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2014年9月

2014年9月30日 (火)

【プロジェクトマネジメントをコンセプチュアルにしよう!】第8回 コンセプチュアルがプロジェクトのインパクトを大きくする

バックナンバーはこちら https://mat.lekumo.biz/ppf/conceptual_pm/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆プロジェクトのインパクトを大きくする

Impact

いよいよ、7番目のポイントで、

(7)プロジェクトのインパクトを大きくする

について議論する。

これがプロジェクトマネジメントがコンセプチュアルでなくてはならない最大の理由でもある。

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【ブックレビュー】コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える

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ジョン・ヤンツ(高橋 璃子訳)「コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える」、阪急コミュニケーションズ(2014)

単行本><Kindle版

カリスマコンサルティング、ジョン・ヤンツがコミットメントについて書いた一冊。コミットメントとは

「責任を持って関わること」

であるが、この本ではジョン・ヤンツらしく、魂だといい

仕事に愛する意気込み、力強い文化、相乗効果を生み出すコミュニティなどさまざまな要素が絡みあう全体的なムードのようなもの

だとしている。

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2014年9月18日 (木)

【ブックレビュー】エッセンシャル版 ミンツバーグ マネジャー論

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ヘンリー・ミンツバーグ(池村 千秋訳)「エッセンシャル版 ミンツバーグ マネジャー論」、日経BP社(2014)

Kindle版><紙版

ミンツバーグを最初に知ったのは、神戸大学のMBAコースで金井壽宏先生のゼミで、「マネジャーの仕事」という本を、すばらしいエスノグラフィーだと紹介されたことだった(確か、この本を読んで、エスノグラフィーを書くという課題が出された)。

ヘンリー ミンツバーグ(奥村 哲史訳、須貝 栄訳)「マネジャーの仕事」、白桃書房(1993)


このエスノグラフィーは非常にインパクトがあった。マネジャーというと、じっくりと落ち着いて熟考し、重要な決断をする仕事のようなイメージがあったが、ミンツバーグのエスノグラフィーによると全く違い、30分もまとまった時間がない仕事だと分かった。

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2014年9月12日 (金)

【イノベーション戦略ノート:052】続・イノベーティブなリーダーとは

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Innovative◆イノベーションは誰が進めるのか

第48回でイノベーティブなリーダーは何をするのかという問題を、マネジメントとリーダーシップという視点から書いてみた。簡単にいえば、マネジャーは問題解決をするが、イノベーティブなリーダーは課題解決をするという違いがある。

今回はこの問題をもう少し深堀してみたい。

この話を議論するには、まず、イノベーションは「誰が」、「どのように」進めていくのかという問題を考えていかなくてはならない。



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2014年9月11日 (木)

【ブックレビュー】はじめる戦略~ビジネスで「新しいこと」をするために知っておくべきことのすべて~

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ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル(花塚 恵訳)「世界トップ3の経営思想家による はじめる戦略~ビジネスで「新しいこと」をするために知っておくべきことのすべて~」、大和書房(2014)

リバース・イノベーション」で知られるのビジャイ・ゴビンダラジャン、 クリス・トリンブルのコンビが書いた「Beyond the Idea: How to Execute Innovation in Any Organization」という本がある。

日本では

イノベーションを実行する

として翻訳されている。

この本、イノベーションの実行に焦点を当てた類書のない素晴らしい本で、事例もふんだんに取り上げられているのだが、紹介した人からは事例を読んでもぴんと来ないという意見が多い。イノベーションの本は、一般のビジネス書のように事例を自分たちの仕事でイメージするのは難しいからだろう。

日本でイノベーションがなかなか進展しない理由の一つは、新しいことをしなくてはならないイノベーションではほかの分野のように模倣が難しく、事例が役に立たないからだ。これがイノベーションという仕事の特性だと思われるが、このハードルの解消策を本として考えると、同じ目線でその本の中に入っていろいろと考えるような作り方が必要なのだと思う。疑似エスノグラフィーと言ってもいいだろう。

そのような作り方の一つの方法はストーリーとケーススタディであるが、「イノベーションを実行する」のストーリー版の本が出た。

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2014年9月10日 (水)

【イノベーション戦略ノート:051】イノベーションには「立ち止まる」ことが必要

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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Teisi

