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2006年12月

2006年12月31日 (日)

ブログ名が変わります

Pm

2007年より、 「PM養成マガジンブログ」は

 ひとつ上のプロマネ。

というタイトルに変わります。引き続き、お付き合いください。

2006年12月26日 (火)

プロダクトマネジャーって何をする仕事!?

4798111929_01__aa240_sclzzzzzzz_v3663775_1 Linda Gorchels(新井宏征訳)「プロダクトマネジャーの教科書
   

いよいよ、The Product Manager's Handbookの邦訳が登場した。原書は1976年に出版され、第3版になる。

日本には、製品開発マネジメントや、MOTの本はたくさんあるが、プロダクトライフサイクル全体をマネジメントするプロダクトマネジメントの本はない。その意味で貴重な一冊。

欧米企業にはプロダクトマネジャーという職種の求人は多いし、普通の企業であれば、そのような職位をおいている。ところが日本企業には、プロダクトをライフサイクル全体に渡って責任と権限を持つ職位をおいている企業は珍しい。

その意味で概念そのものが認知されていないが、企業には必要不可欠な職種である。

ゴールドラットの「ザ・ゴール」が出版されたときに、大騒ぎになったが、この本の出版はそれ以上のインパクトだといってよいだろう。

ぜひ、読んでみよう。

Forest_1  「ビジネス書の杜」の書評はこちら

2006年12月25日 (月)

富士通版 プロジェクトマネジメントの成功法則

PMAJで「ITプロジェクトマネジャー成功の条件」というSIG(研究会)に参加している。副会長の佐藤義男さんがやられているSIGである。先日、SIGのミーティングがあり、富士通の近藤さんから面白い話を聞いた。

富士通は最近プロジェクトマネジメントで非常に成果をあげている。日本のSIベンダーは10年くらい米国のSIベンダーに遅れを取っているという説があるが、富士通だけはそこから頭一つ抜け出した感じがあって、おそらく5年くらいまで挽回しているのではないかと思う。

さて、その近藤さんの話だが面白いのは、近藤さんはプロジェクトマネジャーに必要な資質の中で50%は技術的なスキルだといわれている点だ。これは一般的に言われている認識とはだいぶ異なる。

近藤さんの言われる6つの成功法則は以下のようなものである。

1)体制
2)システム化技術を初期の段階で決めることができる
3)業務設計(要求)の聞き出し方
4)WBS、計画を詳細に書く
5)モチベーションの向上マネジメント
6)無謀なプロジェクトを止める

近藤さんの体験によると1)~3)がきちんとできると大多数のプロジェクトはうまくいくそうだ。これが、技術50%の根拠らしい。

なるほどなと思った。1)~3)は、いわゆる技術ではなく、開発マネジメント技術である。プロジェクトマネジャーに技術が必要かどうかはいろいろな説がある。しかし、開発マネジメント技術が必要であるというのは異論がないところではないかと思う。開発マネジメントができないプロジェクトマネジメントはプロジェクトはマネジメントできないだろう。

これはSIに限ったことではない。例えば、商品開発であればISOをうまくまわせない人にはプロジェクトマネジメントはうまくできないのと同じことだ。

近藤さんの話は他にも含蓄がある。1)~3)だけではできないプロジェクトもあるそうだ。これについては、4)に取り組めとのこと。さらにそれでもだめな場合には5)が必要だという。1)~3)でできるかどうかは、プロジェクト初期のあいまい性に大きく依存する。あいまい性が大きい場合には計画を詳細にしろというのはよく分かる。また、それすらできないようなケースは「ひと」の持っているポテンシャルを引き出すことを考えろというのもそのとおり。

それでも危いと思われるものはやらない。非常に納得性が高い。

プロフェッショナルのための業界団体 PMI

ある方から、「プロフェッショナル」という記事に批判コメントを戴いた。掲載を許していただけなかったので、できるだけ、ご本人のコメントに触れない形で反論をしておく。

まず、PMIという組織が何のためにあるかを考えてほしい。PMI(Project Management Institute)ができたのが1969年、アポロが月面着陸に成功した年である。この当時はPMIというのはプロジェクトマネジメントの普及団体であった。しかし、1984年、PMP(Project Management Professional)制度ができて、PMIにはもう一つの性格が加わる。それは、プロフェッショナルのための業界団体である。

プロフェッショナルのための業界団体をもう少し正確にいうと、プロフェッショナルの倫理を保証する団体である。このために、そのような団体は、プロフェッショナルの倫理規定を設け、その倫理規定が遵守されるように監視を行う。ピンと来なければ、弁護士会だとか、医師会といった業界団体を思い浮かべてもらうと分かると思う。

