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2011年4月

2011年4月22日 (金)

【戦略ノート251】プロジェクトリーダーの役割と責任

◆はじめに

春先は、新しいプロジェクトが増え、また、人事異動などの影響で新任のプロジェクトリーダーが増える時期でもある。今回の戦略ノートは、基本に立ち返り、プロジェクトリーダーの役割について考えてみたい。

まず、プロジェクトメンバーとプロジェクトリーダーはどう違うのかについて、いくつかの視点から考えてみよう。

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【戦略ノート250】難局を乗り切るマネジメントとリーダーシップ(4)~危機から学び、守りから攻めへスイッチを切り替える

◆リカバリーをしたら、リードタイムが短くなった

過去に一度だけ、トラブルリカバリーをして、当初の計画より早く新製品(生産財)が完成し、かつ製品は当初計画より多くに売れた。この話を研修ですると、5人に一人くらいピンとくる人がいる。読者のみなさんのなかにも、気がついた方がいらっしゃると思う。製品機能を予定されていたものから削減をしたのだ。それも、既存機能だ。

スコープを削減する場合には、新規機能を対象とすることが多い。新規機能を対象に考えると、理由にもよるが多くの場合は、頑張ってなんとか実現しようということになる。新規機能に対してマーケティングしているのだから、ある意味、当たり前だ。

ところが、このケースはちょっと事情が違った。スケジュール遅延を引き起こした技術的な問題の解決のためには、既存機能を削るか、新しい機能をあきらめるかという選択をせざるを得なかった。

そこで、ラインナップを変更し、既存機能を削った新製品を開発することになった。

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projection 2011年4月1日~15日

2011年4月1日~15日のprojectionです。

■「自粛」の議論を聞いていて不思議に思うのは、GDPが増えると国民は幸せになるという前提に対する議論がほとんどないことだ。この問題を「萎縮」とか、「支援のための消費」といった言葉で片付けるべきではない。サスティナビリティが問われている問題であり、震災前にすでに露見していた問題だ。(4月4日)

■日本人は危機管理が苦手なのではなく管理自体が苦手なのであって、危機的状態になるとそれが「バレる」だけなのである(岡本薫) その通りだと思う。マネジメントがうまくできない人にリスクマネジメントはできない。(4月5日)

■傍観者には論理的に見えても、当事者には論理的ではないこともある。プロジェクトの失敗要因として時々見かける落とし穴だ。この落とし穴に落ちるのを避けようと思ったら、ステークホルダ分析をきちんとすることだ。(4月5日)

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PMサプリ263:良い管理職は不完全な決断をする

良い管理職は不完全な決断をする(マイケル・プライス、イリノイ州立大学経営学客員教授)

【成分】

◆デッドラインのある活動における決定のジレンマ
◆決定に対する認識を変える
◆プロジェクトにおける決定のトレードオフ
◆正しい決定は、フォローアップする決定
◆決定事項ではなく、前提を管理する

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2011年4月13日 (水)

【戦略ノート249】難局を乗り切るマネジメントとリーダーシップ(3)~長期戦を想定し、戦略を描き、計画的に進める

◆失敗の法則

トラブルに陥り、不適切な対応で、大失敗に終わるプロジェクトには共通的にみられる対応行動がある。

(1)即効性のある対応にこだわる
(2)起こっていることを深刻さを見誤る

の2つである。この2つは深く関係しており、深刻さを感じないから、即効性だけを考えた対応、悪くいえば目先の対応をする。

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2011年4月12日 (火)

【戦略ノート248】難局を乗り切るマネジメントとリーダーシップ(2)~現実を直視する

◆米国連邦危機管理庁・元長官のジェームズ・ウィット氏の言葉

米国連邦危機管理庁を公務員的な組織から、危機管理の役割をしっかりと担える組織に立て直したことで知られるのジェームズ・ウィット元長官が自書で

強いリーダーほど、厳しい試練に出会った時にまわりの人たちの力を借りている

という指摘をしている。

では、どのように力を借りればいいのか。これが結構、難しい。試練に出会うとはどういうことかということでもある。今回はこの点について、プロジェクトを念頭において考えてみよう。

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【戦略ノート247】難局を乗り切るマネジメントとリーダーシップ(1)~レジリエンスを高める

◆回復力、あるいは弾力性

最初のテーマを何にしようかと思って、ふと、頭に浮かんだのがレジリエンス(resilience)である。レジリエンスは一言でいえば、

困難な状況にもかかわらず、うまく適応できる力

であり、カタカナで使われることが多い言葉だが、日本語では回復力とか、弾力性といった言葉があてられる。僕が、レジリエンスという言葉を知ったのは、ある仕事で金井壽宏先生にアドバイスを求めたときに、キーワードとしていただいたことがきっかけである。金井先生は、昨年出版されたポジティブ心理学のワークショップ記録書籍「人勢塾」の中で、以下のように 説明されている。

