PMstyle 2024年4月~6月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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気まぐれコラム Feed

2020年11月 6日 (金)

12月8日にVUCAマネジメント塾の第2回説明会&体験会を開催します。

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◆はじめに

第1回では好川が前説をやり、スタイリッシュ・アイデアの新井 宏征さんがメインスピーカーとしてシナリオプラニングの解説と体験セッションをやりました。

第2回は役割を入れ替え、新井さんが前説をやり、好川がメインセッションをやります。セッションのテーマは好川のライフワークテーマである「組織文化」です。

メルマガでも書きましたが、好川は90年代の初頭にエドガー・シャイン先生の「組織文化とリーダーシップ」(ダイヤモンド社)を読んでこのテーマに興味を持ち、95年に神戸大学の金井先生のゼミで勉強させて頂き、それ以来、さまざまなコンサルティングの際に「まかない」として提供してきたテーマです。

2000年くらいに開発した「PM養成講座」という連続講座でも組織文化の変革が入っていますし、PMO向けに提供しているプロジェクトマネジメント定着コンサルティングプログラムでは組織文化という言葉は使わないようにしていますが、シャインの考え方が入っています。

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2018年1月11日 (木)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(21)】顧客の要望を洞察する

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Request◆なぜ、生産性が上がらないのか

仕事の生産性が向上しない理由はさまざまだですが、本質的だと思われる理由はコンセプチュアルスキルの高さにあることだと思われます。

コンセプチュアル思考の軸でいえば、抽象と具象の行き来がうまくできないことに代表されます。自分の担当している業務については、具体的にいつ、何を、どのようにすべきか、具体的に分かっています。これは、デザインやコンサルティングのような、非定型の仕事でもある程度、当てはまると思われます。

ところが、この具体的な手順を何も考えないままに実施しているだけという人やチームが珍しくありません。もちろん、マニュアルやルールになっているのでそのようにしている人も多いとは思いましすが、これでは生産性の向上といっても精神論になってしまいかねません。

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2017年10月18日 (水)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(20)】「橋を架けてほしい」と頼まれたが、予算が足らない。どうする?

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Ps◆はじめに

プロジェクトやマネジメント、ビジネスでは多くの問題に遭遇します。遭遇した問題をどのように解決できるかで、成果は大きく変わってきます。

成果を大きくするためには、本質的な問題が何かということを適切に見極め、本質的な問題に対して、プロジェクトの目的を考えて手を打つ必要があります。

◆橋を架けてくれと依頼された

たとえば、みなさんが島に住む住人から、橋をかけてくれと頼まれたとします。この時点では問題は「橋がないこと」だと考えているわけです。

あなたは、この依頼をゼネコンにつなぎました。ところが、予算的に折り合いません。

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2017年9月22日 (金)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(19)】洞察力と応用力を身につけ、生産性と創造性を両立しよう!!

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Creative

◆生産性の向上方法

一般的に生産性と創造性は相反するものだと考えられています。

確かに生産性向上を無駄を削るという方法だけで実現しようとすると、創造的なことをやるというのは矛盾してしまいます。

しかし、生産性向上の方法はもう少し広く考えることができます。つまり、無駄を削減する以外に

・価値を向上する

という方法があります。

例えば、100万円で売る商品を作るのに100時間かかっているとします。この仕事の生産性を倍にしようと思えば、まず50時間で作るという方法があります。もう一つの方法として、100時間で200万円で売れる商品を創るという方法もあります。

前者はプロセスの無駄を削ることによって実現していきます。現実的には継続的な改善を続けているので半分というのは難しいかもしれませんが、そのような場合には、プロセスそのものを見直し、実現を目指すことになります。いわゆるプロセスイノベーションです。

後者は商品の機能を新しくしたり、あるいは商品のコンセプトを変え、商品として別物にすることによって実現していきます。これが一般的なイノベーションのイメージです。

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2017年8月28日 (月)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(18)】コンセプチュアル思考でプロジェクトを動かす~TQMから真のプロジェクトマネジメントへ

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Project

◆経営戦略の本質に貢献するプロジェクト

15年位前から日本でもプロジェクトマネジメントに関心が高まり、IT業界を中心に盛んに導入が行われてきました。

多くの企業ではマネジメントに関心を持つ一方で、プロジェクトへの関心はあまり高まらず、結果として、品質管理の延長線上で、品質管理目標への取り組みを経営戦略へ適用したTQM(Total Quality Management)に落ち着いてきたような気配があります。

もちろん、これによって失敗するプロジェクトが減り、経営的な成果が生まれていますので十分な意味があったわけですが、一方で、これが原因でイノベーションが起こせないという問題に行き当たっています。つまり、経営戦略をプロジェクト活動に落とし込む際に、不確実性の小さい方法を選んでいくために、本来の挑戦的なプロジェクトにはなりにくいのです。

