【PMスタイル考】第147話:テクノロジーを本質的に理解する
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◆伊藤穣一さんの指摘
日本のインターネットの元祖の一人で、MITのメディアラボの所長である伊藤穣一さんが「教養としてのテクノロジー」という書籍で面白い指摘をしている。
「技術的な仕組みの背景にある考え方、すなわち「フィロソフィー(哲学)」として理解することが不可欠になってきました。これまで「教養」と呼ばれてこたレベルで、テクノロジーについて本質的な理解が必要となったのです。「テクノロジーが変えつつある世界」をきちんとした視点を持って捉えることができなければ、いまの経済や社会を正確に語ることができません」(「教養としてのテクノロジー」、NHK出版新書、2018)
伊藤さんといえば、世界レベルで通用している日本人のインターネット知識人であり、世界のテクノロジーのトレンドを作っている一人で、その伊藤さんの指摘だけあって、非常に興味深い。
著書のタイトルからも分かるように、これは技術者の話ではなく、ビジネスマン、あるいは社会で活動している人すべてにおいてテクノロジーは教養になってきたという指摘である。実際に、ビジネスにおいては、事業に取り組むためにテクノロジーに関する知見は重要だと感じている人が増えている。テクノロジーを知らないとビジネスモデルも構築できないし、スピーディーに競争戦略もできないような時代になっているのだ。