☆今月の1冊に選んだ本 Feed

2020年3月 2日 (月)

【読書リスト】2020年2月後半に読んだ本

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/books/read/
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2月後半に目を通した本です。相変わらず紹介記事は書けていませんが、コロナ騒ぎで本はたっぷり読めました。数が多かったので、★★★以下は省略しています。
 
例によって☆はこれから(いつになるかわかりませんが)書評を書きたいと思っている本です。なお、フェースブックでコメントしていない本によっては一口コメントをつけてあります。★は評価です。
 

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☆エイミー ウィテカー、山口周(電通 京都ビジネスアクセラレーションセンター編、不二 淑子訳)「アートシンキング 未知の領域が生まれるビジネス思考術 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション) 」、ハーパーコリンズ・ ジャパン(2020)(★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4596551472/opc-22/ref=nosim
※早くも今年のベスト3に入れたいような本。難解だが、山口さんの書いたフレームによってビジネスマンでも読み込める内容になっている。
 
☆アストリッド・フェルメール、ベン・ウェンティング、ヨス・デ・ブロック(序文)(, 嘉村 賢州、吉原 史郎訳)「自主経営組織のはじめ方――現場で決めるチームをつくる」、英治出版(2020)(★★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862762824/opc-22/ref=nosim
※ディール組織とセットで読みたい本。これも話題になりそうな気配あり。
 
紺野 登「イノベーション全書」、東洋経済新報社(2020)(★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492522255/opc-22/ref=nosim
※よくまとまっているので、これからイノベーションの勉強をしたい人にはお薦め。
 
小村 典弘「デザイン経営の実行 ブランド力、イノベーション力を劇的に向上させる源泉とは何か?」、現代書林(2019)(★★★1/2)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774518336/opc-22/ref=nosim
※紹介されている事例も書かれていることも興味深いのだが、そもそもデザイン経営の定義の解釈がしっくりこない。
 
☆安宅和人「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)」、NewsPicksパブリッシング(2020)(★★★★1/2)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4910063048/opc-22/ref=nosim
※期待ほどではなかったが、安宅さんの著作だということを忘れて読めばよい本。納得できることも多い。
 
☆田坂 広志「直観を磨く 深く考える七つの技法 (講談社現代新書) 」、講談社(2020)(★★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4065187958/opc-22/ref=nosim
※ついに出たかって感じの本。そもそも、今、直観(直感)はブームになっているが、それに火をつけたのは田坂さんだと思っている。その田坂さんが初めて書いたまとまった直観本。直感ではなく、直観であることも興味深い。
 
サリム・イスマイル、フランシスコ・パラオ、ミシェル・ラピエール、ピーター・ディアマンディス (序文)、吉田聡美(解説)( 山本 真麻訳、日高 穂香訳)「シンギュラリティ大学が教える シリコンバレー式イノベーション・ワークブック」、日経BP(2020)(★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822289907/opc-22/ref=nosim
※眺めていて楽しい本ではあるが、この本もまた、これからの人にお薦め
 
☆星 健一「amazonの絶対思考」、扶桑社(2019)(★★★★★)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594083161/opc-22/ref=nosim
※前から気になっていたので読んでみた。何冊かのアマゾン本と被る内容であるが、内容は面白い。

2011年2月 2日 (水)

【今月の1冊】P&G式伝える技術

Twitterでつぶやいた本の紹介と、「今月の1冊」を同時に復活させることにしました。Twitterでつぶやいた本を紹介し、その中でもっとも印象に残った1冊を選びます。

今月、Twitterでつぶやいた本は、

戴いた本、どの話も面白かったので、一気に読みました。極上のイノベーション事例ばかりです。「逆風に負けない会社のつくり方」http://amzn.to/dXG23J(1月13日)

読了「ビジネスパーソンのための断捨離思考のすすめ 」面白い。ビジネスで断捨離というコンセプトはもっとインパクトがありそう。問題は企業にとってゆとりのある自在の空間が何をもたらすかだ。そんなに単純な話ではさなそうだ。 http://amzn.to/i3yJCx(1月13日)

「絵になる」という表現があるが、マネジメントでは、P&Gはまさに絵になる企業だ。「P&G式伝える技術 徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える」こだわりには、理がある。http://amzn.to/fWXtcf(1月22日)

やっと読了。「組織エスノグラフィー」 (名)エスノグラファーのエスノグラフィーという企画はは画期的。コンサルテーションの活動に参考になる点多々あり。エスノグラフィーを活用する人は読む価値あり。アウトプットの質が変わる。http://amzn.to/hXDCL6(1月28日)

長野慶太さんの新刊。「ビジネスマンのための「頭」の整理術」コミュニケーションマネジメントがポイントだという主張。同感。このような時代になってくると、コミュニケーションをマネジメントできる=できるビジネスマン。http://amzn.to/fwOIKm(1月31日)

今月読んだ本で、もっとも印象に残ったのは、

高田 誠「P&G式伝える技術 徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える」、朝日新聞出版(2011)