ここでもう一つ注意すべきことがある。それは、プロフェッショナルの活動を規定する「法律」があるかどうかだ。医師にしろ、弁護士にしろ、そのような法律があってそれによって活動倫理が規定されている。いわゆる「士業」だ。倫理というとこのような法律遵守を想像するかもしれないが、これは「人を殺傷してはならない」というレベルの話であって、倫理として議論すべきことではないだろう。法律を犯すことは犯罪であり、倫理感云々という問題ではないように思う。倫理とはプロフェッショナルの責任ともいうべきものだ。これはどのような業界のものでもだいたい3つある。

(1)業務とプロフェッショナルであることに対する真摯な態度
(2)業務責任を果たすために必要な専門性の維持
(3)自らが属するプロフェッショナルの地位向上への貢献

の3つだ。

PMIがプロフェッショナル責任として提示しているものを見るとこの点はよく分かる。以下の5点である。

(a)個人の健全性(真摯さ)とプロフェッショナリズムの確立
(b)個人の能力(コンピタンス)の増進
(c)専門領域の知識集積への貢献
(d)利害関係者間の調整
(e)チームや利害関係者との協調関係

上の3つの項目との関係は

(1):(a)、(d)、(e)
(2):(b)
(3):(c)

といったところだろう。

ここでよく考えてほしいがいくつかある。(d)とか(e)というのはプロジェクトマネジメントスキルだと考えているPMPが多いが、そんなに甘いものではない。これらはスキルではなく、プロフェッショナルとしての責任である。

次に、(b)個人の能力(コンピタンス)の増進という項目があるが、プロフェッショナルであれば、時間がないといういいわけはすべきではない。プロジェクトマネジャーとして従事することも、研修を受講することも同等な重要性を持つ仕事である。この点がよく分かっていないPMPが増えているのは嘆かわしい。

また、時間をとってレッスンズラーンドを行うことは、組織への貢献がない、あるいは評価されないとしてもプロフェッショナルとして行うべきである。(c)専門領域の知識集積への貢献として、他のプロフェッショナルのために知識集積をすると、めぐりめぐって、また自分に戻ってくる。

では、自分はプロジェクトで忙しいのでそれどころではない。これらのプロフェッショナル責任を果たせないと思ったときに、何をすべきか。選択肢は2つある。

ひとつは、自身のタイムマネジメントをより真剣に行い時間を作るという道だ。これはドラッカーがプロフェッショナルの条件で非常に重視しているポイントである。

もう一つは何か。いうまでもないと思うので、書かないことにする。

2006年12月22日 (金)

PMサプリ56:わが身に課す厳しい掟

プロフェッショナルのプロフェッショナルたる本質はわが身に課す厳しい掟にある(波頭亮)

【効用】
・PM体質改善
  アカウンタビリティ向上、自信をつける、実行力向上、自己統制力アップ、
・PM力向上
  プロ意識の向上
・トラブル緩和
 モチベーション向上、弱気克服、プロジェクトにおける辛さの克服

【成分表示】

◆神に誓う自らの使命
◆やってはならないこと~不正
◆やってはならないこと~期待を裏切る
◆好川の考えるプロフェッショナルの条件

サプリを服用したい方はこちら

2006年12月19日 (火)

あなたはプロフェッショナルだといえるか?

波頭亮「プロフェッショナル原論
   

プロフェッショナルであるといえるには

1)プロフェッショナルは極めて高度な知識や技術に基づいた職能を有していなければばらない(職能に関する規定)

2)プロフェッショナルの仕事は特定のクライアントからの特定の依頼事項を解決してあげるという形態をとる(仕事の形式に対する規定)

3)プロフェッショナルはインディペンデント、すなわち職業人としての独立した身分である(身分に関する規定)

といった要件が必要だそうです。

非常に読みやすく、分かりやすいプロフェッショナル論です。プロフェッショナルとして仕事をしている人はもちろんですが、プロジェクトマネジメント「プロフェッショナル」の方も、ぜひ、読んでみましょう。

PMIのプロフェッショナル論とは一味違うあなたのPM道が見えてくるかも!

Forest_1  「ビジネス書の杜」の書評はこちら

2006年12月17日 (日)

プロフェッショナル

コンサルタントの波頭亮氏の書いたプロフェッショナル論「プロフェッショナル原論」の中に、以下のようなフレーズがある。

プロフェッショナルという言葉を聞いてまず思い浮かべるのは常人の域をはるかに超えた知識や技術の凄さであろうが、実はプロフェッショナルのプロフェッショナルたる本質は神に誓う自らの使命であり、わが身に課す厳しい掟にあるのだ。

昨年から、今年にかけてプロフェッショナルとは何かを問われる事件がたくさんあった。昨年のマンション強度偽装、粉飾決算、インサイダー取引、病気の臓器移植、すべて、プロフェッショナルが絡んでいる。

