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2013年5月

2013年5月17日 (金)

【イノベーション戦略ノート:004】イノベーションを担う人材のスキルとマインド

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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◆なぜ、人材育成をしないのか

第2話、第3話Innovator1と企業文化の議論をしてきたが、今回は人材について考えてみたい。イノベーションの重要性を認識しつつも、他人事であるという話を繰り返ししたが、この傾向がもっとも顕著に表れるのが人材育成である。日本の企業はもともとマネジメント人材への投資をしない傾向があることを差し引いて考えても、イノベーションの分野での人材育成にはあまりにも無関心である。

原因は大きくわけると2つあり、一つは人材育成などしなくても(優秀な)誰かが業務の「片手間」にやってくれるだろうという期待である。また、イノベーションとは本質的に優秀な人材がいつのまにか実現してくれるもので、人材を育成して実現するようなものではないと思っている人も少なくない。

もう一つが、人材育成しようにも何をすればよいか分からないという一面がある。人材育成する場合、技術のようにスキルが明確なものは費用だけの問題である。また、マネジメントにおいてもプロジェクトマネジメントや品質マネジメント、セキュリティマネジメントなどはこの範疇に入る。目的が明確だからだ。

逆に、マネジャー育成のように目的があまり明確にできず、必要なものは人によって異なる分野もある。たた、組織上の役割は明確であるので、組織として最低必要限のスキルとマインドを教えるがあとは本人に任せる。

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≪サプリ360≫抽象的な思考から具体についての深い理解が生まれる

抽象的な思考がなければ具体についての深い理解や具体的なアクションは生まれない(楠木建、一橋大学教授)

Supple【成分】
◆具体的で実践的な知識
◆マネジメントの成果の背景にあるもの
◆例~コンセプト
◆役に立つのは具体と抽象の行き来の仕方

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≪サプリ359≫自分なりに考え尽すほど、仕事そのものが面白くなる

目の前の仕事に疑問を持ち、自分なりに考え尽すほど、仕事そのものが面白くなる)
(小倉昌男、実業家)

Supple【成分】
◆オペレーションにもなぜが必要
◆だからプロジェクトは面白い

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2013年5月14日 (火)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第19話 イノベーションの風土づくり(1)~ポジティブアプローチ

◆創造的問題解決では実現しにくいものもある
Innovative
実行に関しては前回までとして、今回からイノベーションの風土づくりについて述べる。まず、最初のテーマは、以前触れたことのあるポジティブ思考である。

イノベーションのテーマを探すワークショップをやると例外なく問題解決のワークショップになる。

・売り上げが下がった理由
・顧客のクレームへの対処方法
・現状のプロセスの問題点
・無駄があるのは何か
・問題のある社員を如何に是正するか

といったテーマがす ぐに出てくる。このような問題に対して、問題解決を創造的にして、斬新なアイデアを出し、イノベーションに結び付けて行きたいわけだ。

こ のようなやり方が悪いとは言わないが、組織としてこのような方向性しかなければ、チャンスを逃していることが多いことも事実だ。たとえば、顧客クレームの 対処方法に対して、顧客が評価する点を見つけて、それを活かしてクレームを上回るサービスを提供するという解決策はまず出てこない。


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2013年5月13日 (月)

≪サプリ358≫小目的群を調整し、中目的に向けて実践する

プロジェクトリーダーの役割は、関係者の多様な小目的群を調整し、大目的に根差し ながら中目的に向けて実践することである(紺野登、多摩大学大学院教授)

Supple【成分】
◆大目的、中目的、小目的
◆P2Mの目的・目標連鎖
◆プロジェクトリーダーの役割
◆目的の設定がうまくいかないと、、、
◆小目的からプロジェクト目的を決めるには洞察が必要
◆適応する方法

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2013年5月11日 (土)

≪サプリ357≫高いレベルに到達するにはセンスが必要である

ある程度のレベルまではどんな人でも到達できるが、そこから先のもっと高いレベルに行くには、その人が身につけているセンスの良し悪しで左右される(松浦弥太郎、暮らしの手帳編集長)

Supple【成分】
◆センスとは
◆プロフェッショナルとセンス
◆レベルアップとは意思決定の質のアップ
◆センスをよくするには

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2013年5月10日 (金)

≪サプリ356≫バーチャルな環境では文章能力が重要である

バーチャルな環境は、言語能力に優れた人にはマイナスに、文章能力に優れた人にはプラスに働く
(スティーブン・ロビンズ、元サンディエゴ州立大学教授)

Supple【成分】
◆分散化という悩み
◆分散環境で、集中環境と同じコミュニケーションはできない
◆文章能力の欠如
◆あるプロジェクトのコミュニケーション
◆諸悪の根源は、箇条書きと図式表現

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2013年5月 7日 (火)

【イノベーションを生み出すマネジメント】第18話 パフォーマンスエンジンとイノベーションの関係

Innovative ◆イノベーションで得られる収益はパフォーマンスエンジンに依存する

イノベーションの実行の議論の中で、見逃せないのはパフォーマンスエンジンとの関係だ。

パフォーマンスエンジンは定常業務を行う組織や人、あるいはプロセス(仕組み)のことだ。一般にイノベーションは製品やサービス、プロセスなどを革新する。そして、革新された製品が定常的に生産・販売されるようになったり、サービスが定常的に提供されるようになることにより、初めてイノベーションが収益化される。具体的には製品の場合、生産設備や、販売チャネルをどれだけ活用できるか、サービスの場合、現在の人材への投資がどれだけ活用できるかがポイントになってくる。

このようにイノベーションでどれだけの収益が得られるかはパフォーマンスエンジンとの関係に大きく影響を受ける。まず、この点を頭に入れておいてほしい。

ところが、イノベーションと定常業務は、その比率の議論はされることはあるが、そもそも、どのような関係かという議論がされることは少ない。

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2013年5月 1日 (水)

まとめ! PMstyle、メルマガの提供するウェブ上のサービス

Tree エム・アンド・ティの好川哲人です。

3月~4月にかけて、プロジェクトマネジメントオフィスやエムアンドティのウェブ上のサービスにいろいろと変化がありましたが、4月末までにやっと終了しました。整理しておきます。

[1]PMstyleホームページ
全面的にリニュアルしました。
http://pmstyle.biz/index.htm

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【イノベーション戦略ノート:003】ポジティブ・ネガティブ・自己満足

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/ppf/cat9922971/
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◆提案についてどう思う?

Posi

あなたが、自動販売機メーカの幹部で、社員から以下のような自動販売機の提案をうけたらどうしますか?

(1)金や銀が購入できる自動販売機
(2)自転車レンタルの自動販売機
(3)生の魚介類の自動販売機

この質問はリサ・ボルデさんの「会社をつぶせ」という本にあったものを編集したものである。これらの自動販売機はすべて実在し、ある程度成功をしているものだそうだ。金の自動販売機は米国で、自転車レンタルはオランダ、生の魚介類は中国の地下鉄にあるどうだ。

実は本では、これ以外に牛乳の自動販売機というのがあってインドで多く設置されているらしい。牛乳の自動販売機といえば日本の温泉に多数あるので抜いたのだが、ひょっとするとインドで展開されているのは生乳かもしれない。

リサ・ボデル(穂坂 かほり訳)「会社をつぶせ―ゾンビ組織を考える組織に変えるイノベーション革命」、マグロウヒル・エディケーション(2013)

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。