この問題を解決するには、プロジェクトの創り方を変えていく必要があります。

それは、「失敗しにくいプロジェクト」に落としていくことから、「経営戦略の本質に貢献するプロジェクト」に落としていくように変革する必要があります。

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2017年8月 3日 (木)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(17)】プロジェクト成果の本質を共有し、コンセプチュアルなチームを創る

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Term◆チームがコンセプチュアルであるとは

プロジェクトや業務において、新しいアイデアを生み出し、成果を上げるには、担当チームが如何にコンセプチュアルに活動できるかが大きなポイントになります。

チームがコンセプチュアルであるとは

プロジェクトや業務の成果の本質をチームの全員が共有し、それぞれのメンバーがそれを実現するために自分のすべきことを考え、行動していく

ことです。

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2017年7月18日 (火)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(16)】ロジカルシンキングからコンセプチュアル思考へ!

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Logical◆ロジカルシンキングの普及と限界

1990年代の後半から注目されるようになったロジカルシンキングは、今やビジネスマンの必須スキルになり、企業では比較的早い時期から取り組んでいます。会社によっては新入社員の時代から教育しているところもあります。

また、学生に教えている大学もあり、もはやビジネスマンンに限らず、非常に重要性の高いスキルで、社会人になってから取り組んだのでは遅いので、小学校、中学校くらいから教えてほしい思考法になっています。

一方でロジカルシンキングでは不十分だという議論もあります。例えば、「風が吹けば桶屋が儲かる」というロジックはロジカルシンキングの弱点を表しています。論理的に正しいことをつないでいってもこのような非論理的な答えしか得られないケースがあるのです。

このような問題が発生する原因はいくつかあるのだと思いますが、最も重要なのは正しいと思っていることの妥当さです。

「風が吹けば桶屋が儲かる」というロジックは

風が吹けば、砂埃が舞う。
→砂埃が舞えば、砂が目に入り、失明する人が増える。
→失明する人が増えれば、三味線弾きが増える。
→三味線弾きが増えれば猫が減る。
→猫が減れば鼠が増える。
→鼠が増えれば、風呂桶が齧られる。
→風呂桶が齧られれば修理が増える。
→修理が増えれば桶屋がもうかる

というものです。この中で、例えば「砂埃が舞えば、砂が目に入り、失明する人が増える」というロジックはかなり怪しいものですが、これを「風が吹けば、砂埃が舞う」と同じように扱っています。

これは認識の問題で、そう思っている人もいるかもしれません。結局、ロジックを立てている人は全体が見えているわけではありません。言い換えると、ロジックは全体を知っているという前提の上に成り立ちますが、現実にはそれは無理です。ここにロジカルシンキングの限界があります。

 

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2016年9月20日 (火)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(15)】 全体が意味することは何かを考え、ものごとをシンプルにする

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Kirin◆過度な機能開発

日本の製品は過度な機能開発から抜け出せないとよく言われる。

機能製品のデザインをすると、機能Aが欲しい、Bも必要だ、Cも欲しい、、、という風にんどん、アイデアが生まれてきて、コストの制約があるので、優先度を決めようという話になることが多い。

なぜ、こんなことが起こるのだろうか。



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2016年9月 2日 (金)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(14)】 生産性を向上させるには、目に見えない問題を解決すると効果的

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◆コンセプチュアルスキルで生産性向上

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コンセプチュアルスキルが生産性を向上する理由は大きく分けると2つあります。

ひとつはよく言われることで、コンセプチュアルスキルにより取り組むべき課題を本質という視点から選ぶことができ、余計なことをやらないで済むことです。

そして、もう一つは目に見えない問題を解決できることです。今回は、後者について考えてみたいと思います。



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2016年8月17日 (水)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(13)】 コンセプチュアルスキルは担当者にも必要、ただし、、、

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◆ロバート・カッツの定義

コンセプチュアルスキルはロバート・カッツ教授が提唱したものだが、もともとどのように定義されていたかは意外と知られていない。

カッツ教授がコンセプチュアルスキルという概念を発見したのは、1940年代のことである。当時は肉体労働の時代であり、いわゆるブルーカラーを管理職が管理する時代だった。管理職には作業長から始まり、工場長まであったが、作業長の中で、上位管理者になってうまくできる人とそうではない人がいた。この原因を優秀な上位管理者を、どのような人かではなく、何ができるかという視点から分析し、「企業を総合的にとらえることのできるスキル」があることを突き止めた。具体的には

・組織の諸機能がいかに相互に依存しあっているか、また、その内のどれか1つが変化したとき、どのように全体に影響が及ぶかを認識すること

・個別の事業が、産業、地域社会、さらには国全体の政治的、社会的、経済的な力とどのように関係しているかを明確に描けること

・このような相互関係を認識し、どのような状況にあっても重要な要素を識別することができれば、管理者は組織全体の総体的福祉を推進するように行動することができる

といった思考や行動ができるスキルである。カッツはこれをコンセプチュアルスキルと名付けた。

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