僕がプロフェッショナルであることを意識しだしたのは、技術士という資格をとってからだ。大学院に通ったときに、プロフェッショナルの研究をした。医師、看護婦、エンジニア、研究者、会計士、弁護士、弁理士などさまざまな人にインタビューをし、プロフェッショナルの本質を見極めようとした。その活動の中で得られた結論が波頭氏の結論とまったく同じものだった。

プロフェッショナルにとってもっとも大切なものは「倫理観」である。これを波頭氏は「神に誓う自らの使命であり、わが身に課す厳しい掟」と呼んでいる。今年は、オーム真理教事件が結審したが、この事件はプロフェッショナルとは何かという観点からも考えさせられる点が多かった。凄い知識や技術を持っている人が、その活用方法や研鑽において間違った方向性を持ってしまうと、社会的に非常に大きな脅威になる。

つい最近、Winyの作者に有罪判決が出た。即座に上告したようだ。この事件は、著作権の観点からいえば難しい部分があると思うが、一つはっきりといえることは、作者はプロフェッショナルではないことだ。ハッカーであっても、プロフェッショナルではない。

日本にもプロスポーツはたくさんある。しかし、プロフェッショナルを感じさせる人は多くない。サッカーだと三浦和良、中田英寿など数名。あとは、すばらしいファンタジスタかもしれないし、ストライカーかもしれないが、プロフェッショナルは感じない。

プロフェッショナルの研究をしたときに、

僕がやっていることは誰もわからない。ゆえに、自分自身がきちんとした倫理観を持って活動をしていくことが重要だし、それを無くすと自分自身の存在は許せないものだと思う

といったお医者さんがいた。まさにそういうことだろう。

さて、プロジェクトマネジメント「プロフェッショナル」の方たち、倫理感って十分ですか?倫理観でもっとも重要なことは、反社会的な考え方をしないといったことではなく、自身の専門性を常にプロフェッショナルであるに相応しいレベルに保っているかです。

2006年12月15日 (金)

強い個を前提にしたリーダーシップ

平尾誠二「人は誰もがリーダーである

実に含蓄のある本だ。平尾誠二が自らの経験に基づき、プロフェッショナルな集団におけるリーダーシップとは何かを説いている。

キーワードはキャパシティ。多様性の受容だ。本来、プロジェクトマネジャーのリーダーシップはこうなんだろう。現実は違うが、、、

Forest_1  「ビジネス書の杜」の書評はこちら

2006年12月12日 (火)

メンバーの上司として心得るべきこと

嶋津 良智「あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール
   

「あたりまえだけどなかなかできない」

まさに、そんな行動ルールが並んでいる。なかなかできないから、できるようになれば差をつけることができる、メンバーから尊敬の目で見られる。

そんな自分の姿を目指して、この本を読んでみよう。

さて、話は変わるが、プロジェクトマネジャーはメンバーに対して対等な関係を意識する人が多い一方で、実はメンバーはプロジェクトマネジャーを上司として認識しているケースが多い。

この事実を踏まえておかないと、プロジェクトマネジメントはうまく行かないだろう。プロジェクトマネジャーであるとともに、メンバーの上司であることを心得よう。

Forest_1  「ビジネス書の杜」の書評はこちら。

2006年12月11日 (月)

【補助線】権限は奪うもの

あるクライアントの話。

先週、若いプロダクトマネジャーが何のために商品開発をやっているかわからない。何か妙案はないかという相談を受けた。ウソだと思われるかもしれないが、意外なくらいこの手の話は多い。

要するに話の本質は「自分の想い」がないという話。せっかく、権限委譲をしても、無責任に投げ出すわけではないが、寝食を忘れてコミットするという話でもない。当事者に聞いてみると、やらされ感があって楽しくないという。権限委譲というのは難しいなあと思った。

権限委譲といえば思い出すのが、オーナー企業の後継者問題。中小企業の経営コンサルティングをしているとこの問題にはよく遭遇する。後継者には2タイプある。待つタイプと、奪うタイプ。後継者は血縁が多い関係もあり、日本的には待つ方が好ましいように感じる人が多い。

しかし、この20年くらいを見ていると、経営環境がどんどん変わって行くので、待っていると、自分が引き受けたときには、自分の思いを実行するだけの体力がなくなっていることが多い。やっぱり、奪うことがお互いの幸せにつながるようである。

権限委譲というのも本質的にそんなものだろうと思う。逆の立場になってみればすぐに気づくが、部下が自分のスタイルで必要なものが何かというのに気がつくほど、上司は部下を見ていないし、見ようとしても見れない。従って、上司から委譲された権限で、自分が思い通りにできるはずがないのだ。すべてを任せてしまうと「丸投げ」といわれ、アドバイスすれば「口出し」と言われる。挙句の果てには、任せ方が悪いと言われる始末。

権限は委譲されるものではなく、奪うものである。プロジェクトマネジャーとして活動に必要なものがあれば要求すべきである。権限委譲とは、その要求に対して、「フェア」にこたえることだろうと思う。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。