PMstyle 2024年4月~7月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2014年10月

2014年10月29日 (水)

【プロデューサーの本棚】パターン・ランゲージを学ぶ

この2年くらい、「パターンランゲージ」というのが注目されるようになってきました。

その理由は2つあり、一つはITの世界で日本でもアジャイルが普及してきて、マネジメントや設計のパターンの在り方に興味を持つ人が増えてきたこと。

もう一つは、かなり属人的な話ですが、慶応大学の井庭崇先生が提唱されている人間行動のパターンランゲージという考え方がウケていること。

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井庭崇先生はパターンランゲージを概観する本を作られています。パターンランゲージがすでにある分野、可能性のある分野の識者と対談し、パターンランゲージの可能性を追求するという趣旨の本です。第1章では井庭先生の詳しめの総論もあり、一冊読めば、パターンランゲージの通になれます。

井庭 崇編著、中埜 博、竹中 平蔵、江渡 浩一郎、中西 泰人、羽生田 栄一著「パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語」、慶應義塾大学出版会(2013)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766419871/opc-22/ref=nosim

パターンランゲージについてイメージしたければこの本がお薦めです。

僕も今、プロジェクト・イニシアチブのデザインをするパターン・ランゲージを作っています。それで、この1年くらいの間にパターン・ランゲージの本をいくつか読みましたので、感想をつけてご紹介します。

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2014年10月28日 (火)

【PMスタイル考】第92話:振返りの質を高める

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆4人に3人は感じた教訓を活かさない

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プロジェクトで仕事をしている企業では、プロジェクトから得られるナレッジの質をいかに高め、いかに活用するかが生命線だと言えます。

欧州のPMコミュニティであるIPMA Conference 2000の発表論文「Managing Projects Management Knowledge」の中に以下のような調査があります。

・プロジェクトから教訓を感じる 75%
・プロジェクトの教訓を覚えている 62%
・教訓を誰かに伝える 55%
・教訓を別のプロジェクトに適用する 25%

これから分かるように、プロジェクトマネジャーの4人に3人はプロジェクトで何かの教訓を感じているのに、教訓を別のプロジェクトに適用する人は4人に1人にすぎません。つまり、半分のプロジェクトマネジャーは何か教訓を感じても、何もしていないということになります。

これはナレッジギャップの問題と呼ばれますが、なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?いろいろな原因があると思われますが、根本的な問題として

ある状況の経験を別の状況でうまく活用できない

という問題があるように思えます。一つのプロジェクトの中でも言えますし、複数のプロジェクト間でも言えることです。一言でいえば、振返りが有効に機能していないいうことです。



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2014年10月25日 (土)

【問題提起】なぜ、教訓は使えないのか?

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IPMA Conference 2000の発表論文「Managing Projects Management Knowledge」の中に以下のような調査があります。

・プロジェクトから教訓を感じる 75%
・プロジェクトの教訓を覚えている 62%
・教訓を誰かに伝える 55%
・教訓を別のプロジェクトに適用する 25%

簡単にいえば、プロジェクトマネジャーの4人に3人はプロジェクトで何かの教訓を感じているのに、教訓を別のプロジェクトに適用する人は4人に1人にすぎません。つまり、半分のプロジェクトマネジャーは何か教訓を感じても、何もしていないということになります。

これはナレッジギャップの問題と呼ばれますが、なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?いろいろな原因があると思われますが、根本的な問題として

別のプロジェクトへ適用しようとしたときにできない

という問題があります。

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2014年10月17日 (金)

【お知らせ】コンセプチュアルスキルで業務の質を上げる(第3回コンセプチュアルスキル講座説明会)

Shitu一連のコンセプチュアルスキルの普及活動の中で、よく聞かれるのが

「なぜ、いま、コンセプチュアルスキルなのか」

という質問です。

コンセプチュアルスキルという概念そのものは50年以上前の概念ですので、そのよ
うな疑問を持つのはある意味で当然です。

今、ビジネスの中で非常に強く求められていることがあります。

それは生産性と創造性を両立させることです。

この両立は経営(戦略)レベルから、現場まですべてで求められていますが、特に現
場では現実問題として目の前の利益と、持続的な利益の両方が求められ、多くのマネ
ジャーやリーダーを悩ませています。

