PMstyle 2024年4月~7月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2013年9月

2013年9月27日 (金)

【プログラム紹介】2013年下期プログラム紹介(1)~プロジェクトマネジメント

Project5

PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

急に涼しくなりましたが、来週からもう10月です。

そこで、2013年下期のプログラムを何度かに分けて、ご紹介します。初回は、プロジェクトマネジメント関係のセミナーのご紹介です。

PMstyleはプロジェクトマネジメントは止めたのかという質問を受けることがありますが、決してそんなことはありません。全体の講座数が増えていますので、プロジェクトマネジメントの講座の比率は減少していますが、実際にプロジェクトマネジャーをやっている人が必要だと思うポイントはしっかりと押さえています。

我々が重要だと考えているのは

(1)ステークホルダーをマネジメントする
(2)プロダクトだけではなく、全体品質(プロジェクト品質)を高める
(3)しっかりと振返りを行い、組織に経験知を残す
(4)プロジェクトマネジメントのやり方を見直す
(5)不確実性の中で確実にプロジェクトを進めていくマネジメントができる
(6)上位管理者が適切に関与する

の6つのポイントです。


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2013年9月22日 (日)

【コンセプチュアルスタイル考】第6話:標準とコンセプチュアルスキル

Rule◆標準の歴史

標準という概念を説明するのは難しいものがあります。そもそも、20字ちょっと書いたところで、概念なのかという疑問を持たれた方もあるのでしょう。公私のいずれでも非常に身近な存在でありながら、どんなものかは人によって違うというのが標準です。

なんで突然、標準を取り上げたかというと、10年くらい前に出た本が、文庫本で出たので読み直したところ、ずいぶん、面白いと感じたからです。

橋本 毅彦「「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》 (講談社学術文庫)」、講談社(2013)

この本によると、標準のはじまりは、1700年代の終盤に、フランスのオノレ・ブランという技術者が互換性部品という概念で銃を開発しようとしたのが始まりだそうです。互換性部品というのは、銃を再構成が可能な50個の部品から構成する。そして、もう一つ完璧に同じ部品からなる銃を作れば、それぞれの銃は部品を取り換えても機能するというものです。今では当たり前ですが、これは画期的な発想だったわけです。これで銃の修理が便利になるからです。

その後、軍事戦略が変わり、軍事要求が変わります。そして、その要求に対応していったのが、ジャン・バティスト・ヴァケット・ド・グリボーヴァルという軍事技術者でした。グリボーヴァルは標準規格化した兵器体系の一環として、武器の製造方法や、部品の製造方法を標準化しました。そして、これが製造コストを下げるのに役立つのではないかと考えるようになり、工員の教育なども含めて推進していきました。

このような試みは地方の職人の反乱にあい、結局、失敗するのですが、これを米国に持ち帰ったのが、米国のフランス大使だった、トマス・ジェファーソンでした。

米国の技術者たちは、フランスで生まれた技術を育て、コルト拳銃を生み出します。そして、工作技術の進歩は、加工される製品の標準だけでなく、工作作業自体の標準化を促します。どのような切削工具によって、加工品をどのようなスピード、力、深さで切削するか。この問題に挑んだのが標準化の元祖のように思われているフレデリック・テーラーです。テーラーの仕事は標準に「経済性」という画期的な性質を与えることになります。

ここから、標準化は経済性のために行われるようになったのです。



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2013年9月 9日 (月)

【告知】イノベーションのジレンマを防ぐ思考法~クリティカルシンキング

Dilemma_2◆イノベーションのジレンマ

クリステンセン博士のイノベーターのジレンマという理論があります。

この理論の発見のきっかけになったのは、コンピュータのハードディスクの製品開発でした。最初、ハードディスクの最大のユーザはメインフレームのメーカでした。やがて、技術の進歩により、ハードディスクを小型化することが可能になってきました。しかし、メインフレームでは小さなハードディスクは必要なく、現行の製品の容量アップが要求しました。これに対して、ハードディスクのメーカは容量をアップする技術投資をし、小さなハードディスクを作ろうとはしませんでした。

そこに、新興勢力のハードディスクメーカが出てきて、小型のハードディスクを作り、展開していきました。もちろん、容量は大型のものより小さくなりますので、メインフレームメーカは見向きもしませんでしたが、小型コンピュータ(ミニコンピュータ)のメーカが必要としていました。やがて、コンピュータの市場でミニコンピュータが中心になり、メインフレームにとって代わりました。

それと連動して、ハードディスクも小型が中心になり、大型の性能を凌駕するようになり、ついにはメインフレームメーカも小型のハードディスクを使うようになり、大型のハードディスクを作っていたメーカは2社を除いてすべて市場から消えています。

こんな話です。

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【コンセプチュアルスタイル考】第5話:創造的に意思決定する

Isikettei◆KT法

意思決定というとケプナー・トリゴー法(KT法)が一般的な方法だと言ってよいくらい、普及しています。手法の確立が偉人達の行動を取り込んでいるので、当たり前といえば当たり前ですが、その手法は以下のようなものです。

<ステップ1>目的と決定事項
 何のために何を決めたいのかを明らかにする。
<ステップ2>期待する成果=目標
 何を達成すれば決定事項が実現するのかを明らかにする。
<ステップ3>案の選択
 目標を実現するための案を複数挙げ、最適案を選ぶ。
<ステップ4>リスク対策
 最適案を実行する際のリスクを予測し、対策を用意する。
<ステップ5>実行
 選択案を実行に移し、初期の目標を達成する。

ステップの切り方や表現にはバラエティがありますが、どんな意思決定の手法も基本的にはこのステップを踏んでいると考えてもいいと思われます。


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