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2008年11月

2008年11月29日 (土)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月28日

水平思考の新しい解説書を注文しておいたのが届いた。

山下 貴史「3分でわかるラテラル・シンキングの基本」、日本実業出版社(2008)

ラテラル・シンキング(水平思考)の本というのは、ロジカルシンキングのように冠をかぶせていないので目立たないが、実は意外と多い。その中でも、ウミガメのスープシリーズの著者であるポール・スローンの

ポール・スローン (著) 「イノベーション・シンキング」、ディスカヴァー・トゥエンティワン(2007)

が定評があり、実際に一番よい本だと思うが、この本も意外(失礼!)とよい。日本実業出版社という出版社は本当にこういう本を作るのがうまいなあ。

ただ、フレームワークとしているが実際にはハウツーに近い。こういうレベルでしか水平思考を理解できない人が、水平思考を実践できるかどうかは疑問だなあ、、、ロジカルシンキングであればこういう本は大切だと思う。理解できれば誰でも実践できるから。ラテラルシンキングはそうはいかないだろう。

一抹の疑問はあるが、いい本だから、そのうち、ブログで紹介しよう。

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2008年11月28日 (金)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月27日

昨日から、むちゃくちゃ忙しかったが、一段落したので、22時くらいから読書。教育関係の本を2冊。

一冊目は、クレイトン・クリステンセン。「教育×破壊的イノベーション」

クレイトン・クリステンセン、マイケル・ホーン、カーティス・ジョンソン(櫻井 祐子訳)「教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する」、翔泳社(2008)

クリステンセンが作り上げた破壊的イノベーションの理論を学校教育に適用して、起こっている変化を説明している。話は面白くなくはないのだが、何か違和感がある。その違和感が何にゆえんするものかは分からない。本として面白いのは、企業における学習と教育をオーバーラップしてソリューションを捉えようとしている点。自説に基づいてイノベーションの解を提示しているわけだが、それとは関係なしに面白い。

それよりも面白かったのは、この本。

内田 樹「街場の教育論」、ミシマ社(2008)

内田樹さんに興味があったというよりは、三島さんの作った本なので手に取ったら面白かったので買っておいた。11稿あるが、最後はなんと「宗教教育は可能か」というテーマ。タブーというか、チャレンジングなテーマだ。ここだけでも読む価値がある。

2008年11月26日 (水)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月25日

今日は、京都から東京へ。新幹線車中は2冊。

清水勝彦「失敗から学んだつもりの経営」、講談社(2008)

清水先生の本は結構好きな本を書いている人だが、中でも、

清水勝彦「その前提が間違いです。」、講談社(2007)

が名作だと思うが、この本に匹敵する内容。あまり前のことだが、気づきが多い。たいへん、良い本です。ということで「その前提が間違いです。」と一緒に紹介記事を書こう。

さて、もう一冊。

小関智弘「現場で生まれた100のことば―日本の「ものづくり」を支える職人たちの心意気」、早川書房(2008)

旋盤工から作家になった小関智弘さんは好きな作家の一人だが、こういう本は今の時代はしみるなあ。日本の誇りだと思える人たちを紹介している。言葉を通じて日本の魂を紹介してくれる。いかにも小関さんらしい本。

いい本だ。PMサプリに取り上げたい名言が一杯。なぜか、ビートたけしが帯にコメントをしているのもいいね。

ついでに、「神の雫」18巻読破。テレビドラマになるらしい。亀梨クンが神崎雫役かあ。。。

2008年11月25日 (火)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月24日

三連休に何冊か本を読んだ。

【22日】

武光 誠「「型」と日本人」、PHP研究所(2008)

【感想】
竹内靖雄先生の「日本人の行動文法」によると、日本人の行動文法のひとつに型を重視することがあるらしい。それが崩れつつあることが問題だという問題意識で、どのような型を身につければよいかを考えるというのは、昨年ブームになった品格の焼き直しではないかと思わせる。ただ、内容は捨てたものではない。なかなか、面白かった。

型といえば、こんな本が出ている。

日本ナレッジ・マネジメント学会「「型」と「場」のマネジメント」、かんき出版(2008)

型と場を組み合わせた仕組みづくりが日本型経営の本質だという意見には強く共感。究極の組み合わせだろう。武光先生の本に戻るが、型が崩れているのか、場がなくなっているのかは議論の余地があると思うけど。こっちの本は紹介記事を書く。

【23日】

この日はオフ。

野口 嘉則「心眼力-柔らかく燃えて生きる30の智恵- (CD付) 」、サンマーク出版(2008)

をぱらぱらと読んでみた。すばらしい本であることは分かる。こんな内容をこれだけ滑らかに書くというのはすごいことだと思う。が、どうもあまり好きになれない。何か引っかかるものがある。書評を書くとすれば、SEO対策。

もう一冊読んだこちらがよかった。

本間 正人、浮島 由美子「できる人の要約力」、中経出版(2008)

本間さんの書かれる本はすっと入ってくる。相性か?

【24日】

川上徹也「仕事はストーリーで動かそう」、クロスメディア・パブリッシング(2008)

あまり期待せずに読んだ割には良かった。ためにかいた本だという印象はぬぐえないけど、結構、こういう内容をほしがる人はいる。物語がもっと使われるようになる一助にはなるんじゃないだろうか?

