【コンセプチュアル思考によるイノベーション】第3回 大局と分析の行き来でエクセレントな現場を創る
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◆トヨタ生産方式とは
今回は、日本のイノベーションの中で国際的な影響を与えたという点では、ベスト3に入るのではないかと考えられるトヨタ生産方式について分析してみたいと思います。
トヨタ生産方式は、「豊田式汽力織機」の「自働化」と、トヨタ自動車の「ジャスト・イン・タイム」を柱とするマネジメント方式です。生産管理の考え方というより、経営思想だといってもよいでしょう。
「自働化」は1950年代に考案されたもので、ニンベンのついた自働化とも呼ばれます。機械自身に異常の有無を把握する機能を組み込むことにより、機械異常が発生した場合には機械及びラインを停止し、後工程への不良品の供給を回避する考え方です。
「ジャスト・イン・タイム」は、1960年代に考案されました。生産工程の各段階に、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ運ぶことにより、造りすぎのムダをはじめとするさまざまなムダを排除し、リードタイムの短縮化とともに生産効率の改善を実現しようとする考え方です。
トヨタ生産方式は、これらを動かす「人」を育成することにより初めて実現するものであり、これまでの常識にとらわれない意識改革が重要と考えられています。
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