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2015年3月

2015年3月11日 (水)

【イノベーション戦略ノート:069】イノベーションと好奇心

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Koukisin

◆イノベーションの推進力は野心と好奇心

イノベーションという言葉には価値創造という言葉をつけて考えるので分かったようでわからない言葉になっているが、もう少し簡単にいえば

ものごとを変える方法を「新しく」考えること

である。

このように考えたときにイノベーションにとってもっとも重要なことを一つ上げるとすれば、「好奇心」だと思う。日本のエンジニアが非常に優秀なのは好奇心が強い人が多いからである。ついでにいえば、これまでに付き合ったことのある米国のエンジニアでは好奇心より野心が強い人が多いように思う。

昨年、ノーベル賞を取った中村修二先生に対して日本人がもろ手を挙げて評価しないのは彼からは好奇心より、野心を感じるからだろう。彼の著作を読んでいると好奇心がないとは思わないが、同時にノーベル賞を受賞した2名の先生と比べると、研究の推進力の割合として野心の方が大きいと思う。

ただ、今回10年ぶりくらいにマスコミに大量露出したのを見て感じたのは、だいぶ、好奇心の割合がだいぶ増えてきたなということだった。

誤解のないように言っておくが、野心といっているのはイコール私利私欲ではないし、誰かに勝つことでもない。

たとえば、世界の人を貧困から解放したいというのも野心だし、戦争のない世界を作りたいというのも野心である。これらがイノベーションの推進力になっているケースは多い。

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【戦略ノート317】プロジェクトはマネジメントするより、創ることの方が難しい

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9747307/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Human

◆プロジェクトを創ること、マネジメントすること

プロジェクトマネジメントのブームの時代からずっと気になっていることがある。それが、今回のタイトルだ。

プロジェクトマネジメントの達人というと、予算や納期の制約の厳しいプロジェクトをうまく進め、目標を達成することだと思っている人が多い。計画のときには、見積もりを正確にできるとか、リスクを見抜ける。実行の際には、コミュニケーションを適切に行う、外注をうまくコントロールできる、変更をスムーズに行えるといったことがよいプロジェクトマネジャーの条件だと考えられている。

もちろんこれらができることは十分にすごいことなのだが、誤解を恐れずにいえば、このようなことよりは、プロジェクトを創ることの方が難しい。上の活動でいえば、目標を決めることであり、さらには目標の根拠になる目的を決めることの方が難しい。

これらもプロジェクトマネジメントの一部であるが、実は誰が行うかという点で最初に挙げた要素とは全く別のものだ。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。