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2013年4月 4日 (木)

「グループ」を「チーム」に変えるコラボレーション

4822262766 ビジネス書の杜の主宰者の好川哲人です。

長らく休止していましたビジネス書の杜の書籍プレゼントを少しずつですが、復活させています。今年2冊目のプレゼントです。2冊目は、コラボレーションの本です。

ロン・リッチ、カール・ウィージ(シスコシステムズ合同会社 執行役員会監修、翻訳) 「コラボレーション革命~あなたの組織の力を引き出す10のステップ」、日経BP社(2013)

昨年になりますが、米国の起業家、齋藤ウィリアム浩幸さんが、「ザ・チーム」という本で、「日本にはグループはあるが、チームがない。これが日本の最大の 問題だ」と指摘されました。この指摘は多くの人に衝撃を与えました。日本人の多くは、自分たちはチームワークがよく、チームで仕事をしていると思っている からです。

齋藤ウィリアム浩幸「ザ・チーム (日本の一番大きな問題を解く) 」、日経BP社(2012)

実は数年前に、「コラボレーション革命」の翻訳を手がけられた日経BP社の谷島さんにプロフェッショナル責任の講演をしてもらったときにも同じ指摘をされていました。PMIはプロフェショナル責任として

(a)個人の健全性(真摯さ)とプロフェッショナリズムの確立
(b)個人の能力(コンピタンス)の増進
(c)専門領域の知識集積への貢献
(d)利害関係者間の調整
(e)チームや利害関係者との協調関係

を挙げているのですが、うまくできていると思っている(d)や(e)が実は他の項目に比べて弱いのではないかと指摘されました。

チー ムとグループの違いを指摘したのは、ジョン・カッツェンバックで、まだ、マッキンゼーのディレクターだった時代(1993年)にハーバード・ビジネス・レ ビューに寄稿した論文です(この論文の翻訳は2003年にダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビューに採録されており、こちらは一部をPDFで読むこ とができます。

http://www.diamond.co.jp/_itempdf/0201_biz/37494-5.pdf

グ ループとチームの違いは、簡単にいえば相乗効果が生まれるかどうかです。よく1+1が2以上になるのがチームと言いますが、そういうことです。グループで は個人にまで単位を分業し、互いに干渉せずにできるようにします。役所のワーキンググループ(委員会)というのに参加されたことがあれば、それをイメージ してもらうとほぼ間違いないと思います。スキルセットを集めて、必要なスキルごとに分業するわけです。

プロジェクトマネジメントはチーム でもいグループでも作業ができることを前提にしています。WBSでワークパッケージを定義し、アクティビティに展開します。アクティビティの実施単位は チームです。ワークパッケージのままでやってもいいですし、アクティビティをさらに小さくして個人単位に割り振っても構いません。

現場を 見ていると、アクティビティをさらに小さな単位に分解し、個人に分けて、できるようにしているケースが多いようです。つまり、チームがなく、グループで仕 事をしているわけです。これは齊藤さんのような米国人から見ると奇異に映るのだろうと思います。僕も別の米国人からどうしてそんなやり方をしているのかと 訊ねられたことがあります。

さて、前置きが長くなりましたが、ではなぜ、米国はチームで仕事ができるのかという疑問が出てくるわけですが、こういうことが行われているからですという本がこの本です。

実は日本でもチームの重要性を感じている人は多いのですが、なかなか、うまく行きません。その理由もこの本を読めばわかります。

ぜひ、プレゼントに当選して読んでみてください!もちろん、買って読んでも損はしません!

プレゼントはこちらから。

第77回書籍プレゼント「コラボレーション革命」

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