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2008年11月23日 (日)

ブランドを通じた顧客要求の洞察

4534044623_2 水野 与志朗「事例でわかる! ブランド戦略【実践】講座」、日本実業出版社(2008)

お薦め度:★★★★1/2

最近、はまっている本がある。おそらく、日本でも五本の指に入るだろうビジネスコンサルタントである神田昌典さんが自ら翻訳の監修を行い、「この本に触れるたびに、ビジネスアイディアがあふれてくる」と帯にコピーを書かれている本だ。

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2008年11月21日 (金)

ミドルマネジャーの教科書~100冊の啓発書よりこの一冊

4534044593 秋沢 志篤「 「オキテ破り」が人を動かす」、日本実業出版社(2008)

お奨め度:★★★★★

まだ、年を振り返るには多少早いが、今年は酒井穣さんの「課長の教科書」の大ヒットに始まって、ミドルマネジメントの本がたくさん出版された。僕は神戸大学の金井壽宏先生のゼミナールに参加したが、そのときに先生が言われていたことを思い出している。正確ではないが、「ミドルマネジャーは組織によって立場が違うし、人によってキャリアが違う。モデル化するよりも、フィールドワークから何かを学ぶことが重要」といったニュアンスのことである。

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2008年11月20日 (木)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月19日

夕方、上京。京都駅で2冊の本を購入。1冊目はこれ。勢いで買ってしまった。電車に乗る前に買った本は読むのが信条。勢いで読む。

有馬頼底「自在力―見えない道を歩く」、講談社(2008)

すばらしい!

有馬頼底師は禅宗の人なので、浄土真宗の門徒である僕としてはいままでなんとなく敬遠していたが、早く読めばよかった。

この本はこのブログのスコープ外なので、とりあえず、ここまで。でも、ビジネスやマネジメントに通じることがたくさん書いてあるので、とりあえず、自在力というテーマに興味のある人は、ぜひ読んでみてほしい。

実は、ビジネス書の杜では、こんな本も取り上げている。

ケン・ブランチャード、フィル・ホッジス、ビル・ハイベルス(小林薫訳)「新・リーダーシップ教本―信頼と真心のマネジメント」、生産性出版(2000)

これ、どう読んでも、キリスト教が基本思想になっている。そう考えると、有馬頼底師の「自在力」もありだな、、、

ちなみに、有馬頼底師は、臨済宗相国寺派の7代管長であると同時に、鹿苑寺、慈照寺の住職でもある。さて、この2つのお寺はどこでしょう?

さて、もう一冊。こちらはビジネス書。

三木 博幸「コストを下げれば、品質は上がる―「物創り」革新の現場学」、日本経済新聞社(2008)

著者はクボタで40年製品開発に携わり、グッドデザイン賞を4回も受賞している。主義主張を述べているだけではなく、データに基づいてきちんとした根拠を持って語っているところに高い価値がある。

強く共感。秘訣はどこにあるのか?原価企画とか言う話もあるのだが、有馬頼底師のいう自在力、とくに、「非常識な力」を極めているところにある。

特に、「プロジェクトコストを押さえればテストを少なくせざるを得なくなり、品質が下がって当然です」といってはばからないソフトウエアプロジェクトマネジャーにつめの垢を煎じて飲ませたい。この見識はソフトウエアプロセスという「固定化」された常識の中で正しいに過ぎない。

まあ、画期的な原価企画は非常識じゃないとできないってことだろう。原価企画も、企画だからね。

では、また。

2008年11月19日 (水)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月18日

2日続けて大阪。結構、珍しい。持っていた本を読み終えてしまったので、帰社時に駅で購入。移動中に読了。

藤本篤志「部下は取り替えても、変わらない! 」、すばる舎(2008)

【感想】
ベストセラー「御社の営業がダメな理由」、「御社のトップがダメな理由」に続き、またまた、微妙な本。微妙だと感じるのは感性の違いか。冷静に読めば、9割方、賛成できる。しかし、なんともいえない違和感が残る。

今日、兵法の記事を書いたが、結局、この問題なのだろうか?「策略を蔑む日本人」

USENという会社は兵法を尊ぶような印象のある会社である。

兵法三十六計とマネジメント

兵法はもともと、出版物の多いテーマだが、今年1年だけで、ビジネスをテーマにした兵法の本が3冊出ている。これはちょっと驚きだ。

兵法は、中国で5世紀くらいから民衆の間で語り継がれてきた策略の教え。中国オフショアの専門家がいろいろと「中国人は、、、」といっているのを聞くと、兵法を認識しているのかといいたくなる。

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2008年11月18日 (火)

【ほぼ日 読書日記】2008年11月17日

大阪から京都に戻る電車の中で目を通す。

チョン・オクピョウ(蓮池薫訳)「韓国最強企業サムスンの22の成功習慣」、阪急コミュニケーションズ(2008)

韓国では話題の本だし、蓮池薫さんが翻訳されているので、手に取ったが、面白い!っていうか、気おされてしまうような内容。サムスンに関しては日本のコンサルタントので手伝っている人も何人か知っているし、ある程度、想像していたが、聞きしに勝るとはこのこと。ひとことでいうと、米国路線を歩んでいる企業だと思ったが、米国でも、日本でもないということが良く分かった。戦略経営というのはこうやるのだという感じ。プロジェクトマネジメントもこのくらい徹底しなくては意味がない。

訳もいいし、すばらしい本。さすが、阪急コミュニケーションズが目を付けた本です。紹介記事を書きたい、、、だいぶ、たまっているけど。

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