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2012年6月25日 (月)

【イノベーション・リーダーシップ】第1話 イノベーティブ・リーダーとイノベーション・リーダーシップとは

Creative3◆イノベーティブ・リーダーとは

1)自発的に何かを企て
2)デザイン思考を駆使して
3)イノベーションを起こす

リーダーである。

本来、リーダーとはイノベーティブなものだ。しかし、なぜか、イノベーティブではないリーダーが多く存在する。この連載は、リーダーをイノベーティブにすることを目的としている。

本連載の開始に当たってコミュニティを作った。名前は「イノベーティブ・リーダー」への旅。いろいろなことを考え、新しいことに取り組み、体験を共有し、イノベーティブ・リーダーへ成長していく旅を一緒にしていきたいとの想いからだ。

イノベーティブ・リーダーへの旅

◆イノベーティブ・リーダーの6つの活動

イノベーティブ・リーダーは、以下のような活動をする。これらの活動をイノベーション・リーダーシップと呼ぶ。

(1)ビジョンを掲げ、プロジェクトを立ち上げる
(2)価値創造のシナリオを作る
(3)社内外の人々を巻き込む
(4)チームを動かし、問題を解決する
(5)イシューの管理
(6)無理難題への対処

(1)はビジョニング。自分たちが抱えてる課題に対して、あるべき姿を考え、その実現に向けて、プロジェクトを立ち上げる。

(2)は、価値創造、つまり、アイデアを生み出すことだ。ここで重要なことは、現状の価値を組み合わせて、新しい価値を生み出すことである。たとえば、iPhoneは、通信とさまざまな情報加工のアプリケーションを組み合わせることにより、電話に新しい価値創造を実現した。通信も情報加工もすでにあったものだが、出来上がったものはすごいイノベーションになった。この際、ポイントになるのは時間的な推移とともに、価値がどう変わっていくかで、これをシナリオとして描けることが大切である。

シナリオができたら、社内外の人たちを巻き込んで協力を得ることにより、シナリオを現実のものにしていくことが必要だ。これが(3)で、アイデア実現の鍵になる。

一方で、チームを動かして、アイデア実現の現実的な作業をしなくてはならない。商品の開発だったり、ビジネスモデルの開発だったりするが、これが(4)だ。

これで、プロジェクトを進めていき、アイデアを実現するわけだが、その際に、重要なことはイシューを中心に考えていくことだ。アイデアの実現をするために何をすればよいか、これがすべてである。これが(5)のイシューの管理だ。

最後は、ちょっと視座がちがっていて、イノベーションのプロジェクトは順調にいくことはまずないだろう。そこで、重要になるのは、いかに危機的状況に対応できるかである。言い換えると、無理難題を乗り越えて、初めてアイデアが実現するといえる。

以上の6つの活動がイノベーティブリーダーとしての役割を果たすために最低限必要な活動、すなわちイノベーション・リーダーシップである。ただし、イノベーション・リーダーシップはこの6つに限定されることはない。

新しいこと、革新を目指すすべてのリーダー行動はイノベーション・リーダーシップである。

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好川哲人

技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。