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2006年4月

2006年4月10日 (月)

PMOでPM推進!

◆PMITのPMOセミナーに参加してきました

4月8日にPMI東京で、

 ITプロジェクト管理者のためのわかりやすいPMOセミナー

に参加した。

「プロジェクトマネジメントオフィスツールキット」
 http://mat.lekumo.biz/books/2006/04/post_0ccf.html

という本を東京支部の翻訳委員会で翻訳し、出版した記念セミナーだったが、最初の瀬尾会長の話によると、2日間で80人が満席になったとのこと。懇親会のときに事務局の田中さんに聞いた話だと、最初はPDU獲得のためだと思っていたら、締め切っても、問い合わせが絶えず、次回の問い合わせまであったというのでブームだと驚かれていた。

◆PMOの設置状況

その瀬尾会長の講演の中に、昨年、法人スポンサー会議で26社にアンケートをとったところ、まず、設置状況については以下のようなものだったそうだ。

<1>PMO設置状況
 設置済み      50%
 1年以内に設置予定  4%
 必要性があるが未定 19%
 予定なし      15%
 そのほか      12%

半分の企業にすでにPMOを設置しているというのは、IT系が中心だとしても結構な割合である。思ったよりもはるかに多かった。次に、PMOの要員数だが、計画中のものも含めて

<2>PMO部門人数
 9人以下      76%
 19~49人    19%
 50~99人     0%
 100人以上     5%

という結果だったそうだ。

さらに、PMOの担当すべき業務のベスト3は

 大規模案件のフォロー
 PMシステム充実
 PM育成

の3つである。この3つはリカバリー(火消し)、標準化、人材育成の3つで、いわゆるPMOの3点セットで、それが顕著に出ているわけだ。

さて、このセミナーでは、NECさん、ユニシスさんのPMOへの取り組みの事例の紹介の後で、書籍の内容に基づいて、永地さん、諸藤さん、永谷さんの3名で、PMOの設置、プロジェクトマネジメントの支援、プロジェクトマネジャーの人事政策について解説があった。この本は、なかなか、興味深い本である。

◆PMの導入パターン

Leader3_1  実際には、プロジェクトマネジメントの導入のパターンというのはいくつかある。

一つは、人材を育成し、その人材の活動に託することである。つまり、プロジェクトマネジメントを知っている人材を育成し、その人がプロジェクトマネジメントを実行することによって組織にプロジェクトマネジメントが導入されていく。この方法は、エンジニアなどの専門職にプロジェクトマネジメントを担当させるやり方として適している。この際、スキルを付与する手法が標準であれば、ある程度、組織としての標準的なマネジメントも実現できる。少なくともこれまでは、中心的な方法であったし、これからも一定の割合で必ず残っていく方法だといえよう。

二つ目は、プロジェクトマネジメントの導入を指揮する組織をつくり、その組織が中心になってプロジェクトマネジメントを導入していくことである。この場合、人材の育成も行うが、プロセスの標準化やツールの整備が中心になる。これがPMOを設置してプロジェクトマネジメントの普及を図っていくパターンである。このパターンは、組織プロセスがしっかりとしている企業がプロジェクトマネジメントの導入をする場合に適しており、最近、PM導入の動きが活発になってきた製造業ではこのパターンが増えている。今回のPMITのセミナーが盛況であったのもそのような同様の背景によるものと思われる。

三つ目は、日本ではあまり注目されてこなかったが、リーダー育成のプログラムの中にプロジェクトマネジメントを含めて、プロジェクトマネジメントを行うことのできる「マネジャー」を育成するという方法がある。これはある意味で、一番目の方法と対象的である。実際に、日本のMBAコースでプロジェクトマネジメントのカリキュラムがあるという話は聞いたことがないが、欧米ではMBAコースには必ずといってよいくらい、プロジェクトマネジメントのカリキュラムがあるし、また、

 戦略的エンタープライズプロジェクトマネジメント
  http://mat.lekumo.biz/books/2005/12/post_ebe9.html

といった優れたテキストもある。これからは日本もこのアプローチは考えていかなくてはならないだろう。この連載の中で、ラインマネジャー(組織マネジャー)の役割というのにこだわっているのもこのあたりに一つの理由がある。

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好川哲人

技術士&MBA 技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。