【イノベーション戦略ノート:017】「借りる」をやめる
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◆借りてきて安くつくる
今回はちょっと視点を変えた議論をしてみたい。
イノベーションの実行を阻んでいると思えるものの一つに「借りる」文化がある。「思考の整理学」で有名な外山 滋比古先生が「思考力」(さくら舎、2013)という本の中で、こんな指摘をされている。ちょっと長くなるが引用させて戴く。
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新しいものをつくる力がないので、よそのものを借りてきて安くつくる、中国や韓国がいまやっていることを日本はやってきた。(中略)。いま、日本が困っているのは、借りるものがなくなってきたことだ。借りたものをつくるにしても、効率が悪いから、国内には工場ができない。つまり、日本において「借りる」限界がきたのである。このへんで自前の仕事がどこまでできるか、真剣に考えなければいけないのに、依然として、どこかによい技術があればそれを導入する(借りる)ことばかり考えている。(p73-74)
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いわゆるコピーキャット論である。
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