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2014年8月

2014年8月27日 (水)

【イノベーション戦略ノート:046】技術と顧客ニーズを統合する

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◆技術はA級戦犯か?

日本の製造業は長年技術だけを価値創造の手段として捉えてきた。技術プッシュを伴うプロダクトアウトである。そして、その戦略は行き詰まり、マーケットインの戦略をとるようになった。つまり、市場や顧客の声を十分に聞き、それを実現することによって新しい価値を創造しようとした。

顧客のニーズの中には技術開発が必要なものも多かった。そのような技術開発をしてまで対応したが、うまく行かなかった。エレクトロニクス業界のようにたどり着いたところはガラパゴスという業界もあった。

このような経験から、イノベーションとは技術革新を意味しているわけではない、技術では価値創造できない、イノベーションとは組みわせにより新しいビジネスモデルを作り上げることだといった考えが中心になっている。

技術が日本に革新的な製品やサービスが生まれないA級戦犯になりつつある。

しかし、技術で価値創造しているところに問題があるわけではない。問題はその価値創造のやり方にある。

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2014年8月26日 (火)

【イノベーション戦略ノート:045】イノベーションの失敗コストを管理する

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◆伊藤穣一さんの名言

「イノベーションを増やしたいなら失敗のコストを下げなければならない」

これはMITメディアラボの伊藤穣一さんの指摘である。名言だし、極めて真っ当な指摘であるが、残念ながらこのような発想のマネジメントには日本ではなかなか、お目にかからない。

発想の近いマネジメント手法がないかというとそういうわけでもなく、たとえば、日本でも徐々に普及してきたリーン製品開発と呼ばれる手法の中に、セットベース開発という手法がある。

セットベース開発とは、構想段階で多くの代替案を並行検討し、徐々に絞り込み、最終的には一つの案に集約する開発方法である。普通に考えると、代替案の個数は開発コストに比例するが、セットベース開発では、初期の段階で代替案の検討を低コストで行う方法を検討し、その方法で検討を行う。さらに、採用されなかった代替案の検討で得られた情報は知識として共有され、他の開発に活かされる。この2つの工夫により、コストを抑えることができる。

見方によっては失敗した技術経験を知識化し、活用しており、これだとかなり大胆な製品仕様ができ、イノベーションに失敗を活かすには合理的な方法になっている。

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【プロジェクトマネジメントをコンセプチュアルにしよう!】第5回 経験から学ぶ

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Furikaeri1◆本当に経験から学べるのか

今回は、4番目のポイントである

(4)プロマネやエンジニアとしての過去の経験を活かす

について、振返りや、応用力など、いくつかの観点から考えてみたいと思う。まずは、振返りと学習という観点から考えてみたい。

よく経験から学ぶというが、本当に経験から学べるのだろうか。たとえば、2000年のIPMAのカンファレンスの論文で教訓がどの程度活用されているかを大規模な調査で調べた論文があるが、これによると

・教訓を誰かに伝える 50%
・教訓を活用する 25%

とある。つまり、教訓を実際に使っているプロジェクトは4つに1つに過ぎないというのだ。なぜか。

一つの原因は経験を情報としてそのまま取り扱っていることにあるように思う。つまり、必要なのは経験から学ぶことではなく、

経験を振り返ることで学ぶ

のだ。学ぶ鍵は振返りにある。プロジェクトマネジメントに関する学びも例外ではなく、そこにある。



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2014年8月25日 (月)

【イノベーション戦略ノート:044】なぜ、イノベーションはワクワクしないのか

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Wakuwaku◆イノベーションにワクワク感はない

4年くらい前に、「プロジェティスタ研究会」という研究会をやっていて、その研究会主催で「仕事をワクワクする」というテーマでワールドカフェを行ったことがある。ワクワクというのは、内発的な動機、ダニエル・ピンクのいうところのモチベーション3.0である。東京で2回、関西で1回行った。

そのときに印象に残ったのは、ワクワクする状況として、新しいことをやるとか、社会に貢献するといったワードが少なかったことだ。逆に

・主体的にできる
・成果が実感できる

といった発言が多かった。研究会としては、これを承認欲求であり、内発的動機ではないと判断した。

つい最近、ある場で同じような話を聞いた。「イノベーション」という言葉にはワクワク感を感じないという話だ。ずっと頭のどこかに引っかかっていた話だったので、やっぱりそうかというのが正直なところだった。

僕はもともと技術者なので、(いろいろなレベルがあるが)人がやってしまったことは興味がないとか、社会に役立たないことはやりたくないといった発想が強い。だから、イノベーションという言葉には社会を影響を与えるという意味でワクワク感を感じるし、感じない人の感覚は理解できない。

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【プロジェクトマネジメントをコンセプチュアルにしよう!】第4回 プロジェクトの本質に焦点を定めた計画をする

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◆コンセプチュアルな計画とは何か

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さて、今回のテーマは3番目のポイントで

(3)実行できる計画を作る

をコンセプチュアルな計画という視点から考えてみる。

そもそも、コンセプチュアルな計画とは何かというと、

目的の本質を見極めた計画

である。


◆標準と計画とテーラリング

ITプロジェクトや製品開発プロジェクトのように、日常的な業務をプロジェクト行っている場合には、そのプロジェクトで対象となる業務の標準が決まっている場合が多い。さらに、ITの場合には見積もりについても標準を決めている場合がある。この2つを組み合わせると、業務標準で段取りを決め、見積もり標準で所要工数やコストを決めるというのが計画の方法になる。

これでうまく行くのであれば問題ないが、一般的にいえば、同じようなプロジェクトは回数を重ねるほど高い生産性が期待されるため、いずれ標準的なやり方では制約の枠内に入らなくなってくる。

そこで標準には個々のプロジェクトの事情に合せてテーラリングをしてもよいといった注意書きがついていることが多いのだが、どうテーラリングをすればよいかが問題になってくる。



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2014年8月 8日 (金)

【イノベーション・リーダーシップ】第28話 イノベーティブ・リーダーのコンセプチュアルスキル(1)~iPhone開発にみる5つの軸の必要性

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Conceptual3◆はじめに

イノベーションリーダーの質問力のシリーズが途中で止まってしまっているが、このような質問を生み出すときに欠かせないのがコンセプチュアルスキルである。

そこで並行してコンセプチュアルスキルについて考えてみたい。一部の議論はイノベーティブリーダーの思考法の中でしているが、改めて別の枠組みで考えてみる。第14話で、

第14話 イノベーティブ・リーダーの思考法(6)~抽象と具象の行き来

という記事を書いたが、この記事に拡張と深掘りだと考えて戴ければよい。

この記事では抽象と具象の行き来から、経験を新しい場面に活用するという趣旨であった。この場合のコンセプチュアルスキルは抽象と具象の行き来ということになる。

これも含めてコンセプチュアルスキルは以下の5つの要素について、両極を行き来するスキルである。

(1)抽象的/具象的
(2)主観的/客観的
(3)直観的/論理的
(4)大局的/分析的
(5)長期的/短期的

それぞれの軸の意味は以下の通りである。



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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。