この両立のために必要になるのが、仕事の質を高めることです。質の高い仕事をしよ
うとすると、生産性はもちろんですが、創造性を以て新しいことに取り組んでいく必
要があるからです。

PMstyleでは仕事のクオリティを高める、つまり、創造性と生産性を両立させるカギは

コンセプチュアルスキル

にあると考えています。

第3回のコンセプチュアルスキル講座説明会は、仕事のクオリティを高めるにはどうす
ればよいかを考えるワークショップをしたいと思います。

キーワードは「質的効率」です。気になる人は、ぜひ参加してください。

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◆第3回 コンセプチュアルスキル講座説明会         ◆(2.5PDU's)
        ~コンセプチュアルスキルで業務の質を上げる
  日時:(東京)2014年 11月 18日(火)  14:00-16:30(13:40受付開始)
     (大阪)2014年 11月 26日(水)  14:00-16:30(13:40受付開始)
  場所:(東京)ちよだプラットフォーム(東京都千代田央区)
     (大阪)大阪市中央公会堂(大阪市北区)
  講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/20141118.htm
  主催:プロジェクトマネジメントオフィス
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 【カリキュラム】
 1.インプット(量の効率と質の効率) 30分
   効率とは何かということを、量と質という観点から整理します。

 2.グループワーク~業務の質を上げるには 100分
   1.を受けて業務(開発やマネジメント)の質を上げるとはどういうことか、
   そのためには何をすればよいかを討議し、具体的な方法に落とし込みます。

 3.コンセプチュアルスキル強化サービスのご紹介 20分
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【お知らせ】「創造性と生産性を両立するマネジメント」のセミナー

1生産性と創造性の両立が求められています。

この両立に欠かせないのが

日常業務の一環としてイノベーションを実現する

ことです。

このためには、これまでのようにイノベーションは特別なことだというマネジメントではなく、常にイノベーションを求めていくマネジメントが不可欠です。

このセミナーでは、日常業務の一環としてイノベーションを実現するマネジメントの在り方を考えたいと思います。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆イノベーションを生み出すマネジメント ◆7PDU's
  日時:2014年 10月 29日(水)  10:00-18:00(9:40受付開始)
  場所:銀座ビジネスセンター(アクセス) (東京都中央区)
  講師:好川哲人(エムアンドティ・コンサルティング)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/pm_innov.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス
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  【カリキュラム】
1.イノベーションのプロセス
2.イノベーションのニーズを見極める
3.アイデアを見つけ出す
4.アイデアを実現する
5.イノベーションの成果を展開する
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【PMスタイル考】第91話:日常業務の一環としてイノベーションを実現する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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◆イノベーションは大上段に構えて行うもの?

イノベーションという言葉は、大上段に構えて何かやるというイメージがあって、コストが大きく現実的ではないと考えられたり、リスキーなことはやりたくないと思われることが多いようです。

このような認識が生まれたのは、イノベーションがずっと発明(インベンション)、あるいは、技術革新として位置付けられてきて、それにはコストもかかれば、時間もかかるという認識があるためだと思われます。

しかし、これは明らかな誤解で、イノベーションはそういうものではありません。イノベーションに求められるのは日常業務の中で行うことです。イノベーションができない言い訳に日常業務が忙しいからだという言い訳がありますが、そうではなくて、日常業務の一環として行うことです。仮にイノベーションのために時間がかかるとすれば、それは半期なり、年度なりの周期で取り戻す必要があるのです。

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2014年10月 7日 (火)

【お知らせ】プロジェクトマネジメントからプロジェクト・イニシアチブへ

HumanPMstyleプロデューサーの好川哲人です。

プロジェクトマネジメントは「遂行上の成功」を目指して取り組まれてきました。いわゆるQCDの目標達成です。

この目的でのプロジェクトマネジメントの導入は一段落し、代わって、「インパクトにおける成功」に焦点が移りつつあります。

言い換えると、プロジェクトをいかに上手にやるかから、プロジェクトでいかによい効果をもたらすかに焦点が移っているといってもいいでしょう。価値創造のためのプロジェクトマネジメントといってもいいでしょう。

PMstyleでは、「インパクトにおける成功」をもたらすためのマネジメントを「遂行上の成功」を目指すプロジェクトマネジメントと区別するために「プロジェクト・イニシアチブ」と呼んでいます。

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