社会問題 Feed

2020年6月19日 (金)

「思考の落とし穴に陥らない」ためのリスト

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ロルフ・ドベリ(中村 智子訳)「Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法」、サンマーク出版(2020) 


(Kindle)https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B089LQ12NK/opc-22/ref=nosim
(紙の本)https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763138030/opc-22/ref=nosim

お薦め度:★★★★★

 

 

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2014年1月14日 (火)

歴史から経済の本質を理解する

4478023646茂木 誠「経済は世界史から学べ!」、ダイヤモンド社(2013)

お奨め度:★★★★

今起こっている経済的問題を、歴史をひも解き、類似の事例や根源になるものを紹介することにより、本質を理解するとともに、経済学についての教養も身につく一冊。

問題の本質を見極め、それについて易しく、薀蓄を交えて解説するという手法では池上彰さんが有名だが、比較してもこの本は結構いい線をいっているように思う。


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2014年1月11日 (土)

良い現場はグローバルな競争戦略のベースになる

4106105497藤本 隆宏「現場主義の競争戦略: 次代への日本産業論 (新潮新書)」、新潮社(2013)

お奨め度:★★★★

藤本先生が日本橋の経済倶楽部で行われた講演会の記録に基づき、加筆された本。日本の製造業に対する悲観論への反論と、持論である能力構築競争の今日的な理解が述べられている。

藤本先生の本の中では読みやすく、藤本先生の持論を知るにはお奨めの本だ。


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2014年1月 8日 (水)

ビジネスメガネを新調しよう

4054058868井関 利明, 山田 眞次郎「思考 日本企業再生のためのビジネス認識論」、学研パブリッシング(2013)

お奨め度:★★★★★

大学改革の手本となった慶應大学SFCの創設メンバーの中心であった井関 利明慶應義塾大学名誉教授と、インクスの創設者であり、モノづくりの論客でもある山田 眞次郎さんが現在のビジネスの認識について過去からの流れを整理し、論じた対談集。パラダイムの変化をうまく議論していて、今、われわれが行っているビジネスを明確に認識できる一冊。

これは名対談集だ。水野学さんによる本全体のデザインもよい。

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2011年4月 5日 (火)

原子力関係の本の紹介~技術・政策・個人

4087491374 3月のベスト1は、広瀬隆さんの「原子炉時限爆弾」だったかが、ベスト3紹介記事を書くときに、アマゾンで原子力関係の本が軒並み、一時品切れ・入荷未定になっていることに気付いた。ちょっとした驚き。紙不足なので、すぐに品切れが解消するとは思えないが、原発事故も長期戦なので、事故が収束するころまでには手に入るだろう。

これまで、原子力発電は安全という「前提」のもとに考えられてきたが、いよいよ、パンドラの箱を開けた感がある。僕の実家は、今、原子力発電所の建設が進んでいるところから、半径20Km以内にあるが、これまで推進派だった人が今回の事故で反対派に変わったという噂を聞く。

これまで、安全であることを理由に、原子力政策や、原子力発電所は情報公開をしてこなかった。そんな中でも、ジャーナリストが調査をし、まとめた本がたくさんある。いずれも力作ばかりである。

僕はチェルノブイリの事故が起こった時期に、発電プラントの計装の仕事をしていたので、この問題は当時から興味があり、新しい本が出たらできるだけ読むようにしている。僕が読んだことのある本で、何冊か、「今」、読んでおくとよい本を紹介しよう。

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2009年5月16日 (土)

ルールかモラルか

448006477x 岡本 薫『世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」』、筑摩書房(2009)

お奨め度:★★★★1/2

僕はマネジメントのコンサルタントの仕事をはじめてほぼ15年になる。その前は、5年ほど技術コンサルタントをしていた。この両者の間には歴然とした差があると感じている。

技術コンサルタントとして、たとえば設計方式(ルール)を決めたときにクライアントがそれを無視して設計するという経験はあまりしたことが無かった。逆に、マネジメントのコンサルタントとして何かルールを決めても、それを全員がやるということもあまり経験がない。極論すれば、ルールを決めることではなく、ルールを守らせることの方がコンサルタントとしての価値のある仕事のような気すらしている(儲かるのは、ルールを決める仕事だが、、、)。

このギャップについてそれなりに経験からくるもやもやとした思いがあったが、この本を読んで霧がぱっと晴れた。日本的モラリズムと著者が呼ぶ現象がそれを引き起こしている。平たくいえば、この本のタイトルのとおり、「世間さまが許さない」という話。

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2009年2月28日 (土)

プロジェティスタのバイブル!

4622073900 エンツォ・マーリ(田代 かおる訳)「プロジェクトとパッション」、みすず書房(2009)

お奨め度:★★★★★

イタリアの巨匠エンツォ・マーリのプロジェクトデザイン論。

エンツォ・マーリは伝説的なモダンデザインの工房「ダネーゼ」とのコラボレーションを開始して、世界中に名を覇せた工業デザイナーである。日本では無印良品のデザイナーとして有名である。この本は自身のプロジェッティスタとしての考えをまとめ、後輩に伝えることを目的として書かれたプロジェクト哲学の書である。こういう本を書いてくれる人がいるというのがイタリアだと思わせる一冊。

■■■■■■【目次】■■■■■■

第1章 斧の一撃のものがたり
第2章 三つの地平線
第3章 必要、そしてまた必要
第4章 自然の方法論
第5章 学生へのいくつかの助言

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2008年5月24日 (土)

ジョン・ネスビッツは、何をみて、どう考えているか?

