★イノベーションを生み出すマネジメント(終了) Feed

2013年2月27日 (水)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第11話 イノベーション実行の体制・リソース・プロセス

Innovative◆体制・リソース・プロセス

前回までイノベーションのネタになるアイデア出しについて述べてきたが、今回からはアイデアに基づく実行について考えていきたい。

イノベーションの実行に関して常に問題になるのは、体制とリソースであり、両者は密接に関連がある。イノベーションの中には、そのためのリソースをとらないとできないものもあれば、特にリソースをとる必要はないものがある。リソースをとる場合にはプロセスを決めることもある。

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2013年2月18日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第10話 非常識な状況を設定する

Innovative

◆原価が1割下がらんのやったら、3割下げることを考えたらどうや

松下幸之助翁がブラウン管の原価を一割下げる方法はないものかと技術者たちが集まって議論していたところに通りがかり、

「みなさんね、原価が1割下がらんのやったら、3割下げることを考えたらどうや」

というアドバイスをしたというエピソードがある。3割下げようと思えば、今の設計や材料、工程に至るまで根本から見直す必要があるからだ。

絶頂期の松下(現パナソニック)は、マネ下とか、二番手商法とか、創造性のなさについて揶揄をされることが多い会社だった。製品技術的にはそうかもしれないが、このエピソードを読むかぎり生産や販売においては、どんどんイノベーションを繰り返していたことは間違いない。たとえば、ナショナルショップは間違いなく販売イノベーションだ。その秘訣はこのエピソードにあるように思う。

松下幸之助に関する本を読んでみると、この手のエピソードには事欠かない。このように、困ったときに極限の状況を考えてみるというのは水平思考の手法の一つである。

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2013年2月12日 (火)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第9話 引き算によるイノベーション

Innovative

◆加えることがイノベーション?

イノベーションは新しい製品や機能を提供するが、それは多くの場合、「加える」ことだと考える。自分たちが提供しているものに何かを加えれば顧客にとってより魅力の大きいものになると考えるが、思い込みにすぎない。

それは同時に、製品やシステムを複雑にし、価格を引き上げる。たとえば、携帯電話に代表される情報家電という分野を考えてみるとよく分かる。部品の原価は下がっているが、新しい機能を加えることにより価値を加え、製品価格を維持している。携帯電話が普及してからフラグシップモデルはほとんど価格が変わっていない。そして、ついにはガラパゴスケイタイ(ガラケー)と呼ばれる商品になっていった。

ガラケーになると、一部のマニアを除くと、顧客は新しい機能についてこれなくなる。携帯電話でいえば、故障し、買い換えた方が安い(と勧められた)ので新機種に買い換えてみたものの、その機種の売りの新しい機能は使わず、以前の機種で使っていた機能しか使わないといったことが起こるわけだ。

このように、加えるイノベーションによって、ユーザがついてこれないという現象は多くの分野のイノベーションで共通にみられる。

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2013年2月11日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第8話 本当の敵を探す

Innovative◆破壊的イノベーション

クリステンセン博士の発見した概念に破壊的イノベーションという概念がある。少し長くなるが、破壊的イノベーションについて説明しておこう。

この概念の発見のもとになったのは、ハードディスクのイノベーションだった。ハードディスクのイノベーションは、メインフレームで使われるハードディスク(14インチ)の記憶容量を上げることにあった。

そのような競争が行われている中で、新しいタイプのコンピュータが現れてきた。ミニコンピュータである。ミニコンピューターのハードディスクはより小型のもの(8インチ)が求められた。

ところが、メインフレームのハードディスクを開発しているメーカは、ミニコンピュータのハードディスクに興味を示さなかった。理由は2つある。一つは記憶容量という点でははるかに劣っているからだ。つまり、技術的に劣っているわけだ。もう一つは、これが重要なのだが、顧客(市場)のニーズがあるからだ。8インチが出てきても顧客は目をくれず、14インチの容量を大きくしてくれることを望んでいたのだ。

そうしているうちに、コンピューターの市場はミニコンピューターが中心になり、ハードディスクの出荷量もミニコンピュータ用のものが多くなってきて、技術進化も進み、ついには14インチのハードディスクを同等になってきた。そうなると、メインフレームも5インチのものを使うようになり、14インチのものは不要となった。そして、14インチをやってきたメーカは全滅した。

同じ現象が、8インチからパソコン用の5インチ、5インチから3.25インチと主流が移ったときにも起こっている。つまり、市場の声を聞く、市場の競争相手を見るだけでは競争相手のイノベーションに負けてしまうことがある。

破壊的イノベーションはコンピュータだけではなく、多くの業界で起こっている。

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2013年1月 7日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第7話 ブレーンストーミングでイノベーションのアイデアを生み出す

