCA時代なのです。
◆コンセプチュアルリーダー塾説明会
新しいコンセプチュアルリーダー塾では、2021年は「センス」をテーマに掲げ、個人とチーム/組織の両面から活動を行います。
個人向けの説明会では、コンセプチュアル思考を使いこなすことによって、センスのあるマネジメントや業務のできるリーダーを育成する場としての活動を説明います。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダー塾説明会<個人編> ◆
日時:2021年05月12日(水) 19:30-21:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://coceptual-leader.peatix.com/
主催:エムアンドティ
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1.コンセプチュアルリーダーとは
2.コンセプチュアル思考で、コンセプチュアルリーダーになる
3.コンセプチュアルリーダー塾のご案内
4.質疑
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◆コンセプチュアル思考とコンセプチュアルリーダーシップのセミナー
コンセプチュアル思考とコンセプチュアルリーダーシップに関して、以下のセミナーを開催しています。今なら、コンセプチュアルリーダー塾に参加していれば、受講料半額になります。
まず、コンセプチュアル思考の公開セミナーはこちらになります。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアル思考のポイントと活用
~VUCA時代の思考法◆(7PDU's)
日時:2021年 05月 17日(月) 13:30-17:00
~05月 18日(火) 13:30-17:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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【カリキュラム】
【第1日】コンセプチュアル思考に慣れる
1.コンセプチュアル思考のイメージ(アイスブレーク、講義)
2.コンセプチュアル思考を実践してみる(個人ワーク)
3.コンセプチュアル思考の原理を学ぶ(ワークの振返り、講義)
【第2日】コンセプチュアル思考を活用する
4.コンセプチュアル思考の実際(講義)
5.コンセプチュアル思考で変化に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
6.コンセプチュアル思考で不確実性に対応する
(個人ワーク、グループディスカッション)
7.コンセプチュアル思考を応用した活動(まとめ)
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次に、コンセプチュアルリーダーシップのセミナーはこちらになります。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダーシップ~VUCA時代のリーダーのセンスを高める ◆
日時:2021年 05月 27日(木) 13:30-17:00
形態:ZOOMオンライン
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_leadership.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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1.リーダー行動とコンセプチュアルスキル(1.0時間)
・仕事の目的を決める
・目的の実現方法を試行錯誤する
・メンバーが主体的に動くように働きかける
・チームに学習を促す
2.コンセプチュアル思考の活用で成果のセンスを高める(2.5時間)
・コンセプチュアル思考とは
・目的決定のセンスを高める
・目標設定のセンスを高める
・メンバーの主体的行動を促すコンセプチュアル思考の活用
・チームに学習を促す・学力におけるコンセプチュアル思考の活用
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PMstyleプロデューサーの好川哲人です。
コンセプチュアルリーダー塾の活動を見直し、リスタートします。ロゴも作りました。
コンセプチュアルスキルを仕事やマネジメントに活かしたいと考えている人の交流の場にしたいと思っています。ぜひ、ご参加ください!
塾のホームページはこちらのFBグループです。
コンセプチュアルリーダー塾
https://www.facebook.com/groups/354890747963982
濃度の濃い交流をしたいのでクローズなグループになっています。お手数ですが、上のページから登録申請をお願いします。
さて、コンセプチュアルリーダー塾の活動としては、まず、2021年から
「コンセプチュアルスキルを活用した思考と行動をする」
ことを目指すワークショップ活動を開始します!ちょっとフライングですが、12月24日に第1回のイベントを行いますので、ぜひ、ご参加ください!
このほか、現在計画している活動としては、オンラインのダイアログを企画中です。2021年3月くらいから開始できそうな感じです。
このような活動について、状況を共有するために、今後、「コンセプチュアルリーダー塾」通信として週1回くらいの感じでニュースレターを発行します。こちらもお楽しみいただければ嬉しいです・
コンセプチュアルリーダー通信は、メルマガ「コンセプチュアル・マネジメント」のチャネルで配信していますので、配信を希望される方は「コンセプチュアル・マネジメント」にご登録ください。
こちらから登録できます。
メールマガジン「コンセプチュアル・マネジメント」登録・解除
https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_management.html
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「コンセプチュアルスキルを活用した思考と行動をする」活動開始!