447876106xジョン・ネスビッツ(本田 直之監修、門田 美鈴訳)「マインドセット ものを考える力」、ダイヤモンド社(2008)

お薦め度:★★★★★

マインドセットは

経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態

という意味でつかわれる言葉である。人間の思考様式や、心理状態というのは一面的に捉えることはできず、多面的にとらえるために、「セット(集合)」として認識される。

まず、このマインドセットの言葉の意味を念頭において欲しい。

さて、本書は世界の未来像を描き、社会に大きなインパクトを与えた「メガトレンド」の著者、未来学者ジョン・ネスビッツが書いた未来を読み解くためのマインドセットを書いた本である。

序文の中で、ネスビッツは、私には未来が予測でき、多くの人には予測できない理由はマインドセットの違いにあると指摘し、このマインドセットを身につければ、ジョン・ネスビッツのごとく、未来を予測できると説く。

さて、そのマインドセットとは以下の11である。

マインドセット1 変わらないもののほうが多い
マインドセット2 未来は現在に組み込まれている
マインドセット3 ゲームのスコアに注目せよ
マインドセット4 正しくある必要はないことを理解せよ
マインドセット5 未来はジグソーパズルだ
マインドセット6 パレードの先を行きすぎるな
マインドセット7 変わるか否かは利益次第である
マインドセット8 物事は、常に予想より遅く起きる
マインドセット9 結果を得るには、問題解決よりもチャンスを生かすべし
マインドセット10 足し算は引き算の後で
マインドセット11 テクノロジーの生態を考える

社会的な問題だけではない。たとえば、自分の会社の将来の姿を見たいとき、自分の事業の先を考えてみたいとき、この11の視点から考えることによって、適切な未来像が見えてくるだろう。

第2部では、この11のマインドセットを用いて、実際にジョン・ネスビッツが未来図を描いてみせている。メガトレンドと似ているものもあるが、この本のマインドセットの解説を読んでから読んでみると、また、別の面白さがある。

ついでだが、この本、「レバレッジ・リーディング」の著者、本田直之氏の監訳で、コメントを寄せている。このメッセージを読むと、レバレッジ・リーディングってこういうことかって分かる(笑)。

最後にもう一つ、おまけ。本書に併せたわけでもないだろうが、未来のリーダーシップ論として、ピーター・センゲの「出現する未来」とともに注目されているハワード・ガードナーの「Five Minds for the future」が翻訳された。

4270003308ハワード・ガードナー(中瀬 英樹)「知的な未来をつくる「五つの心」」、ランダムハウス講談社(2008)

この本もいずれ書評しようと思うが、この本は、未来のリーダーは

・熟練した心
・統合する心
・想像する心
・尊敬する心
・倫理的な心

の5つのマインドセットが必要だと説いている。未来リーダーを目指す人は併せて読んでみてほしい。

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2007年12月 7日 (金)

機能不全に陥った上司・部下関係を救う

4492532374 豊田 義博「「上司」不要論。」、東洋経済新報社(2007)

お薦め度:★★★★

良い上司になるには、上司を使うには、といった「上司・部下」本は八重洲ブックセンターにいけば100冊はくだらないだろう。本屋にこの本が平積みされているのを発見したときに、東洋経済新報もついにこの種の本に出したかと、意外感を持って、手に取った。

手にとって、納得。僕は初めての著者の名前のときには、中身ではなく、奥付にある著者のプロフィールをまず見る。この本の著者の豊田義博さんは日本でも有数の人材マネジメントのシンクタンク「リクルートワークス研究所」の主任研究員なのだ。ご本人もまえがきで書かれているが、主任研究員なので、当然部下はいる。

このあたりで、俄然、興味が高まり、とりあえず、買ってホテルに戻り、一気に読んだ。

面白い!

というより、痛く共感。

リクルート ワークス研究所による職場意識調査の成果をもとに、今までの「上司・部下」本では触れられてこなかった視点から、今日の上司・部下問題を書き起こした一冊。この本に書かれていることを簡単にいえば、職業意識が変わっている中で、当然、上司と部下の心理的な関係も変わる。にも関わらず、新しい関係構築がされていない。これでは、上司と部下の関係は機能不全に陥って当たり前。この問題を解決する方法は関係のリストラクチャリング以外にない。

書き方も工夫されている。ステレオタイプの上司のキャラクタとその行動をマンガで描き、そのキャラクタを使って分析結果を説明するという書き方をしているので、内容そのものは固いのだが、結構、気軽に読める。

ただ、この本、パレートの法則でいうところの20%しか、見ていないような気がする。調査の詳細が書かれていないので、推測にすぎないが、たとえば、僕が最近、はまった本、
田北百樹子「シュガー社員が会社を溶かす」、ブックマン社(2007)4893086715

といった80%の現実に、どのように答えるのだろうか?という疑問は残った。まあ、パレートの法則だから20%に対処すればよいという気もするが、、、

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2007年12月 6日 (木)

ミシュランガイド東京

4930774314_4 MICHELIN GUIDE東京 2008

京都で、こんなガイド本は考えにくい。いずれ、出るんだろうけど。

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