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2018年9月

2018年9月28日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第47話:コンセプチュアル・マネジメントによる組織のコンセプチュアルスキルの開発

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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Productivity◆はじめに

コンセプチュアルスキルは基本的には個人のスキルですが、同様にチームやプロジェクト、組織にも必要なスキルだと考えられます。コンセプチュアルスキルを高めていく場合、個人のスキルだけでななく、チームや組織のスキルも高め、シナジー効果(相乗効果)を生み出していくことが重要になります。

まず、コンセプチュアルスキルに起因する個人、チーム、組織の関係を考えてみたいと思います。コンセプチュアルスキルの基本は個人です。ところが、個人のコンセプチュアルスキルのレベルが異なると、チームがうまく行きません。

例えば、チームのメンバーの洞察力が異なると、コミュニケーションにおいて前提が変わってスムーズに行かないといったことが起こります。一つ例を挙げると、顧客がもっと使いやすくしてくれと抽象的な依頼をしたとします。これを受けた2人のメンバーはそれぞれ自分の担当箇所の作業にかかりましたが、顧客の依頼の理解が異なっていたために、途中でちぐはぐになって、作業をやり直すことになりました。これはコンセプチュアルスキルの高さの違いによるものだといえます。

さらにチーム同士にも同じことが言えます。チーム間の関係をスムーズにするためには、チームや個人のコンセプチュアルスキルが重要なポイントになります。

このように考えると、個人のコンセプチュアルスキルのほかにも、チームのコンセプチュアルスキル、組織のコンセプチュアルスキルが必要になります。今回のコンセプチュアルスタイル考はこの問題を考えてみたいと思います。

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2018年9月27日 (木)

【コンセプチュアルスタイル考】第46話:コンセプトは曖昧では機能しない~曖昧と抽象は違う

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/

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【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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◆「曖昧」だから「抽象」は嫌われる?

PMstyleのコンセプチュアルスキル講座のセミナーで、「なぜ、抽象は嫌われるのか」というアイスブレークをすることがありますが、この議論の中で「曖昧だから」という意見を耳にすることがよくあります。また、普段の議論の中でも、抽象と曖昧を一緒にしている人によく出会います。

この議論は、コンセプチュアル思考の本質にかかわってくる議論です。今回のコンセプチュアルスタイル考はこの問題を考えてみたいと思います。

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2018年9月26日 (水)

【ご案内】「コンセプチュアルマネジメント講座」の概要

PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

◆コンセプチュアル・マネジメントとは

PMstyleでは2018年度よりよりコンセプチュアル・マネジメント講座を開講しました。

まず、「コンセプチュアル・マネジメント」のコンセプトですが、

コンセプチュアルスキルを活用して、顧客要求、問題や課題の本質を見極め、解決していくマネジメント

です。

本質には、事業の本質、顧客の本質、組織の本質、プロジェクトの本質、人材育成の本質などさまざまな本質があります。これらに着目することにより、時代と現実にあったマネジメントを行うことがコンセプチュアル・マネジメントの目標です。

その意味でコンセプチュアル・マネジメントはいわばマネジメントの本来の姿ですので、時代によってその形は変わってきますが、今の時代が求めているのは

・創造性の高いチームや人材の実現
・生産性の高い組織やプロジェクトの実現
・多様性のある組織の実現

の3つです。つまり、このような組織やチームの活動を実現していくのがコンセプチュアル・マネジメントです。

◆PMstyleコンセプチュアル・マネジメント講座の概要

PMstyleのコンセプチュアル・マネジメント講座はこの3つを実現する組織やプロジェクト、チームを創るマネジメントを考えることを目的とし、以下の4つのメインの課題を掲げています。

(1)イノベーションを起こす
(2)ダイバーシティを高める
(3)生産性を向上させる
(4)コンセプトでプロジェクトを動かす

これらについてコンセプチュアルスキルをうまく活用して展開していく方法を考えていくことを目標とする講座を準備しました。講座の構成は以下の通りです。

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2018年9月13日 (木)

【PMスタイル考】第137話:ベネフィットリアライゼーションマネジメント(2020/03/23改訂)

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

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◆プロジェクトで目的を実現するためのマネジメント

日経ビジネスのオンラインの記事に

「勉強不足の経営者、プロジェクトの失敗を防げず」

というタイトルで、PMI(プロジェクトマネジメントインスティチュート)のマーク・ラングレー プレジデント兼CEOのインタビュー記事が掲載されていた。全般的にはタイトルの通り、経営者向けにプロジェクトマネジメントの啓蒙を行う内容だったが、この中で、PMIの取り組みとして「ベネフィットリアライゼーションマネジメント(Benefit Realization Management)」というテーマを研究しているという言及があった。ベネフィットというのは目的のことで、ベネフィットリアライゼーションマネジメントは、プロジェクトで目的を実現するためのマネジメントということになる。

今回のPMサプリはこの議論をしてみたい。

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