【イノベーション戦略ノート:004】イノベーションを担う人材のスキルとマインド
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◆なぜ、人材育成をしないのか
第2話、第3話と企業文化の議論をしてきたが、今回は人材について考えてみたい。イノベーションの重要性を認識しつつも、他人事であるという話を繰り返ししたが、この傾向がもっとも顕著に表れるのが人材育成である。日本の企業はもともとマネジメント人材への投資をしない傾向があることを差し引いて考えても、イノベーションの分野での人材育成にはあまりにも無関心である。
原因は大きくわけると2つあり、一つは人材育成などしなくても(優秀な)誰かが業務の「片手間」にやってくれるだろうという期待である。また、イノベーションとは本質的に優秀な人材がいつのまにか実現してくれるもので、人材を育成して実現するようなものではないと思っている人も少なくない。
もう一つが、人材育成しようにも何をすればよいか分からないという一面がある。人材育成する場合、技術のようにスキルが明確なものは費用だけの問題である。また、マネジメントにおいてもプロジェクトマネジメントや品質マネジメント、セキュリティマネジメントなどはこの範疇に入る。目的が明確だからだ。
逆に、マネジャー育成のように目的があまり明確にできず、必要なものは人によって異なる分野もある。たた、組織上の役割は明確であるので、組織として最低必要限のスキルとマインドを教えるがあとは本人に任せる。
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