◆イノベーションには「立ち止まる」ことが必要

先日、ケヴィン・キャッシュマンの「優れたリーダーは、なぜ「立ち止まる」のか」(英治出版、2014)という本を読んでいて、その通りだなと思ったことがある。それは

心と体に睡眠が必要であるように、リーダーシップとイノベーションには「立ち止まる」ことが必要である。

具体的に「立ち止まる」ことが何を意味しているのかは本を読んでもらうとして、少し、これに関連して常日頃感じていることを書いて見たい。



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2014年9月 9日 (火)

【イノベーション戦略ノート:050】ニーズとウォンツ

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Needs_2◆ニーズに聞いても分からない

ニーズをウォンツは違うという話は30年前からある話だが、ここにきてまた、話題になることが多くなった。それは、デザインや行動観察に関心が高まってきたためだ。

昔からある話は、ニーズは顧客やユーザに尋ねるものではない。開発者が考えるものだ。という話。考える方法の一つに市場調査があった。市場調査をして、その結果からニーズを分析する。

ところが、特定の状況を除いて市場調査には極めて高い想像力が必要である。特定の状況と書いたのは、後追いをする状況である。後追いをする分には、先行の商品の機能やせいぜい改善的プラスアルファを調査範囲にしておけばよい。

ところがトップを走りだすとそうはいかない。ゼロから新しいものを考えることになる。すると、市場の調査の範囲も想像(創造?)しなくてはならなくなる。日本の多くの企業はまず、ここで躓いたように思う。

そこで、始めたのが顧客の声を聞くという話。市場ではなく、個々の顧客をインタビューなどで聞くようになった。

ここで問題になるのが何を聞くかである。ニーズを聞いても答えは返ってこない。たとえば、顧客にどんなクルマが欲しいですかと答えは返ってこない。当然のことだ。

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【プロジェクトマネジメントをコンセプチュアルにしよう!】第7回 コンセプチュアルスキルでコミュニケーションの質を上げる

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Communicatio◆コミュニケーションの質が上がればプロジェクトの成功率は上がる

今回は6番目のテーマである

(6)コミュニケーションを向上させる

について考えてみたい。コミュニケーションはいうまでもなくプロジェクトマネジメントの生命線であり、コミュニケーションが機能しなくなればプロジェクトは間違いなく崩壊する。

逆にプロジェクトマネジャーの仕事の80%以上はコミュニケーションだといわれているように、コミュニケーションの質が上がればプロジェクトの成功の確率は高まる。コミュニケーションの質を上げるために、コンセプチュアルスキルを役立てることが今回のテーマである。

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2014年9月 8日 (月)

【イノベーション戦略ノート:049】改善の延長線上にイノベーションがあるトヨタの発想のすごさ

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Prius

◆トヨタの問題解決

前回イノベーティブリーダーとは何かという話題の中で、ソリューションとイノベーションは違うという趣旨のことを述べたところ、ちょっとした反論(?)があった。それは、どこに境界があるのかという疑問だった。

その方がメールで述べていたのは、「トヨタの問題解決」という本の中に書かれていたことを引用されていたので、この本に書かれていることを紹介しつつ、僕の見解を述べたい。

トヨタの問題解決に何が書いてあるかというと、トヨタでは問題解決は2通りあると考えられており、

・現実に起こっている問題に対する発生型問題解決
・目標設定を上げたときに起こる問題に対する設定型問題解決

の2つがある。これらの対応責任は現場にあるのだが、これ以外に主に工場長などの幹部が責任を持つ問題に「ビジョン指向型問題解決」というのがあるそうだ。

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【プロジェクトマネジメントをコンセプチュアルにしよう!】第6回 創造的なアイデアを出す

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Seiyaku

◆プロジェクトマネジメントは制約の中で成果を最大化する

今回は、5番目のポイントである

(5)トラブル発生時の厳しい制約の中で、創造性に富んだリカバリーのアイデアを出す

について考えてみる。

本誌の有料版のPM養成マガジンプロフェッショナルで、2005年の秋からPMサプリというシリーズをはじめて、もう10年になる。このシリーズはPM力強化につながる読むサプリをコンセプトにこれまでに400話強を書いてきたが、その中で出てくる単語ベスト5の中に、プロジェクトとか、マネジメントとかと並んで出てくるのが「制約」という言葉である。

プロジェクトマネジメントのトライアングルが示すように、プロジェクトマネジメントはプロジェクトの制約を守りながらプロジェクトの成果を最大化するための活動で
ある。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。