(レジリエンスとは)ネガティブな逆境、葛藤あるいはポジティブであるが進歩、責任の増大など圧倒されてしまいそうな状況に、立ち向かい、克服し、元の状態にまで跳びはねていく力、さらに、そのような状況に偶然遭遇するだけであく、自らの選択で、安定して快適なゾーンを後にして、なにか新しくて未知なことに乗り出し、途中であきらめずにそれを成し遂げる力を指す。

金井 壽宏編著『「人勢塾」 ポジティブ心理学が人と組織を鍛える』、小学館(2010)
http://mat.lekumo.biz/books/2010/04/positive.html

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2011年4月11日 (月)

【戦略ノート246】PMBOKはアジャイルに適している

※PMBOKはPMIの登録商標です。登録商標マークは省略しています。

◆ついに、PMIがアジャイルに

米国PMIがアジャイルプロジェクトマネジメントの試験を始めると発表した。結構、話題になっている。PMBOKとアジャイルというと、水と油のように思っている人が多いようだ。

これが大きな誤解だ。PMBOKはプロセスに対して、インプットとアウトプットが完全につながっている。つまり、全体が巨大な一つのプロセスになっている。PMBOKの信奉者の大好きな世界だが、このことにさして意味があるわけではない。PMBOKのプロセスをすべて実行するようなマネジメントが必要なケースはほとんどないからだ。

PMBOKのすべてのプロセスには、ツールと技法という「プラクティス」が示されている。PMBOKのプロセスは、プロセスの形で示されたプラクティスだと考えた方がすっきりする。

PMBOKの原型ができたのは、1987年であるが、標準になったのはそこから10年後の1996年である。当初はプロセスとして標準化しようとしたが、実際には難しく、知識体系に落ち着いたという経緯があり、収束に10年の月日がたったという話を聞いたことがある。

実際にマネジメントプロセスを記述するというのは不可能に近い。実際に1996年に出版された初版のPMBOKはすべてのプロセスはつながっていない。

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【戦略ノート245】続・プロジェクトマネジメントとプロジェクトリーダーシップ

◆プロジェクトリーダーはビジョンを決める

戦略ノート242で述べたように、正しい意思決定をするプロジェクトリーダーと、正しくプロジェクトを実施するプロジェクトマネジャーの両方の役割が必要である。言い換えると、プロジェクトにはプロジェクトマネジメントとプロジェクトリーダーシップが必要である。ここで、いくつか考えるべき点がある。

一つ目は、プロジェクトリーダーは何を意思決定する役割かという問題である。もっともしっくりくるのは、プロジェクトリーダーはプロジェクトのビジョンを決める。つまり、そのプロジェクトが企業や社会にとってどのような役割を果たすプロジェクトにするのか、言い換えるとプロジェクトの目的を決める。そして、プロジェクトマネジャーはそのビジョンを実現する役割になる。

このようなフォーメーションでは、プロジェクトリーダーはプロジェクトスポンサーになることが多い。プロジェクトである目的を達成するためにプロジェクトを立ち上げ、予算をつける。そして、プロジェクトマネジャーを指名し、その目的の達成を委ねる。

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【戦略ノート244】「真摯さ」について考える

◆真摯さと成果

プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)がプロジェクトに対して何ができるかという議論は今でも、オープンな問いである。もっとも、そんなことは考えなくなっている組織が多いが。

この議論のポイントは、「真摯さ」という意味での正しさと、成果を上げるという結果の正しさの折り合いの付け方にある。

昨年来、ドラッカーが注目されるようになり、「真摯である」ことの意味が見直されるようになってきた。ドラッカーのリーダーは、リーダーの資質など存在しないという立場に立っているが、唯一、リーダーの資質としているのが、真摯さである。

真摯さの定義は難しい。何が正しいかを考え、誰がどう思おうと気にせず、正しさの実現を求めていく。そんなところだろうか。さらにいえば、正しいことは独善であってはならず、共通善である必要がある。

成果を示す概念に、アカウンタビリティという概念がある。これがまた、わかりにくい。日本語では説明責任といったり、成果責任といったりする。実は、両方正しい。成果を上げたと言えるには、取り組んでいることが正しいことを説明できなくてはならない。そのためには、何が正しいかを考えておかなくてはならない。これが真摯さである。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。