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◆「コンセプチュアルスキル実践」シリーズのコンセプト
コンセプチュアルリーダー塾のセミナーとして、
「コンセプチュアルスキル実践」シリーズ
を開始します。シリーズのコンセプトは
「コンセプチュアルスキルを活用した思考と行動をする」
で、コンセプチュアルに考えたアイデアを行動に移し、行動の際にもコンセプチュアル思考を活用し、実行していくことを目指します。
◆シリーズの形態
本シリーズでは、1回1回のセミナーのテーマをできるだけ絞り、深掘りしつつも、3時間で終了します。また、塾のセミナーということで、講義はできるだけ短時間で終え、
個人ワーク→グループディスカッション
という流れを重視した進め方にします。
また、講座自体をコンセプチュアルなデザインにしています。
現時点で10テーマくらいを予定していますので、関心のあるテーマを選んで繰り返しトレーニングをすることで、そのテーマに対するスキルが向上すると共に、コンセプチュアルスキルの底上げができまます。
つまり、セミナーを具象として、コンセプチュアルスキルを概念として、目には見えにくいコンセプチュアルスキルを徐々に強化していくスキームを取っています。
半年後くらいを目途に、実践を計画し、塾のメンバーのフィードバックを受ける機会も設定したいと考えています。
◆今後のテーマ
今後、考えているテーマには、以下のようなものがあります。裏を返せば、コンセプチュアルスキルはこれらの分野で思考や行動のクオリティ向上を実現できます。
・新しい方法や製品の発案する
・顧客や市場の真の要求を読み取り、対応する
・仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる
・答えのない問題する
・意思決定を速く、適切に行う
・ある仕事の経験を別の仕事に活かす
・過去の経験を未来の活動に活かす
・相手を理解しながらコミュニケーションをする
・様々な意見を引き出し、統合し、新たなアイデアを生み出す
・想いを仕事や提案に落とし込む
・戦略的に考えて、行動する
これからも熟成の方の意見を聞きながら、コンセプチュアルスキルが有効だと思うテーマを探しながら増やしていきたいと思っています。
]]>PMstyleでは、「コンセプチュアル思考」という思考法を提唱しています。
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
コンセプチュアル思考は5つの軸の軸の行き来で実践します。
大局/分析
抽象/具象
直観/論理
主観/客観
長期/短期
の5軸です。大局や長期は経営者やマネジャーのスキルとしては古くから重要性が指摘されていたものですが、この5年くらいで他の軸についても急速に認知されるようになってきたように感じています。
そこで、この記事では、抽象/具象、直観/論理、主観/客観の3軸に関する書籍を簡単にコメントをつけながら紹介してみたいと思います。
◆抽象/具象の本
まず、最初に重要だと言われるようになってきたのは、抽象と具象の行き来です。これについては90年代から指摘する人もいましたが、具体との行き来で初めて意味が生まれるということを言っていた人はありませんでした。それを最初に言ったが楠木建先生のこの本です。
楠木 建「経営センスの論理 (新潮新書) 」、新潮社(2013)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106105152/opc-22/ref=nosim
この後、この分野では定番になる本が登場します。ビジネスコンサルタントの細谷功さんの
細谷 功「具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ」、dZERO(2014)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4907623100/opc-22/ref=nosim
です。細谷さんはそれまでにも、「地頭力」や「アナロジー思考」などで、抽象化能力の重要性を言われていましたが、この本で全貌を描かれた感じです。また、最近ではこのテーマでトレーニングブックを出されています。
細谷 功「「具体?抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問 (PHPビジネス新書)」、PHP研究所(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569845991/opc-22/ref=nosim
細谷さんのほとんどの著作ではこの問題へ言及されています。
抽象と具象の行き来に関しては、他にもこんな本があります。
安田 健介「抽象・具体の往復思考 ―安田健介傑作選―」、幻冬舎(2016)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/434499440X/opc-22/ref=nosim
また、ビジネス書ではなく、創造行為や芸術の分野を想定した本だが、読んでみて非常に面白かったのがこちらの本です。
栂 正行「抽象と具体 創造行為を描き出すこと」、三月社(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4990775546/opc-22/ref=nosim
この本では、抽象と具象をどのように表現しているかを論じていて、この議論の本質に触れることができます。
このほかにも、抽象と具体について述べたり、論じたりしている本は非常に増えてきています。
◆直観/論理に関する本
次に直感(直観)に関する本です。この分野も古くから本があるのですが、どちらかというと直感力が高いことは人生にとっていいことだという前提があり、そのため、直感力がどう役に立つかはあまり深堀りされず、直感力の高め方に関するものがほとんどだったように思います。ビジネス書としては際物的な位置づけだったわけですが、ビジネスの分野につないだ本がこの本だと思っています。
羽生 善治「直感力 (PHP新書)」、PHP研究所(2012)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569804896/opc-22/ref=nosim
棋士は「直感」と「読み」と「大局観」の三つを使いこなしながら対局に臨んでいるという話からこの本は直感について述べられたものですが、「読む」とは直観と論理の組み合わせであることがよく分かる本です。ちなみに羽生さんは大局観に関する本も書かれています。
羽生 善治「大局観 自分と闘って負けない心 (角川新書)」、角川書店(2011)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047102768/opc-22/ref=nosim
この本を読むと、「読む」ことのもう一つの側面として、大局と分析の行き来をすることであることが分かります。
直感は今、ビジネス書ではブームともいえるような状況になっていますが、そのきっかけになったのが、内田和成さんのこの本です。
内田和成「右脳思考」、東洋経済新報社(2018)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492557865/opc-22/ref=nosim
内田さんは2008年に「スパークする思考」(角川書店)という本でクリエイティブな仕事をする上で、右脳思考が重要であることを述べられていますが、その部分だけを深堀りした内容になっている本です。ちなみに、「スパークする思考」は