Innovative

◆ブレーンストーミングについて勉強してみた

これだけ、いろいろと書いているのに、ブレーンストーミングについて書いたことはない。っていうか、ブレーンストーミングについては勉強したこともあまりない。イノベーションのネタを作るときに、もっともよく使われている方法はブレーンストーミングだと思われる。そこで、ブレーンストーミングについて勉強してみた。

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2012年9月24日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第6話 現状の環境を知り、問題に対して手を打つ

◆なぜ、イノベーションは難しいのか

Innovativeこの連載も今回が6回目である。そろそろ、各論に入っていこう。まず最初は入り口の問題から。

多くの組織がイノベーションに失敗する理由の一つは、イノベーションに対する問題の分析をせずに、いきなり、テーマに入って行こうとするためである。

イノベーションはいままでできなかったことに対する取り組みであり、できないにはそれなりの理由がある。技術テーマそのものより、別の理由によりできなかったというケースも少なくない。その理由を無視して、精鋭を集めてイノベーションプロジェクトを打ち出してみても、実現性は乏しい。組織の抱える問題が解消していないからだ。

イノベーションの難しさは、テーマの問題解決と同時に、組織風土の変革を行わなければうまくいかないことにある。つまり、アイデアや技術だけでは不十分なのだ。技術を開発するだけであればテーマに対する問題解決がうまくいけばよく、精鋭を集めたプロジェクトというアプローチでもうまくいくかもしれない。しかし、技術を開発し、商品を開発し、ビジネスモデルを考案し、実際に展開していくには、組織全体の協力が不可欠であり、その現在レベルを把握することが欠かせない。逆にいえば、何がイノベーションの阻害要因になっているかを把握する必要がある。

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2012年9月18日 (火)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第5話 マネジャーはエバンジェリストであれ!

Innovative◆イノベーションは失敗して当たり前

前回、プログラムマネジメントの話をしたが、プログラムマネジメントが有効な理由は不確実性にある。

イノベーションのマネジメントを考えるときに、まず、考えるべきことは、失敗はリスクではないということだ。リスクというのは成功を前提にしたときに、どの程度の確実で失敗する確率があるかを示すものだ。ところが、イノベーションは失敗するのが当たり前である。

失敗するのが当たり前という言い方は、誤解を招く可能性があるが、言いたいことは、失敗することを前提として考える必要があるということだ。企業の活動の中で、そのような活動はない。研究開発費が税的にも別枠になっていることからも分かる。

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2012年9月11日 (火)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第4話 イノベーションをプログラムとしてマネジメントする

Innovative◆イノベーション活動はプログラムとしてマネジメントする

イノベーションという活動は失敗することが当たり前の活動である。そのため、個々のプロジェクトの成否よりは、取り組んでいるイノベーション全体の目的を実現することに焦点を当てる必要がある。

そのために求められるのが全体をプログラムとしてマネジメントである。プログラムとは複数のプロジェクトを集合として、プログラムの目的実現に対して、各プロジェクトが最適な成果を得られるようにマネジメントすることである。

プログラムとしてマネジメントするためにしなくてはならないことは

(1)イノベーションの目的実現の視点からプロジェクトの優先順位を管理する
(2)実行中のプロジェクトの進捗状況を評価する
(3)プロジェクトの状況に応じて、リソース投入を管理する

の3つである。

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2012年9月 3日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第3話 部下からアイデアを引き出す

Innovative◆アイデアを誰が出すか

イノベーションに不可欠なものは、アイデアである。マネジャーとして考えることは、自分が考えるのではなく、アイデアの生み出し方だ。部下から革新的なアイデアが生まれてこないとしたら、その原因は部下自身ではなく、マネジャーにあることが多い。

自分で考える習癖のあるマネジャーは、製品開発やITのプロジェクトの遂行において、直面する問題に対して「実現可能な課題」まで落とし込んでしまう傾向がある。部下は経験不足だからとか、いろいろと理由をつけるが、結局のところ、そのプロジェクトの失敗はマネジャー自身に×がつくという理由が大きいのではないかと思う。自分ができないことはやらないし、部下にもさせない。

このようなマネジャーが、イノベーションの阻害要因になっているケースは極めて多い。この問題については、最後にもう一度、触れたい。

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2012年8月20日 (月)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第2話 イノベーションの原動力になる目標設定

Innovative◆思い切った目標設定をする

目標管理の中では、目標は緩やかな成長を目指すものがよいとされる。前年度より少し頑張ればできる目標を掲げ、それを達成してみんなで喜ぶことにより、次の年度の成長の動機になる。たとえば、市場成長率が5%なので、自分たちは6%の売り上げ増を目指そうといった目標設定をする。

このような目標設定は確実に成長を目指すにはよい方法だが、頑張ればできるという思いを植え付け、改善の方向に意識が向かい、画期的な商品だとか、プロセスなどは生まれにくくなる。

イノベーションを起こすには、今までの延長線上でちょっと頑張ればできるといった目標設定は有効ではなく、今までの方法ではどう考えてもできない思い切った目標を設定をすることが肝要である。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。