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2016年5月

2016年5月30日 (月)

【PMスタイル考】第113話:パラドックスを受け入れる

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Paradox久しぶりに書きたいテーマがあってPMスタイル考を書くことにした。そのテーマは、パラドックスを受け入れることだ。

数々の賞を受賞しているベテランジャーナリストのジェフリー・ロスフィーダーが、ホンダに関する書籍を書き、ホンダらしさを実現しているのは

・パラドックスを受け入れていること
・三現主義
・個性を尊重すること

の3つだと指摘している。非常に興味深い指摘だが、おそらく、三現主義や個性の尊重はある程度、実践している企業があるが、パラドックスを受け入れているのは数少ないのではないかと思い、今回のPMスタイル考でテーマにした。

ジェフリー・ロスフィーダー「日本人の知らないHONDA」、海と月社(2016)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212548/opc-22/ref=nosim



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2016年5月13日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第25話:市場や顧客の要求の本質を見極め、期待を上回る製品やサービスを提供する

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Kitai◆製品の期待に関する3つのレベル

最近よく市場や顧客、ステークホルダーの期待を上回る製品やサービスを提供することが重要だと言われます。もう少し正確いえば、期待をした以上に気に入られる製品やサービスを提供するということです。顧客も自分たちの期待を上回るものを提案したり提供してほしいと望んでいるという指摘もあります。

顧客の期待と製品の関係でいえば、3つのレベルがあると言われています。

一つ目はできて当たり前というレベルです。たとえば、基本的な機能や瑕疵がないことです。自動車であれば、エンジンがあり、ブレーキとアクセルで速度をコントロールでき、ハンドルがあって車を動かすことができることです。

次のレベルは顧客がこんなものが欲しいと言っているレベルです。たとえば、ナビゲーションシステムが欲しいとか、自動ブレーキが欲しいとかです。最近だと、自動運転も含まれるのでしょう。

ここまでは分かりやすいのですが、さらに「顧客の期待以上」という3つ目のレベルがあります。これは自動車でいえば、たとえば、空を飛ぶといったものでしょうか。少なくともその製品を購入しようとする顧客にとっては自分の頭にはない新しい概念のものということになります。

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2016年5月11日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第24話:柔軟な発想の問題解決を行う

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◆問題解決の2つの仕事

問題解決に当たってはコンセプチュアル思考はいろいろな面からの武器になりますが、なかでも柔軟な発想で問題解決を行えることが大きいと思われますので、ここから考えていきたいと思います。

問題解決においては、コンセプチュアル思考の役割としては、問題の本質は何か、本質的な問題は何かを見極めることが重視されますが、同時に本質的な問題に対応する柔軟なアイデアを出すことが期待されます。

問題解決は2つに分けることができます。一つは原因を探し、対処する問題解決です。もう一つは課題を探し、対処する課題解決です。前者では問題の本質を真の原因と考え、真の原因に対して解決策を探し求めていくことになります。後者では、課題の本質を見つけ、それに対処していくことになります。

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2016年5月 7日 (土)

【コンセプチュアルスタイル考】第23話:意思決定を速く、適切に行う

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◆直観的に仮説を選ぶ

意思決定を速く、かつ適切に行うのにもコンセプチュアル思考が有効です。

コンセプチュアル思考によって、直観的に判断し、その上で論理的な説明をすることができるからです。いわゆる仮説思考です。

仮説思考をする場合にポイントになるのは、仮説の選び方です。ここで直観を使います。直観的に考えてどういう結論なのだろうと考えるわけです。もちろん、ここでも本質は欠かせません。直観とは経験に基づき、ひらめいたことで、基本的にはそれを説明できるロジックが存在しているものです。



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2016年5月 6日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第22話:過去の経験を未来の活動に活かす

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Keiken3◆経験と体験

日本というのは経験を大切にします。ただ、どこの国にいってもリクルートでは「経験者」優遇と言われるので経験を大切にするのは日本だけの話ではないのですが、日本の経験優遇は少し意味が違います。まず、このあたりから説明したいと思います。

日本語では経験に似たような言葉に体験という言葉があります。

どう違うか分かりますか?

体験は自分自身の遭遇したことを意味する言葉です。これに対して、体験を自分なりに受け止めたものです。体験しなくても、実際に見たり、聞いたりするだけでも、そこから何かを感じとることができれば経験になります。

逆にいえば、いくら体験をしても、自分なりに受け止めができなければ、経験にはなりません。ここで気をつけて戴きたいのは、何度も同じような体験を繰り返していると、そこで起こっていること、やっていることがすべてという受け止めが自然にできることです。

実は欧米が経験を重視するのは、体験があることを重視するという意味ですが、日本では体験はあまり重視されず、文字通り経験が重視されます。つまり、体験を自分のものにしていることが重視されるわけです。

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