内田 和成「右脳思考を鍛える: 「観・感・勘」を実践! 究極のアイデアのつくり方」、東洋経済新報社(2019)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492557911/opc-22/ref=nosim
として復刊されています。このほか、2019年には、
野中 郁次郎、山口 一郎「直観の経営 「共感の哲学」で読み解く動態経営論」、KADOKAWA(2019)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046024909/opc-22/ref=nosim
佐宗 邦威「直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN」、ダイヤモンド社(2019)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478102856/opc-22/ref=nosim
といった本が出されています。また、2020年になってからは、
田坂 広志「直観を磨く 深く考える七つの技法 (講談社現代新書) 」、講談社 (2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4065187958/opc-22/ref=nosim
伊丹 敬之「直感で発想 論理で検証 哲学で跳躍: 経営の知的思考」、東洋経済新報社(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492315306/opc-22/ref=nosim
といった本が出版されています。野中先生、内田さん、田坂さん、伊丹先生という大物がラインナップされていますので、出版社もそれなりに気合が入っているテーマなのでしょうし、これからもしばらく続くのではないかと思います。
それからビジネス書という範疇ではありませんが、僕が気に入っている直感の本に、内田樹先生の本があります。この本です。
内田 樹「直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座 (朝日文庫)」、朝日新聞出版(2017)https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022619082/opc-22/ref=nosim
(これは論理との行き来について書いた本ではなく、あくまでも直感の役割について書いた本です)。
◆主観/客観に関する本
この軸では、客観性に関する本はビジネスの分野でもそれなりにありましたふが、主観についてはビジネス書ではあまり見当たりませんでした。ところが、最近注目されるようになってきた美意識系やセンスメイキングを中心に本を見かけるようになってきました。代表的なのはこの本です。
山口 周「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」」、光文社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334039960/opc-22/ref=nosim
山口さんは、役に立つことをする時代は終わり、意味があるかどうかが問題になってくるだろうという指摘をしています。いろいろな本で述べられていますが、例えばこの本です。
☆山口 周、水野 学「世界観をつくる 「感性×知性」の仕事術」、朝日新聞出版(2020)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022516739/opc-22/ref=nosim
山口 周「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」、ダイヤモンド社 (2019)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447810834X/opc-22/ref=nosim、
こういう価値観のもとで仕事をするには、意味の定義は客観的、普遍的なものではなく、個々人や組織が主観で決めることになります。
意味を考えるということでは、センスメイキング系も主観の話です。センスメイキングは、人間が経験から意味を与える過程であり、本としては2018年に出たマスビアウさんの本がよく知られています。
クリスチャン・マスビアウ(斎藤栄一郎訳)「センスメイキング」、プレジデント社(2018)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833423065/opc-22/ref=nosim
しかし、実はバイブル的な本もあったりします。この本です。
カール・E. ワイク(遠田 雄志、西本 直人訳)「センスメーキング イン オーガニゼーションズ」、文眞堂(2001)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4830943807/opc-22/ref=nosim
ワイク先生は組織の社会心理学者ですが、その理論の中でセンスメーキングを提唱しました。
いずれにしてもビジネスでも主観はこれから欠かすことのできない分野になっていくと思われます。その懸け橋になりそうなのが、アートで、アートとビジネスの本についてはこちらの記事を参考にしてください。
「アート」と「ビジネス」や「マネジメント」の関係づけを考えた本(改訂版)
https://mat.lekumo.biz/books/2020/02/post-5882.html
ちなみに、哲学の分野では古くから、結構、多い分野でもあります。中でもお薦めはこの本です。
ドナルド・デイヴィドソン「主観的、間主観的、客観的」、春秋社(2007)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4393323076/opc-22/ref=nosim
ということで、コンセプチュアル思考の5軸のうち、最近重視されるようになった3軸に関する本を紹介しました。問題はこれらの軸を如何に統合していくかです。これがコンセプチュアル思考にキモでもあるわけですが、これについては冒頭に紹介しました、こちらの本をお読みください!
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆コンセプチュアルリーダー塾◆(1回 2.5PDU's)
日時/場所
基本編:2020年8月7日(金)、21日(金)、9月04日(金) 19:00-21:30
応用編:2020年9月18日(金)、10月02日(金)、16日(金) 19:00-21:30
※ ZOOMによるオンライン開催です。
講師:好川哲人(有限会社エムアンドティ取締役)、MBA
詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_juku0.htm
主催 プロジェクトマネジメントオフィス、エムアンドティ
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【カリキュ>ム】
<基本編】コンセプチュアルスキルの基本を身につける
1.課題の本質を見極め、コンセプトを創る
2.コンセプトから実現シナリオへ
3.創造的に問題解決する
<応用編>コンセプチュアル思考を活用する
1.直観を効果的に活用し、生産性を高める
2.対立を統合する
3.コンセプチュアルスキルを活かしたコミュニケーション
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