です。P&GのOBによるP&Gの仕事術の紹介本です。よくある類の本だといえばそれまでですが、それでも面白いのがP&Gという企業の凄さだと思います。

僕も「3つ」というのに結構こだわりがあります。なんとはなしに3つで、でも2つや4つではしっくり来ないと思うことが多いです。その理由がなんとなくですが、分かったように思います。

2010年8月 8日 (日)

2010年 激夏に読みたいビジネス書5冊

4492532706 メルマガで夏休みに読みたい本を3冊という記事を配信しましたが、その拡張版で、5冊紹介します。本当は1冊ずつ紹介記事を書けばよいのすが、忙しくて、、、

一冊目は、一橋大学の楠木先生が4月に出された本です。


楠木 建「ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件」、 東洋経済新報社(2010)

本の性格からすると驚異的に売れている本です。おもしろいです。経営やマネジメントに感動する事例や何ともいえずおもしろいストーリーやエピソードに好奇心をそそられ、興味を持ちだした人は多いと思います。凄い真実は、小説なんかよりはるかにおもしろいものです。

久しぶりにそういう好奇心を満たされる本が登場した感じです。

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2005年6月13日 (月)

アジャイルプロジェクトマネジメント解説の決定版

4822282295 ジム・ハイスミス(高嶋優子、小野 剛、平鍋健児訳)「アジャイルプロジェクトマネジメント 最高のチームづくりと革新的な製品の法則」、日経BP社(2005)

お奨め度:★★★★1/2

製品開発プロジェクトマネジメントの研究は日本でも自動車業界を中心に進んでいるが、基本的にはリーン開発に焦点が当たっている。

つまり、如何に早く開発するかである。最近は、ここに、マルチプロジェクトマネジメント、プログラムマネジメントなどが加わり、投資の最適化により、戦略的な製品を如何に、早く市場に出すかという議論も多くなってきている。

自動車のような商品は開発リードタイムが極めて重要であった。リードタイムを短くすることによって競争力を保つとともに、ユーザニーズの短縮化に対応する意味があった。つまり、ユーザニースの変化が激しくなる中で、如何に変化する前にたくさん売るかである。

この辺の議論は

4641067929 延岡健太郎「マルチプロジェクト戦略―ポストリーンの製品開発マネジメント」、有斐閣(1996)

に詳しい。

しかし、もっとユーザのライフサイクルが早くなると、ライフサイクルの短縮だけでは対応できなくなる。最初から、途中で仕様が変化することを前提に、プロジェクトを進めていく必要がある。このようなプロジェクトマネジメントの手法がAPM(アジャイルプロジェクトマネジメント)である。

APMはソフトウエア分野では大いに注目されているが、一般的な製品開発の分野にも適用できることがこの本を読むとよくわかる。

製品開発担当者、必読の一冊です!

2005年6月 2日 (木)

日本のソフトウエアエンジニアリグの夜明けはくるか

4822207951 情報処理推進機構ソフトウェア・エンジニアリング・センター、日経コンピュータ「ソフトウェア開発データ白書―IT企業1000プロジェクトの定量データを徹底分析」、日経BP社 (2005)

お奨め度:★★★★

米国ではソフトウエア開発の実態を定量的分析した本は、何冊もあるし、名著もあるが、日本ではおそらく、初めての本。

その米国では、ソフトウエアエンジニアリングでは、CMMで有名なカーネギーメロン大学のSEI(Software Engineering Institute)が頂点にある。ビジネススクールでいえば、ハーバードみたいな存在。

ちなみに、中国で、ソフトウエア産業が歴史が浅い割には、やたらとCMMで高レベルの企業が多いのは、ここに留学して帰国したエンジニアの力が大きいといわれている。

日本でも、昨年、日本版SEIを目指すIPAのソフトウェア・エンジニアリング研究機関「ソフトウェア・エンジニアリング・センター」(SEC)ができた。まだまだ、未知数だが、期待されている。

そのSECが中心になり、10社を超えるシステム・インテグレータから、およそ1000プロジェクト分のソフトウェア開発に関する定量的なデータを収集。そのデータを工期、生産性、品質に関して徹底分析し、「工期と生産性・品質の関係」、「適切な工期とは何か」、「品質と外注率の関係」など分析するとともに、課題を提起している。

分析はともかく、データとしては非常に面白いし、ソフトウエア以外の分野でも参考になる部分がある。

日本のソフトエンジニアリングの夜明けがくるか、、、きてほしいなあ!

とりあえず、期待をこめて、今月の1冊は、この本にする。

2005年4月24日 (日)

世界一わかりやすいプロジェクト・マネジメント

4893468995サニー・ベーカー+キム・ベーカー+G・マイケル・キャンベル(中嶋秀隆, 香月秀文訳)「世界一わかりやすいプロジェクト・マネジメント」、総合法令(2005)

お奨め度:★★★★1/2

訳者あとがきに、訳者の中嶋・香月氏が一昨年のPMIの年次大会で、いろいろな国のコンサルタントとプロジェクトマネジメントの実用書の極め付きの1冊という話をしたら、この本になったというエピソードが書かれている。そのくらいすばらしい本だと思う。

この本で著者の説いているプロジェクト成功の12の黄金律がある。この黄金律をみて、なるほど、と思えたら、この本から得られるものは多いだろう。

1. 成果物について合意を得る
2. 最良のチームを育てる
3. しっかりしたプロジェクト計画書を作り、更新を怠らない
4. 本当に必要な資源を判断する
5. 現実的なスケジュールを作る
6. できないことはやらない
7. 常にヒトを大切にする
8. 正式な支援を取り付け、継続して確認する
9. 変更を躊躇しない
10. 現状を周知する
11. 新しいことに挑戦する
12. リーダーとなる

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2005年4月11日 (月)

組織力を高める

4492531904古田興司、平井孝志「組織力を高める~最強の組織をどうつくるか」、東洋経済新報社(2005)

お勧め度:★★★★1/2

組織力を「遂行能力」と「戦略能力」で定義し、一方がかけても組織力は発揮できないという主張をしている。その上で、なぜ、組織力が発揮できないか、そして組織力をどのように高めていくかを議論している。

このうち、特に完遂能力はプロジェクトマネジメントやプロジェクトマネージャーに期待するものが大きく、

1.ワンランク上で考え、ワンランク下で手足を動かす
2.「聞く力」を鍛える
3.自分の言語で伝えぬく
4.自らを厳しい環境に立たせる
5.先を読む力をつける

といったスキルが必要であると説いている。さらに、マネージャーが業務を完遂するステップとして

1.目的を深く理解する

2.確実に伝える

3.具体的な目標・活動に落とし込む

4.遂行させる

5.完了を見届ける

という5つのステップを踏む必要があると説いている。

実はこの本をお勧めしたい理由はさらに、完遂能力という観点から、メンバーのスキルが必要であることを強く主張しており、

1.全体像を理解する力をつける

2.報告力を鍛える

3.交渉力を磨く

ことにより、オーバーアチーブする人材を育てることの重要性を説いている点だ。

著者たちは、デルコンピュータでの経験も基づいていろいろと自説を展開しており、その点も説得力に富む。

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2005年2月28日 (月)

イノベーションのジレンマ

4798100234.09.LZZZZZZZクレイトン・クリステンセン「イノベーションのジレンマ 増補改訂版」、翔泳社(2001)

紙版><Kindle版

お奨め度:★★★★★

 イノベーションマネジメントの分野では歴史的名著になった感のある本である.本書を読むと,イノベーションというのが,単に技術開発だけでは成り立たないことを容易に理解することができる.

 本書では,新しい技術の誕生により,優良企業の中で戦略的なジレンマが起こり,優良であるがゆえに小さな市場においそれと出て行くことができず,気が付いたらその市場が大きくなっており自社製品の市場を侵食しているという現象を,事例に基づき,そのメカニズムを徹底的に分析している.このような現象を引き起こす技術を著者は破壊的技術と呼んでいる.本書の中で中心的に取り上げられている破壊的技術はハードディスク技術,,掘削技術の2つである.この2つの事例については非常に詳細に書かれており,読み物としても面白い.例えば,ハードディスクでは,8インチから5.25インチ,そして3.5インチへの推移と,そのハードディスクを主に使うメインフレーム,ミニコンピュータ,パーソナルコンピュータの推移を関係付けて,ハードディスクメーカがそれぞれの時期にどのように振舞ったかを分析してある.主張自体,非常に明快で,かつ示唆に富んでいる.

 技術イノベーションを中心にして,経営革新を図ろうとしている企業の経営者,ベンチャー企業の経営者,これらの支援をするコンサルタントの方にはぜひお奨めしたい一冊である.

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2005年1月13日 (木)

プロジェクトマネジメント成熟度モデル―レベル1からレベル5までの評価基準

4820117386.09.LZZZZZZZ

ハロルド カーズナー (著), 野崎 通 (翻訳), 井門 良貴 (翻訳):「プロジェクトマネジメント成熟度モデル―レベル1からレベル5までの評価基準」、生産性出版(2003)

お奨め度:★★★


今月はカーズナーのプロジェクトマネジメント成熟度モデルを取り上げてみました。成熟度モデルそのものがまだ、未成熟であり、本格的に議論されるようになるには、PMIのOPM3を待つことになると思いますが、その中で、このカーズナーの本は標準云々ではなく、非常に実践的で、PMOの導入などの際には大変参考になる1冊です。

プロジェクト・リスクマネジメント―リスクを未然に防ぐプロアクティブ・アプローチ

4820117475.09.LZZZZZZZ

ポール・S. ロイヤー (著), 峯本 展夫 (翻訳):「プロジェクト・リスクマネジメント―リスクを未然に防ぐプロアクティブ・アプローチ」、生産性出版(2002)

お奨め度:★★★★

リスクマネジメント月間ということで、この本を取り上げたいと思います。

プロジェクト・リスクマネジメント―リスクを未然に防ぐプロアクティブ・アプローチ

この本、あまり話題になりませんが、むちゃくちゃいい本です。実践的ですし、体系的でもあります。PMBOKを導入するのであれば、必読本でしょう!

PMBOKというプラットホームの上に咲いた花のひとつでしょうね。

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